「これからも恋人でいてくれますか?」さくらしめじ、ストロベリームーンの夜に歌で伝えた思い

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さくらしめじが、結成記念日である昨日6月14日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEでワンマンライブ「さくらしめじ結成記念ライブ『しめたん』~8年目。もう20歳だし少しは大人に。苺みたいに甘酸っぱい恋を。~」を開催した。

さくらしめじ

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さくらしめじの8回目の誕生日は、奇しくもストロベリームーン(6月の満月)の日に。田中雅功と高田彪我は、きのこりあん(さくらしめじファンの呼称)と過ごすロマンチックな一夜のために、「8年目。もう20歳だし少しは大人に。苺みたいに甘酸っぱい恋を。」というサブタイトルのもと、この日限りのステージを用意した。

田中雅功

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たくさんのキャンドルでデコレーションされた舞台に姿を見せた雅功と彪我。いつもよりも少し大人びたジレジャケットのセットアップ姿の2人は、8回目の「しめたん」のオープニングにデビュー曲の「いくじなし」を選んだ。緑と青のペンライトが揺れる客席を見つめた雅功は、ニヤリと微笑んで「座ってるの退屈じゃない?」ときのこりあんに語りかける。彼のひと言でオーディエンスが総立ちになると2人の歌声はいっそう弾み、1曲目にして会場の空気感はじんわりと熱を帯びていった。

高田彪我

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甘酸っぱい恋心を描く「はじまるきせつ」を2人が軽やかなギターアンサンブルに乗せて歌い上げると、フロアからは自然と手拍子が。曲を終えると彪我は「ようこそduoへ!」と挨拶して、「今日のテーマが『大人な恋』なわけなんですけど、ネタバレしちゃうと全曲“恋歌”でお送りしていきます! 皆さんにはキュンキュンしていただきたいと思います」と告げた。そして「僕らの“今の思い”も歌にしていきたいと思いますので……」と彪我が続けると、雅功は「それ、誤解されるやつだよ。“みんなへの気持ち”ね!」とひと言。お互いの言葉に笑いつつ、2人はこの日のために用意した朗らかなラブソング「素直」をきのこりあんへと歌い届けた。

田中雅功

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切なく張り裂けそうな恋心を歌う「きみでした」では、雅功が感情的なボーカルで、彪我が繊細なギターソロで楽曲の世界観を鮮やかに描き出す。ステージの両サイドに置かれた椅子に腰かけ、「天つ風」でじっくりと歌声を響かせたかと思えば、続く「ストーリーズ」では雅功が彪我のスタンドマイクを奪ってみせるなど、じゃれあうようなやりとりも見せた2人。ステージ上の楽しげなやりとりを見つめるきのこりあんも、ピンク色のペンライトの光一色にフロアを染め上げ、温かなムードを作り上げた。

高田彪我

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「きのうのゆめ」の演奏が終わると、彪我1人の姿をスポットライトが照らし出す。雅功の伴奏に乗せ、「実は僕、人見知りなんだ。意外かもしれないけど」と口を開いた彪我は「君を見つけてから、僕なりに変わろうって思ったんだ。僕が変わらないと、君が誰かに取られちゃう気がして」と“告白”し、「届けそこねたラブソング」の冒頭パートをアカペラで豊かに歌い上げるドラマチックなパフォーマンスを披露した。2人の演奏に会場はエモーショナルな雰囲気に包まれたが、続く未発表曲「ストロベリームーン」でそのムードは一変。彪我のタンバリンを雅功が手に取ると、彪我は代わりに取り出したペンライトをピンク色に光らせ、楽しげな表情できのこりあんと一緒に楽曲を彩った。

さくらしめじ

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後半のセクションでは、新曲や未発売曲を次々と披露し“今のさくらしめじ”の思いをきのこりあんへとまっすぐに伝えた2人。新曲「でもね」では、ボーカルをリードする雅功が静かな独白のような冒頭パートからシリアスな語りを聞かせる終盤パートへと展開するドラマチックな表現で新境地を見せる。また、新型コロナウイルスの感染拡大によるステイホーム期間にアニメのキャラクターの“推し活”に目覚めたという彪我は「そんな思いを歌にしてきました」と、「推したい」と名付けた楽曲を披露してきのこりあんに笑顔をもたらす。彼は「画面越しの愛を歌わせて!」と切実な思いを歌い上げ、曲中に「まだ親には黙ってるんですけど、先日ついに抱きまくらカバー買っちゃいました!」と宣言。この暴露に雅功が「今日(親が)観に来てるでしょ!(笑)」とツッコむと、会場は大いに盛り上がっていた。

