スカパラ×スペシャ30thライブ、豪華ゲストがトーキョースカ愛表明した熱狂の一夜

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スペースシャワーTVによる東京スカパラダイスオーケストラのレギュラー番組「TOKYO SKA JAM "8"」の公開収録ライブ「SPACE SHOWER TV "LIVE with YOU" -TOKYO SKA JAM "8"- supported by uP!!!ライブパス」が、11月7日に東京・新木場STUDIO COASTで行われた。

「SPACE SHOWER TV "LIVE with YOU" -TOKYO SKA JAM "8"」の様子。(撮影:柴田恵理)

「SPACE SHOWER TV "LIVE with YOU" -TOKYO SKA JAM "8"」の様子。(撮影:柴田恵理)

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東京スカパラダイスオーケストラ(撮影:柴田恵理)

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「TOKYO SKA JAM “8”」は今年お互いに30周年というメモリアルイヤーを迎えたスカパラとスペースシャワーTVがタッグを組んだプログラム。今注目のアーティストをゲストに招き、そのゲストがセッションしてみたいスカパラの楽曲3曲について2組がトーク。そして、その中の1曲をセッションするという内容で、スカパラは全8回にわたり多彩なゲストとの共演を披露してきた。スペースシャワーTVの公開収録ライブ「Live with You」とのコラボレーションイベントとして行われた公開収録にはスカパラに加え、番組にゲスト出演したGEN(04 Limited Sazabys)、コムアイ(水曜日のカンパネラ)、渋谷龍太(SUPER BEAVER)、高橋優、チバユウスケ(The Birthday)、ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)が参加。一夜限りのスペシャルな共演をファンの前で披露した。

「遊技みたいにGO」のゴージャスなイントロがライブの幕開けを告げるとステージ奥の大きなバックドロップが上昇し、ひな壇に立つスカパラの9人が姿を見せた。満員のオーディエンスの大歓声に迎えられた彼らは「DOWN BEAT STOMP」「スキャラバン」とキラーチューンを初っ端から叩き込み、ダンスフロアを瞬時にして沸騰させる。2曲を終えたところでマイクを取った谷中敦(Baritone Sax)は「今日はすごいゲストだよね。音楽界的には視聴率20%ほしいくらい!」と笑いつつ「本当にスペシャルなライブになると思います。戦うように楽しんでくれよ!」と聴衆の期待感を大きく煽った。

コムアイ(中央)と東京スカパラダイスオーケストラ。(撮影:柴田恵理)

コムアイ(中央)と東京スカパラダイスオーケストラ。(撮影:柴田恵理)[拡大]

谷中のサックスと加藤隆志(G)のギターによる鋭い掛け合いや息の合ったユニゾンに歓声が上がった「STORM RIDER」ののち、ライブはさっそくゲストとのセッションパートへ。トップバッターで登場したコムアイはコラボ曲に「美しく燃える森」を選んだ。「歌詞を見て『こんなに妖しい歌詞があるかしら。これを書いた人はどんな精神状態だったのかしら』と思った曲です」と彼女らしい言い回しで曲の魅力を語ったコムアイは「いつもは1人で、生演奏じゃないから、すっごくうれしいの。ありがとうございます」とスカパラの面々に感謝を伝える。演奏が始まると、コムアイは紫のチュールドレスの裾を蝶の羽のように危うげに揺らしながらステージ上を舞い、浮遊感のあるボーカルで楽曲の妖艶な世界観を鮮やかに描き出した。

渋谷龍太(撮影:柴田恵理)

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「縦書きの雨」のイントロに乗せてステージに姿を見せた2組目のゲストは渋谷。ミラーボールの光の粒がステージを照らす中、アレンジを交えながら豊かな歌声を響かせた渋谷に、谷中は「完全に自分のものにしてるね! うれしいよ!」と言葉を送った。緊張をしきりに表明し「俺のカラオケへの籠り方、ハンパなかったです」と練習に練習を重ねたことを明かして笑った渋谷は、この日のために用意してきたもう1曲を披露することに。「一番最初に出会ったスカパラの曲。この曲に関しては自分の中でスペシャルで、中1のとき、テレビから流れてきたあの曲をステージの上で歌えるのかと思うと……」と強い思い入れを語り、タイトルコールをしたのは「めくれたオレンジ」。渋谷はスカパラホーンズと共に軽快なステップを踏みながら思い切り歌い上げ、「スカパラ、スペシャ、30周年おめでとう!」と祝福の言葉を叫んだ。

