「私だけを好きでいてください」aiko、ファンに愛と感謝を伝えた「LLP」ファイナル

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aikoのアリーナツアー「aiko Live Tour Love Like Pop vol.21」が、3月10日の福岡・マリンメッセ福岡公演をもって終幕した。

aiko(撮影:岡田貴之)

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今回のツアーでaikoは1月26日の大阪・大阪城ホールを皮切りに、埼玉・さいたまスーパーアリーナ、マリンメッセ福岡公演にて3都市6公演を開催。昨年末に行ったホールツアー「Love Like Pop vol.20」とは異なるセットリストをもとに、アリーナ会場ならではのセットを舞台に、多彩な演出を交えたステージをファンに届けた。

aiko(撮影:岡田貴之)

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レーザーとプロジェクションマッピングによるオープニングの演出が観客のテンションを高めたのち、切ないピアノの旋律が奏でられ「カブトムシ」でライブが開幕。白いワンピースに身を包んだaikoは甘く切ない声で会場を満たし、曲のラストですうっと息を吸い込み伸びやかなロングトーンを響かせた。彼女は「今日は最後までたっぷり楽しんで帰ってください」と語り、しっとりした空気を変えるようにアップテンポな「ハナガサイタ」「雲は白リンゴは赤」を続けて熱演。さらにスモークがステージを覆う中、グルーヴィなピアノとドラムに乗せて「冷凍便」を軽やかに歌い上げた。

MCでaikoはツアーが終わるのが寂しくて楽屋を出たくなかったと明かし、「今だけは皆さん、aikoのことだけを考えてください」とファンにお願いをする。さらに“束縛バンド”と名付けられたaikoオリジナルのザイロバンドについて触れ、「あんたらaikoに縛られてんねんで!」「気持ちも体も縛られてほしいなと思います」とリモコンで“束縛バンド”の色を操って観客を驚かせた。目を閉じて情感たっぷりの歌声を聞かせた「冷たい嘘」に始まり「かばん」「三国駅」とミディアムテンポの楽曲を続けたあとは、ロックモードにチェンジしたaiko。「心日和」ではスタンド席に近付き、両手を頭の上で振り、うさぎのようにぴょんぴょんと飛び跳ねてみせる。そのキュートな仕草にオーディエンスはすっかり心を撃ち抜かれている様子だった。

aiko(撮影:岡田貴之)

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艶やかな表情で「恋人」をパフォーマンスしたあと、aikoは一旦退場。ステージには大雨が降る映像が映し出され、深く悲しげな空気が会場に広がっていった。インターバルを挟み、舞台は花道の中央に設営された丸いサブステージに移動。チェックのジャケットに黄色いTシャツ、裾と背の部分が赤い花柄のスカートという衣装に着替えたaikoは、せり上がりステージを使って姿を見せた。「Do you think about me?」をつぶやくように歌い終えると、そっとまつ毛を伏せた。

aikoがバンドメンバーにツアー最終日を迎えた心境を聞いて回るMCタイムを経て、これからの季節を歌った「桜の時」のアコースティックバージョンへ。ステージの上に吊り下げられた長方形のLEDスクリーンには桜の花びらが舞い、aikoの朗らかな歌声と共にひと足早い春の空気を会場に送り込んだ。ここでバンドメンバーが一時退場し、サブステージにはaikoひとりが残る。彼女は前回のマリンメッセ福岡公演から9年が経過したことを振り返り、キーボードの前に座ると観客1人ひとりに語りかけるように「あたしの向こう」を歌い出し、曲が転調するや否や花道を駆け、メインステージに戻って熱唱した。

ライブ本編が終盤に入る頃、aikoは景気付けのようにおなじみの「男子! 女子! そうでない人!」コールを巻き起こし、会場をひとつにまとめあげていく。その空気を引き継いだまま「ストロー」で一気にギアをトップに入れ、アップテンポな楽曲を連続投下。ステージに寝転がって「あー! 楽しい!」と叫んだり、弾けんばかりの笑顔を見せたり、伸び伸びとしたパフォーマンスでライブのクライマックスを盛り上げた。そして束縛バンドが柔らかな光を放つ中で、「ホーム」を優しく歌って本編を締めくくった。

aikoとバンドメンバーがステージを去ると同時に盛大なaikoコールが起こり、間もなくアンコールがスタート。白いツアーTシャツに、ストレートのダメージジーンズのラフな衣装に着替えた彼女は「ナキ・ムシ」で始まり「二人」で終わるメドレーで、自身の20年のキャリアを彩ってきた楽曲を怒涛のように披露していった。ひと息ついたところでaikoは「ライブをして、みんなに会えて、ここまで生きてこれました。ライブがなかったらどういう人生やったんやろうなって思います。歌手になれてよかったな」とつぶやく。「まだまだやりたいことがたくさんあります。届かないかもしれないけど、絶対に届けるという気持ちでこれからもがんばりますので、みんなも一緒にぼちぼちがんばりましょう」と観客に語りかけた。その後、aikoは甘い歌声を聴かせる新曲「愛した日」、清涼感たっぷりの「キスする前に」、ライブの定番曲「be master of life」を立て続けに披露。歌い終えた彼女が充実感をにじませた表情で客席を見渡すと、ファンがaikoの名を呼ぶ声が会場中にこだました。

aiko「aiko Live Tour Love Like Pop vol.21」の様子。(撮影:岡田貴之)

aiko「aiko Live Tour Love Like Pop vol.21」の様子。(撮影:岡田貴之)[拡大]

ここでアンコールは終了となったが、観客はaikoを求め続けダブルアンコールへ。ダッシュでステージに戻ってきた彼女は「ライブは告白だと思ってます。告白して、最初の曲で手を振って、途中でイチャついて、最後は行くとこまでいく。行くとこまで行きたいと思います」と述べ、「予告」「愛の病」「ボーイフレンド」の3曲を一気に熱唱した。頬を上気させたaikoは、「またこの会場にいるみんなと思い出話ができるよう、それくらいがんばりますのでみんなもがんばって。私だけを好きでいてください。お願いします」と観客に“告白”。デビューからこれまでの道のりを回想しながら何度も感謝の思いを口にし、「大好きです!」と声を詰まらせた。泣き笑いのような表情を浮かべていた彼女だったが、「それがー!」「ライブ!」のコール&レスポンスを観客と繰り広げ、幸せな余韻を残してツアーに幕を下ろした。

アリーナツアーを完走したaikoは、3月13日にライブDVD / Blu-ray「My 2 Decades」をリリース。その後、3月21、22日に東京・Zepp Tokyoにて同ライブハウスの20周年記念公演「Zepp Tokyo 20th Anniversary aikoの時。おめでとゼッペちゃん!!」を行う。

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aiko「aiko Live Tour Love Like Pop vol.21」2019年3月10日 マリンメッセ福岡 セットリスト

01. カブトムシ
02. ハナガサイタ
03. 雲は白リンゴは赤
04. 冷凍便
05. 冷たい嘘
06. かばん
07. 三国駅
08. 染まる夢
09. 心日和
10. 恋人
11. Do you think about me?
12. 桜の時
13. あたしの向こう
14. ストロー
15. ドライブモード
16. ひまわりになったら
17. 夢見る隙間
18. ホーム
<アンコール>
19. メドレー(ナキ・ムシ~今度までには~プラマイ~えりあし~嘆きのキス~あした~恋のスーパーボール~花火~Loveletter~二人)
20. 愛した日
21. キスする前に
22. be master of life
<ダブルアンコール>
23. 予告
24. 愛の病
25. ボーイフレンド

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かっくん。 @kakkun_xoxo

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