バーチャルガールズデュオ・KMNZ、初の声出し解禁ワンマンで見せたアグレッシブなパフォーマンス

LITAとLIZからなるバーチャルガールズデュオ・KMNZが、7月29日に東京・harevutaiで2ndワンマンライブ「TYPE WILD」を開催した。

KMNZは2018年6月にYouTubeとSNSを中心に活動を開始。「バーチャル×ストリートカルチャーの融合」をテーマにした音楽活動やファッショングッズがKMNHZと呼ばれる多くのファンを生み出している。2021年12月もharevutaiでワンマンライブを開催したKMNZだが、観客の声出しありのワンマンを行うのは5年間の活動の中で今回が初めて。ライブに向けて3月にクラウドファンディングが実施され、目標金額の166％である約1663万円が集まったことで開催が決定した。

「TYPE WILD」は、「KMNZというアーティストに宿る荒々しい野生を呼び醒ます」というメッセージを込めたライブタイトル。自社スタジオチームが3DCGで制作した、「KMNSTREET」の地下にひっそりと構えられたKMNZのアジトを舞台にライブが繰り広げられた。開演時刻を迎えると、KMNZは2022年6月リリースの3rdアルバム「KMNSTREET」収録の疾走感あふれるナンバー「WE ARE BACK」でライブを開始。LITAとLIZが繰り出すラップに合わせてステージ上にリリックが浮かび上がり、生配信が実施されたZ-aNの配信画面には壁一面のグラフィティとスケーターズパークに囲まれた秘密基地の中で歌う映像が映し出された。

最初のMCに移ると、2人は観客を煽りながら声出しありの環境を存分に満喫。「一生忘れられない、最高の思い出を作りましょう！」と呼びかけたあと、最新シングル「OUR DAYS」の収録曲「Kickin The Pride」をライブ初披露した。その後は軽快なサンバ調の楽曲「DAYDREAM」などが畳みかけられ、LITAのハスキーな声とLIZの繊細な声が絡み合うたびに刺激的なシナジーが生まれていく。ソロのコーナーでは、インターネットを中心に活動するクリエイター、シンガー、VTuberによるダンスミュージックを発表している音楽レーベルMOTTO MUSICによるコンピレーションアルバム「Version.」収録の楽曲「Girl feat. KMNZ LIZ」をLIZが歌唱。LITAによるEVISBEATS feat. 田我流「ゆれる」 のカバーでは観客が彼女の歌に合わせて腕を左右に振り、場内に心地よい一体感が広がった。

続いてKMNZはSTUTS×SIKK-O×鈴木真海子「Summer Situation」をカバーし、会場をチルな空気感で満たしたかと思えば、ライブが後半戦に突入するなり、ハイテンションのパフォーマンスを展開していく。「Beat＆Beast」では観客の声が大きくこだまし、初披露の新曲「STAR-LIGHT」ではディストーションの効いたギターサウンドが2人のアグレッシブな歌声を強調。最新シングルのタイトル曲「OUR DAYS」もこの日がライブ初披露となり、ファンによって満足感の高いパフォーマンスが休みなく続いた。そしてLITAとLIZはファンへの感謝の気持ちを丁寧に言葉にして伝えたのち、「VR - Virtual Reality」を歌い上げてステージをあとにした。

アンコールで歌われたのは「OPENING」「RECOAT（feat. KMNZ）」「HOMEY」の3曲。KMNZは約1年半ぶりのワンマンライブを見事成功に収め、観客からの盛大な拍手を浴びた。なお、Z-aNでは8月28日23:59までライブのアーカイブ映像を配信中。