Pick Up!

Broken my toybox「TABOO」ジャケ写

Broken my toybox TABOO

妖しさと美しさを併せ持つグルーヴ、確かな個性が宿るボーカル──新作ミニアルバムへの期待が高まる1曲

文 / 森朋之

このバンドが掲げているジャンルは“ブロークン”。それはバンド名とリンクしていると同時に、すべての音楽の壁を壊すという意気込みの表れでもあるのだろう。藤井樹(Vo, G)、高田健太郎(G)、郷間直人(B)からなるBroken my toybox。SUPER BEAVERやsumika、マカロニえんぴつを擁するmurffin discs内に新設されたレーベル・ECLOの第1弾アーティストであり、昨年の夏以降、ライブハウスシーンで快進撃を続けている彼らから新曲「TABOO」が届けられた。

ポップとロックを自由に行き来するサウンド、そしてカラフルな表情を映し出すボーカルを軸にした音楽性の高さは、昨年リリースされたミニアルバム「THERAPY」で証明済み。バンドキッズたちの大きな関心が集まる中で放たれた「TABOO」で、3人はその期待を軽々と超えてみせた。

まず印象に残るのは、妖しさと美しさを併せ持ったバンドのグルーヴ。シックな手触り、官能的な雰囲気が混ざり合う音像の中で、美しき憂いを帯びたボーカルが心地よく広がっていく。ロック、ファンク、ジャズなどの要素をちりばめながら独創的なサウンドへと導くセンスは、前作「THERAPY」以降さらなる発展を遂げているようだ。さらに歪んだエレキギターやウッドベースなど多種多様な音を取り入れることで、リスナーを一瞬も飽きさせることがない。そして特筆すべきは藤井の歌だ。透明感とザラつきを同時に感じさせるハイトーンボイスで「愛だけで解決ができるなら パトスに価値はないわ」という女性的なリリックを描き出すボーカルには、現在のバンドシーンにおいても似ている人がまったく見当たらない、しっかりとした個性が宿っている。

全体を覆うJ-POP的な親しみやすさも「TABOO」の魅力。7月にリリースが予定されている新作ミニアルバムへの期待がさらに高まる楽曲と言えるだろう。

Broken my toybox -「TABOO」Music Video

Broken my toybox「TABOO」
2026年4月15日(水)配信開始 / ECLO
購入・再生はこちら

作詞・作曲:藤井樹
編曲:Broken my toybox

Broken my toybox(ブロークンマイトイボックス)

Broken my toybox

2016年に結成された3ピースバンド。郷間直人(B)、藤井樹(Vo, G)、高田健太郎(G)の3人からなる。「ブロークン」という独自のジャンルとして掲げ、バンドサウンドにとらわれず独自のポップやロックを追求している。現実を伝えながらも救いを感じさせる歌詞の世界観、並外れたハイトーンボイス、地道なライブ活動に裏付けされた説得力あふれるパフォーマンスで全国にファン層を拡大している。2025年よりmurffin discs内に新設されたレーベル・ECLOに所属。2026年3月に主催サーキットイベント「箱庭へようこそ -SHIBUYA GARDEN CIRCUIT-」を初開催した。4月にはドラマ「サレタ側の復讐~同盟を結んだ妻たち~」のエンディングテーマとして書き下ろした「TABOO」を配信シングルとしてリリース。6月に東京・渋谷CLUB QUATTROでECLO設立1周年を記念したワンマンライブ「箱庭へようこそ -eclore-」を行う。7月にミニアルバムをリリース予定で、同月からはワンマンツアー「Broken my toybox [Live Tour 2026 summer] 箱庭へようこそ~Re:Parade~」を開催。9月19日に東京・LIQUIDROOMでファイナルを迎える。