ユニゾントリビュートライブ2日目は堂島孝平、9mm、尾崎世界観らが結成15周年祝福

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UNISON SQUARE GARDENのトリビュートライブ「Thank you, ROCK BANDS! ~UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Live~」が、8月28日と29日に東京・新木場STUDIO COASTにて行われた。この記事では2日目、29日公演の模様をレポートする。

UNISON SQUARE GARDENと堂島孝平。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

UNISON SQUARE GARDENと堂島孝平。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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今回のライブは今年7月に発売されたトリビュートアルバム「Thank you, ROCK BANDS! ~UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album~」の参加アーティストをゲストに招いて行われた公演。2日目はイズミカワソラ、金井政人・柿沼広也・東出真緒(BIGMAMA)、尾崎世界観(クリープハイプ)、SKY-HI、菅原卓郎・滝善充(9mm Parabellum Bullet)、堂島孝平が出演した。

前方左から田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、イズミカワソラ。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

前方左から田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、イズミカワソラ。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

2日目のゲスト1番手のイズミカワソラは、開演と同時に1人きりでステージに登場した。ピンスポットを浴びた彼女はユニゾンのライブのオープニングSEとして使用されている自身の曲「絵の具」を弾き語りで歌う。曲中に鈴木貴雄(Dr)、田淵智也(B)、斎藤宏介(Vo, G)もステージに現れ、普段のオープニングを生演奏で飾るという初の贅沢な演出にフロアからはどよめきと拍手が起こった。

4人がそろったところで披露されたのは2016年に発表されたイズミカワのゲスト参加曲「mix juiceのいうとおり」。イズミカワが奏でる軽快なピアノの音色が観客のテンションを高めた。初日の公演も観ていたという彼女は、キーボードがあるので立ち位置を離れにくいと話しつつも「人見知りを克服したら、皆さんのところに行ってもいいですか?」と3人に尋ね、斎藤は「けっこう付き合い長いつもりなんですけど、まだ人見知りするんですか?(笑)」と場を和ませた。

その後はイズミカワのトリビュートアルバムでユニゾンがカバーした「サイボーグ99%」を、オリジナルのアレンジで披露。イズミカワは“人見知りを克服”し、田淵の横でステップを踏んだり、斎藤と共に歌ったりと楽しげな様子を見せた。最後は「ガリレオのショーケース」を息ぴったりに演奏し、イズミカワは笑顔でステージを去っていった。

前方左から金井政人(BIGMAMA)、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

前方左から金井政人(BIGMAMA)、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

2組目のゲストはBIGMAMAの金井政人、柿沼広也、東出真緒。ステージにそろった6人は、最初に「ライドオンタイム」を演奏した。彼らはCOASTの巨大なミラーボールが輝く中で向かい合って演奏したり笑顔を向け合ったりと、仲のよさを伺わせた。斎藤は結成当初から親交の深いBIGMAMAについて「仲間であり戦友であり、大切なバンドです」と熱く語るが、金井が客席に背を向けて水を飲む様子に「……聞け!(笑)」と思わずツッコミを入れる。金井は意に介さず「続けて?」と返し、フロアの爆笑を誘った。

そんなやり取りのあとはトリビュートアルバムでのBIGMAMAの参加曲「MR.アンディ」へ。金井と柿沼、斎藤の迫力あるトリプルギターで曲の世界を強力に表現するひとときとなった。3曲目はBIGMAMAの代表曲「かくれんぼ」。東出が奏でる鮮烈なバイオリンの音色、さらに斎藤が歌う1番のボーカルに、オーディエンスは両手を挙げて熱狂した。

左から田淵智也、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、尾崎世界観(クリープハイプ)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

左から田淵智也、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、尾崎世界観(クリープハイプ)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

鈴木がゆったりとしたリズムを刻む中、悠然とステージに姿を現したのは尾崎世界観(クリープハイプ)。彼は最初にクリープハイプの曲「5%」を、斎藤と田淵のコーラスと共に丁寧に歌い上げた。もともと田淵と仲がいいという尾崎は「そろそろ斎藤くんたちとも交流したいんだけどな」とぼやくが、斎藤は「あいつ、自分の友達とバンドメンバーが仲良くするの許さないんです!」と田淵を指しつつ暴露。田淵は笑って手を振り疑惑を否定した。

次の曲はクリープハイプがトリビュートアルバムでカバーした「さよなら第九惑星」。尾崎の艶のあるボーカルが作る世界に、オーディエンスは圧倒された様子を見せていた。ラストのクリープハイプの「栞」では尾崎が斎藤の肩を組んで頭を乗せ、“交流”を果たした様子を観客にアピールした。

左から田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、SKY-HI、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

左から田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、SKY-HI、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

和やかな空気の中で斎藤と田淵は一度ステージを去り、残った鈴木がパワフルなドラムソロを聴かせていく。ピンスポットが舞台下手に切り替わると、そこにいたのは次なるゲストのSKY-HI。鈴木とSKY-HIはドラムとラップの掛け合いという異色のコンビネーションでフロアをどよめかせた。斎藤と田淵もステージに戻り、披露されたのはSKY-HIの楽曲「Driver's High」。斎藤がギターとコーラスで参加したこの曲のライブ演奏に、双方のファンは熱狂的な盛り上がりを見せた。