高橋優(撮影:柴田恵理)

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加藤のファンキーなカッティングギターに乗せ、GAMO(Tenor Sax)は次なるゲストとして高橋の名前をコールした。会場のDJブースから姿を見せ、ステージに駆け上がった高橋は真っ赤なスーツ姿で「太陽と心臓」を披露する。曇りのない朗らかな歌声とバンドが紡ぐ軽快なサウンドで場内は一気に晴れやかなムードに染め上げられ、オーディエンスは両手を高く挙げてのハンドウェーブで大きな一体感を作り上げた。曲を終えると、高橋の軽妙な語り口にスカパラメンバーが「今日の司会進行をやってほしい!」と盛り上がり、「こんなに話してていいの? スタッフさんに怒られるから!(笑)」と高橋を焦らせる場面も。両者はあとで再びセッションを披露することを聴衆に約束し、高橋は一度舞台袖へと姿を消した。

“若い頃のNARGO役”に立候補したGEN(右)とNARGO(左)。(撮影:柴田恵理)

“若い頃のNARGO役”に立候補したGEN(右)とNARGO(左)。(撮影:柴田恵理)[拡大]

ここでスカパラは「銀河と迷路」をパフォーマンス。甘い歌声で観客を魅了する茂木欣一(Dr)は曲の途中で「2019年、この曲に新たな命を吹き込み、磨き上げてくれたバンドがいます!」と言ってGENを呼び込んだ。茂木からマイクをリレーしたGENは、テンポアップしてフォーリミ仕様にアレンジされた「銀河と迷路」をハイテンションなボーカルワークで歌い切り、「『銀河と迷路』に関しては、俺が一番こすってます!」と笑いながら胸を張る。MCではスカパラの30年分のヒストリーが「映画になりそう。映画で観たい」と提案したGENが「映画になるとしたら、俺、若い頃のNARGOさんの役で出たいです!」と手を挙げて会場を沸かせ、NARGO(Tp)とがっちり肩を組んだ。そんなGENがこの日のために用意したもう1曲は、Charaのゲストボーカルで2006年に発表された「サファイアの星」。番組では惜しくも披露できなかったというこの曲を、GENは持ち前のハイトーンボイスを生かして可憐に歌い上げる。歌い出しのワンフレーズでその歌声に心つかまれたオーディエンスは熱狂の声を上げながら、GENのカバーを堪能していた。

ヤマサキセイヤとGAMO。(撮影:柴田恵理)

ヤマサキセイヤとGAMO。(撮影:柴田恵理)[拡大]

ライブも終盤に差しかかったところで一層会場の盛り上がりを高めたのはヤマサキ。「Wake Up!」のさわやかなサウンドに乗せ、真っすぐな歌声を届けたヤマサキは「やべえ、キュウソのボーカルがこんなところに……ありがとうございます、すげえ日だ!」と周囲を見回した。スカパラとヤマサキは、ここで高橋をステージに呼び戻す。赤いスーツの高橋とブラックスーツのヤマサキがまるで漫才コンビのように息の合ったやりとりを繰り広げたのち、茂木の「2人の歌い分けも噛みしめてもらえたら」という声でスタートしたのは、バンドの強い絆を歌う「メモリー・バンド」。ステージの真ん中でお互いのほうを向いた2人は、メッセージを問いかけあうように2つの歌声をつないでいく。そして2人が肩を組み大サビで声を合わせると、聴衆は歌声に呼応するように力強く拳を突き上げていた。

チバユウスケ(撮影:柴田恵理)

チバユウスケ(撮影:柴田恵理)[拡大]

「メモリー・バンド」のセッションの様子。(撮影:柴田恵理)

「メモリー・バンド」のセッションの様子。(撮影:柴田恵理)[拡大]

「ゴッドファーザー愛のテーマ」のスリリングな演奏にライブハウスのムードが一変すると、茂木のハイテンションなカウントから「カナリヤ鳴く空」へ。イントロに合わせこの日最後のゲストボーカル・チバが姿を見せた途端、オーディエンスは地鳴りのような歓声で彼を迎えた。圧倒的な存在感を放ちながら2001年発表のキラーチューンを歌い上げたチバに、川上つよし(B)は「ラスボス感すごいですね!」とひと言。MCではチバと茂木が大学で同じサークルに所属していたときのエピソードが語られ、川上は「THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとフィッシュマンズが同じサークルにいたんだよ。どんな学校だよ」と笑った。2組が次に披露したのは、WOWOW「WOWOWスペインサッカー 19-20シーズン」のために書き下ろされた「iDale Dale! ~ダレ・ダレ!~ feat. チバユウスケ」。「カナリヤ鳴く空」から一転、晴れやかな力強さに満ちたこの曲で、チバは「ダレ・ダレ!」と声を上げながらオーディエンスを扇動し、さっそうとステージをあとにした。

