スカートが初のリキッドワンマンで新旧織り交ぜた25曲熱演、PUNPEEも駆けつけ「ODDTAXI」コラボ

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スカートが12月5日に東京・LIQUIDROOMでワンマンライブ「The Coastline Revisited Show」を開催した。

スカートとPUNPEE。(撮影:廣田達也)

スカートとPUNPEE。(撮影:廣田達也)

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開演前、臼山田洋オーケストラのDJを楽しむ澤部渡(Vo, G)

開演前、臼山田洋オーケストラのDJを楽しむ澤部渡(Vo, G)[拡大]

スカートがワンマンライブを行うのは、昨年9月に東京・日本橋三井ホールで開催された「スカート10周年記念公演 “真説・月光密造の夜”」以来およそ1年3カ月ぶり。スカート単独では初となるLIQUIDROOMを舞台に行われた本公演のチケットはソールドアウトし、会場に足を運べないファンに向けてライブ配信も実施された。この日のオープニングを飾ったのは臼山田洋オーケストラによるDJプレイ。彼が会場に集ったファンを出迎える中、本公演の主役でもある澤部渡(Vo, G)がDJブースに入って気になるレコードのジャケットを手に取ったり、多彩な選曲に楽しそうに耳を傾ける姿も見られた。

澤部渡(Vo, G)(撮影:廣田達也)

澤部渡(Vo, G)(撮影:廣田達也)[拡大]

定刻になり照明が落ちると、澤部が佐久間裕太(Dr)、佐藤優介(Key)、シマダボーイ(Per)、岩崎なおみ(B)というおなじみのバンドメンバーを従えてステージに登場。各自がポジションに付くと「沈黙」「おれたちはしないよ」「駆ける」を抜群のコンビネーションで演奏してフロアの熱気を高めていく。澤部が「灯台の明かりが見えた。マッチでもライターでもいい、携帯電話でもいい。そういった明かりを灯す。『CALL』という曲をやります」と呟くと「CALL」の演奏がスタート。岩崎の弾く印象的なベースイントロから徐々に疾走感が増していくバンドサウンドに、透き通ったボーカルを乗せて観客を魅了した。またその後のMCでは、澤部が「コロナが憎いねえ。『駆ける』のMVも撮る予定だったのになくなっちゃったし、曲も書けなくなったし、『アナザー・ストーリー』(昨年12月発売のアルバム)を出したのにレコ発も1回もできなかったしね」とコロナ禍で思うような活動ができなかった日々を振り返ると、佐久間が飄々とした合いの手を入れて会場の笑いを誘った。

スカート(撮影:廣田達也)

スカート(撮影:廣田達也)[拡大]

海岸線再訪(初回限定盤)

スカート「海岸線再訪(初回限定盤)」
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海岸線再訪(通常盤)

スカート「海岸線再訪(通常盤)」
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12月15日にニューシングル「海岸線再訪」をリリースするスカート。澤部はこのことに触れ「まだ出てもいないシングルのレコ発という形になっちゃったんですけど(笑)、今日は昔の曲をまんべんなくやりつつ、最近の曲もたくさん演奏する日にしたいと思います」と告げると、「ストーリー」「セブンスター」といったバンド初期のナンバーを軽やかに歌い上げた。ライブ中盤、澤部が「大変なことが起きましたよ……。大きいサイズのブランドのCMが来てさ(笑)」と話すと、会場から温かい笑い声が漏れるとともに拍手が湧き起こる。このMCコーナーでは、スカートがファッション専門店「大きいサイズの店フォーエル」のテレビCMソング「この夜に向け」を書き下ろしたことを話の種に、澤部と佐久間がコミカルなやり取りを展開。トークでファンをひとしきり楽しませたあとは、「この夜に向け」「返信」「わるふざけ」と振り幅の広い楽曲が次々と披露された。本編ラストには、スカートの代表曲の1つ「遠い春」、最新シングルの表題曲「海岸線再訪」の2曲が届けられた。

PUNPEE(撮影:廣田達也)

PUNPEE(撮影:廣田達也)[拡大]

スカートはアンコールを受けて再び現れると、まずさわかやかポップナンバー「視界良好」を披露。そして澤部が「今年はいいこともたくさんあって、『オッドタクシー』というアニメのオープニングテーマを書かせていただきました。それをまだ人前で演奏してないので、今日やってみようかな」と、PUNPEEとのコラボ曲「ODDTAXI」を歌い始める。スカートの歌唱パートのみが披露されると思いきや、突如PUNPEEがステージに登場してオーディエンスを喜ばせた。2組がパフォーマンスを終え、PUNPEEが「(澤部とは)同じ板橋区出身なんですよ。今日はこうして共演できて光栄です。せっかくなのでもう1曲」と告げると、シマダボーイのパーカッションを起点にスカートの楽曲「回想」の演奏がスタート。スカートとPUNPEEはセッションをするかのように「回想」で掛け合いを繰り広げ、観客の体を揺らしてステージをあとにした。

スカート(撮影:廣田達也)

スカート(撮影:廣田達也)[拡大]

アンコールが終了し、クロージングのDJがスタートするもダブルアンコールを求める拍手はやまない。これを受けて1人で登場した澤部が「ありがとうございます! 弾き語りになっちゃうけど、何か聴きたい曲があったらやります。何がいいですか?」とオーディエンスに尋ねた結果、スカートが2011年12月に自主レーベルであるカチュカ・サウンズからリリースしたアルバム「ストーリー」の収録曲「ガール」を披露することに。ダブルアンコールの準備はしていなかったという澤部が「さすがに大事故覚悟で『ガール』やれる人いないよね?」とステージ脇のバンドメンバーに呼びかけると、佐久間、佐藤、シマダボーイ、岩崎が再びステージに現れた。澤部が「これであまりにもひどかったら、今日やった曲から1曲やろうか」と話すと、佐久間が「それはいいよ。(『ガール』を)完璧にやるよ!」と力強くひと言。5人はこの日一番のエモーショナルな演奏で会場のテンションを最高潮に導き、大盛況の中初のリキッドワンマンを終えた。

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スカート「The Coastline Revisited Show」2021年12月5日 LIQUIDROOM セットリスト

01. 沈黙
02. おれたちはしないよ
03. 駆ける
04. 静かな夜がいい
05. CALL
06. ともす灯 やどす灯
07. ストーリー
08. セブンスター
09. 新曲(タイトル未定)
10. ランプトン
11. 君がいるなら
12. 四月のばらの歌のこと
13. さかさまとガラクタ
14. さよなら!さよなら!
15. この夜に向け
16. 千のない
17. 返信
18. スウィッチ
19. わるふざけ
20. 遠い春
21. 海岸線再訪
<アンコール>
22. 視界良好
23. ODDTAXI
24. 回想
<ダブルアンコール>
25. ガール

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