さくらしめじ

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ゆず「いちご」のカバーできのこりあんを沸かせた2人が続けて披露した「エピソード」という新曲は、Twitterを通してファンから募った恋愛エピソードを雅功と彪我が1曲にまとめたナンバー。リアルで甘酸っぱい思いを2人が歌で代弁したシーンを経て、本編ラストの曲の前には雅功が静かにマイクの前に立ち、“告白”の語りを始めた。カホンの音がリズムを刻む中、雅功は「ホントはもっとロマンチックで、ホントはもっと面白くて、ホントはもっとカッコよくて、ホントはもっとアーティストっぽくて……って、君の理想通りになるほど僕は何者でもなくて。君と出会わなきゃよかった、君と出かけなきゃよかった、君を好きにならなきゃよかった。君に、好きだなんて伝えなきゃよかった」と静かにつぶやく。後悔がにじむ言葉と共に「別れた後に僕が思うこと」を届けた雅功と彪我。聴衆の心を揺さぶる歌声でラストナンバーを歌った2人は、切ない余韻を残しながらステージをあとにした。

きのこりあんの大きな手拍子に応えてスタートしたアンコールでは、ファンクラブ「6スタ14時集合で。」の開設と、全国ツアー「さくらしめじ 2022夏ツアー『僕は君で、君は僕』」の開催が決定したことが2人の口から明かされた。晴れやかなニュースにファンと笑顔を交わし、雅功は「僕らにとっての愛の歌を歌って『しめたん』を締めくくりたいと思います」と「辛夷のつぼみ」をタイトルコールする。夏のツアーのタイトルにもなった「僕は君で、君は僕」というメッセージをまっすぐに歌い届けた2人。曲を終えると、雅功は「もう8周年。10年目も見え始めていますね。20年目も30年目も、みんなと楽しく生きていきたいと思います」と思いを語り、彪我は「今日はストロベリームーンということで、こんなライブをやってきましたけど、これからも僕らの恋人でいてくれますか? 20年、30年、40年後も、一緒に年を重ねていきましょう!」と、満面の笑みできのこりあんと約束した。

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さくらしめじ「さくらしめじ結成記念ライブ『しめたん』~8年目。もう20歳だし少しは大人に。苺みたいに甘酸っぱい恋を。~」2022年6月14日 渋谷duo MUSIC EXCHANGE セットリスト

01. いくじなし
02. ひだりむね
03. はじまるきせつ
04. 素直
05. きみでした
06. 天つ風
07. ストーリーズ
08. きのうのゆめ
09. 届けそこねたラブソング
10. ストロベリームーン
11. 大嫌い
12. でもね
13. 先に言うね
14. 推したい
15. いちご / ゆず
16. エピソード
17. 愛はまだ
18. 別れた後に僕が思うこと
<アンコール>
19. 辛夷のつぼみ

さくらしめじ 2022夏ツアー「僕は君で、君は僕」

2022年7月30日(土)宮城県 K-port
[第1部]OPEN 13:00 / START 13:30
[第2部]OPEN 16:30 / START 17:00

2022年7月31日(日)宮城県 誰も知らない劇場
[第1部]OPEN 14:15 / START 15:00
[第2部]OPEN 17:45 / START 18:30

2022年8月6日(土)大阪府 BananaHall
[第1部]OPEN 14:15 / START 15:00
[第2部]OPEN 17:45 / START 18:30

2022年8月7日(日)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
[第1部]OPEN 14:15 / START 15:00
[第2部]OPEN 17:45 / START 18:30

2022年8月14日(日)神奈川県 Yokohama Bay Hall
[第1部]OPEN 14:15 / START 15:00
[第2部]OPEN 17:45 / START 18:30

2022年8月27日(土)広島県 Live space Reed
[第1部]OPEN 14:15 / START 15:00
[第2部]OPEN 17:45 / START 18:30

2022年8月28日(日)福岡県 BEAT STATION
[第1部]OPEN 14:15 / START 15:00
[第2部]OPEN 17:45 / START 18:30

※高田彪我の高は、はしごだかが正式表記。

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