斎藤と田淵、SKY-HIは同じ高校の先輩後輩という間柄。過去にライブで何度も共演している3人の関係性を、斎藤は「(SKY-HIの)前髪が下りている日は“斎藤派”、センター分けの日は“田淵派”らしいんですが……」と語るが、この日のSKY-HIの髪型はどう見てもセンター分け。SKY-HIは「スタッフと15分揉めましたから!(笑)」と苦悩を明かしつつ、親交の深い先輩との共演を「おめでとうございます。だけど、ありがとうございます!」と喜んだ。その後はトリビュートアルバムの楽曲「蒙昧termination」を4人でパフォーマンスし、斎藤はアコースティックギターで印象的なリフを響かせる。ラストはSKY-HIの「Snatchaway」をアグレッシブに披露した。

左から田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、滝善充、菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)。(撮影:にしゆきみ)

左から田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、滝善充、菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)。(撮影:にしゆきみ)[拡大]

続くゲストはユニゾンと同じく、今年結成15周年を迎えた9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎と滝善充。ステージにそろった5人は「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」を轟音で演奏して、フロアにすさまじい熱気をもたらした。田淵と滝がステージ狭しと暴れ回る姿に、観客のテンションはさらに高まる。ユニゾンは7月に東京・LIQUIDROOMで行われた9mmの結成15周年ライブに出演しており、斎藤は先んじて「15周年おめでとうございます!」と祝福。菅原は「今日はお祝いに……仕返しに参りました!(笑)」と返して観客の笑いを誘った。

そして5人は9mmの楽曲「新しい光」を演奏する。演奏中には滝と斎藤、田淵が息を合わせてギターやベースのネックを掲げて盛り上げた。最後の曲は「Black Market Blues」。鈴木が刻む高速のビートに導かれ、フロアは狂乱状態へと陥った。

左から堂島孝平、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)。(撮影:にしゆきみ)

左から堂島孝平、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)。(撮影:にしゆきみ)[拡大]

熱狂に満ちた場内を鎮めるように、アカペラで響いたのは最後のゲストの堂島孝平が歌う「さわれない歌」のイントロ。温かみのある歌声がCOASTにゆっくりと染み渡るが、曲が終わると鈴木は動揺した様子を見せて「俺のTシャツ着てるの!」と堂島を指した。堂島はもともとこの日の衣装としてスーツを用意していたが、「15周年のお祝い感を出そうと」鈴木のTシャツ、田淵のジーンズ、斎藤の靴を着用して登場したとのこと。鈴木は「普通に楽屋泥棒でしょ!?(笑)」と爆笑。コンセプトを“1人ユニゾン”と明かした堂島は「泣けた?」と田淵に語りかけるが、田淵はすさまじい勢いで首を振っていた。

堂島を2日間にわたるトリビュートライブのトリに迎えた理由について、斎藤は「今の事務所で初めて出会ったミュージシャンの先輩なので、ぜひ最後に歌ってもらえればと」と語る。堂島は「そんなこととはつゆ知らず……(笑)」と自身のいたずらを振り返りつつ「これだけの人が集まってお祝いしていることにグッと来てます」と、後輩の晴れ舞台を祝福した。堂島が彼らの未来に対して送った「SHORT CUTTER -音の遊撃手-」に続き、最後は堂島がカバーした「シュガーソングとビターステップ」を披露。華やかな雰囲気で本編を締めくくった。

アンコールで斎藤は2日間、全36曲を振り返り「僕もう疲れたよ、パトラッシュ……(笑)」と苦笑しつつも「最高の仲間と一緒にライブをできるのはかけがえのないことです。またこういう機会を作れるように、自分たちの活動を続けた先に今日みたいな日があると信じて。UNISON SQUARE GARDENは世界一カッコいいバンドだと信じて活動していきます」と力強く宣言し、ラストナンバー「プログラムcontinued(15th style)」を奏でた。

UNISON SQUARE GARDENは9月27日からファンクラブ限定ツアー「Bee-side Sea-side U-side」、11月14日から全国ホールツアー「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2019『Bee side Sea side ~B-side Collection Album~』」を開催。10月11日にはニューシングル(タイトル未定)のリリースも決定している。

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「Thank you, ROCK BANDS! ~UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Live~」2019年8月29日 新木場STUDIO COAST セットリスト

00. 絵の具
01. mix juiceのいうとおり
02. サイボーグ99%
03. ガリレオのショーケース
04. ライドオンタイム
05. MR.アンディ
06. かくれんぼ
07. 5%
08. さよなら第九惑星
09. 栞
10. Driver's High
11. 蒙昧termination
12. Snatchaway
13. 徹頭徹尾夜な夜なドライブ
14. 新しい光
15. Black Market Blues
16. さわれない歌
17. SHORT CUTTER -音の遊撃手-
18. シュガーソングとビターステップ
<アンコール>
19. プログラムcontinued(15th style)

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※記事初出時、カメラマンクレジットの一部に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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