「SPACE SHOWER TV "LIVE with YOU" -TOKYO SKA JAM "8"」の出演者たち。(撮影:柴田恵理)

「SPACE SHOWER TV "LIVE with YOU" -TOKYO SKA JAM "8"」の出演者たち。(撮影:柴田恵理)[拡大]

スカパラによる「Glorious」「ペドラーズ」のパフォーマンスで熱狂の中本編は締めくくられ、アンコールでは谷中が「それぞれの歌いっぷりがすばらしくて、涙腺に来るくらいの感動でした。みんな目撃してくれてありがとう!」と、ゲスト陣の熱演に感無量の思いを口にした。「本当にスペシャルなライブになると思います」という谷中の予告通り、各々が“トーキョースカ”への情熱と愛を大いに表現したこの日のラストナンバーに選ばれたのは、往年のスカの名曲「Jamaica Ska」。ステージに並んだ全出演者はステップを踏んだりモンキーダンスを踊ったりしながら軽快なスカのリズムに身をゆだね、特別な時間を最後まで楽しんでいた。

この日のライブの模様は、12月1日(日)21:00よりスペースシャワーTVで90分にわたりオンエアされる。

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スペースシャワーTV「LIVE with YOU -TOKYO SKA JAM “8”- supported by uP!!!ライブパス」

2019年12月1日(日)21:00~22:30
2019年12月14日(土)22:00~23:30(リピート放送)
<出演者>
東京スカパラダイスオーケストラ / GEN(04 Limited Sazabys) / コムアイ(水曜日のカンパネラ) / 渋谷龍太(SUPER BEAVER) / 高橋優 / チバユウスケ(The Birthday) / ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ

SPACE SHOWER TV "LIVE with YOU" -TOKYO SKA JAM "8"- supported by uP!!!ライブパス 2019年11月7日 新木場STUDIO COAST セットリスト

01. DOWN BEAT STOMP / 東京スカパラダイスオーケストラ
02. スキャラバン / 東京スカパラダイスオーケストラ
03. STORM RIDER / 東京スカパラダイスオーケストラ
04. 美しく燃える森 / 東京スカパラダイスオーケストラ、コムアイ
05. Paradise Has No Border / 東京スカパラダイスオーケストラ
06. 縦書きの雨 / 東京スカパラダイスオーケストラ、渋谷龍太
07. めくれたオレンジ / 東京スカパラダイスオーケストラ、渋谷龍太
08. 君と僕 Dub ver / 東京スカパラダイスオーケストラ
09. JB / 東京スカパラダイスオーケストラ、高橋優
10. 太陽と心臓 / 東京スカパラダイスオーケストラ、高橋優
11. 銀河と迷路 / 東京スカパラダイスオーケストラ、GEN
12. サファイアの星 / 東京スカパラダイスオーケストラ、GEN
13. SKA ME CRAZY / 東京スカパラダイスオーケストラ
14. 遊戯みたいにGO / 東京スカパラダイスオーケストラ
15. Wake up! / 東京スカパラダイスオーケストラ、ヤマサキセイヤ
16. メモリー・バンド / 東京スカパラダイスオーケストラ、ヤマサキセイヤ、高橋優
17. ゴッドファーザー愛のテーマ / 東京スカパラダイスオーケストラ
18. カナリヤ鳴く空 / 東京スカパラダイスオーケストラ、チバユウスケ
19. iDale Dale! ~ダレ・ダレ!~ / 東京スカパラダイスオーケストラ、チバユウスケ
20. Glorious / 東京スカパラダイスオーケストラ
21. ペドラーズ / 東京スカパラダイスオーケストラ
<アンコール>
22. Jamaica Ska / 東京スカパラダイスオーケストラ、コムアイ、渋谷龍太、高橋優、GEN、ヤマサキセイヤ、チバユウスケ

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[ふみ] @pop_cat2

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