INUWASI「KUROGANE」インタビュー|メジャーシーンで貫く芯の強さ、音楽的なアイデンティティ

6人組アイドルユニット・INUWASIが4月29日にメジャー2nd EP「KUROGANE」をリリースした。

昨年8月にバンダイナムコミュージックライブの新設レーベル・UNIERAよりメジャーデビューを果たしたINUWASI。新作「KUROGANE」には、ワンマンライブのたびに強力なバンドセットのパフォーマンスで観客を圧倒し、“新たな時代を作るアイドル”、“日本を象徴するアイドル”になるべく突き進む彼女たちの信念が込められている。エレクトロサウンドを貪欲に取り入れる手法は継続しつつ、グループの原点であるラウド系の要素も反映されている点が特徴だ。

音楽ナタリーではメンバー6人にインタビューし、本作の聴きどころやメジャーデビュー後の環境の変化、INUWASI史上初のホールワンマンとなる東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演をファイナルに据えた過去最大規模の東名阪バンドセットツアーへの覚悟を語ってもらった。

取材・文 / 西澤裕郎(SW)撮影 / 塚原孝顕

メジャーデビュー後の変化と成長

──INUWASIは2025年8月にメジャーデビューを果たしました。まずは、メジャーデビューによって皆さんにどんな変化があったのかを聞かせてもらえますか?

カリヲリ 去年の夏にKABUKICHO TOWER STAGEでフリーライブをさせていただいたんですけど、メジャーデビューしたからこそ挑戦できたものだなと思っていて(参照:INUWASIが示した“アイドル×バンド”の破壊力、夜の歌舞伎町で野外フリーライブ開催)。楽曲をリリースするにあたっても、レーベルの方々が加わってくださってからは、いろんな方の意見を取り入れて作品が完成しています。以前と違うテイストの曲もできていますし、それもメジャーならではだなと実感しています。

カリヲリ

カリヲリ

──KABUKICHO TOWER STAGEでの野外ライブ、観覧エリアで観させていただいたんですけど、すごい光景でしたね。ステージに立った感覚はどうでしたか?

はのんまゆ 本当にたくさんの人が観に来てくれました。通りかかって立ち止まる方が徐々に増えていき、終わる頃には歌舞伎町の広場の後ろのほうまで人がいて絶景でした。

ライカ ファンの方とライブで通じ合っている感覚があって、去年1年間の中でも特に印象に残ったライブでした。

がるむ ステージと観覧エリアに少し距離があって、ファンの方はちょっと遠く感じたかもしれないけど、歌舞伎町タワーのビジョンにライブの様子が映し出されていたので、カメラにアピールしながらパフォーマンスをしました。1人ひとりにレスを送れないからこそ、カメラに目線を送って「みんなのこと、ちゃんと見えているよ」と伝えたかったんです。汗だくになりながらのパフォーマンスでしたが、生きている感じがしましたし、あの日のライブはいろんな方に褒めていただけました。

六椛 2nd EPの初回限定盤のBlu-rayには、このライブの映像が全編収録されています。私たちも円盤になるのを楽しみにしていましたし、ファンの方にも早く観てほしい。あのときの景色や空間を、Blu-rayを通してまた思い出してほしいです。

六椛

六椛

──ほかに、メジャーデビューしたことでの変化や成長を感じる部分はありますか?

はのんまゆ メジャーデビューしたからといって、いい意味でライブに対する姿勢や気持ちが大きく変わることはないです。目指しているものは同じ。デビューしたときからずっと、大きなステージに立ちたいという気持ちで活動しています。メジャーデビューしてから多くのチャンスをいただけるようになったので、今まで以上にいろいろな壁を越えていけるのかなという期待があります。

すずめ 私は、自分がどんな気持ちでステージに立っていて、ライブを通してファンの方にどう感じてほしいのか、改めて考える時間が増えました。ある日、知り合いの方が「応援してるアーティストがメジャーデビューするから、もうライブにはあまり行かないかな」という話をしてたんですね。その話を聞いたときは少しびっくりしたけど、確かにそういう方もいるのかなって。メジャーデビューしたりグループの形が変化したりしても、自分たちの変わらない芯の部分や強い意思を見せていけたらと思っています。

すずめ

すずめ

ライブでの一体感が私たちの強み

──六椛さんが加入し、新体制になってからもうすぐで1年が経ちます。INUWASIのメンバーとして活動する中で、気持ちや行動に変化はありましたか?

六椛 デビュー記念日の2月9日に、6周年を記念したツアーファイナルをZepp DiverCityで開催して(参照:INUWASI「私たちが時代を作るアイドル」デビュー6周年記念日に堂々とツアー完走)。今までの自分は、あとからグループに入ってきたし、みんなと6年間ずっと一緒にいたわけじゃないからメンバーが感じてきたものやグループの歴史をすべてわかるわけじゃない、ということをよく口にしていたんです。でもあの日、「INUWASIのメンバーだと胸を張って言える」と、この6人の前で表明できた。それまで感じていた疎外感というか、そういう思いはもうないです。この6人でひとつのチームという気持ちでいます。

はのんまゆ 遅いよ! とっくにメンバーだよ!(笑)

はのんまゆ

はのんまゆ

──とっくにINUWASIの一員だと、メンバーは言っていますよ。

六椛 ファンの方にも同じように言われます(笑)。加入してすぐのときも「前からずっとINUWASIにいたかのようだね」と言っていただいたんですけど、自分の中ではまだまだだなと感じていて。私はINUWASIのメンバーだ、とやっと自分から口に出せるようになりました。

ライカ もし私が別のグループに飛び込んだとしたら、もともといたかのようにはなじめないだろうと思います。でも六椛ちゃんは本当に最初からフィットしていて。思ったことを積極的に言ってくれるし、もうすっかりチームの一員です。

ライカ

ライカ

──デビュー6周年を迎え、7年目に突入したことについてはどう感じていますか?

がるむ 早いなと感じてます。自分のことなのにびっくりしてしまうというか、6年も経った気があまりしないです。

六椛 わかります。私はまだ1年も活動していないですけど、毎日が忙しなさすぎて。時が経つのが早いから、きっとメンバーはあっという間に6年が経った感覚なんだろうなって。

がるむ 1年が短く感じられて、実感が追いついていないです。私はまだ3周年みたいな気持ち。

一同 (笑)

がるむ

がるむ

──INUWASIはコロナ禍の時期にデビューしました。初期から取材させていただいている僕からすると、活動当初はグループにおける時間の流れがゆっくりだった気がしていて。コロナ禍が明けてから、一気にスピードが加速したような印象があります。

ライカ 2023年頃から路線の変更をしたり、バンドセットでのライブを始めたり、ツアーもたくさんやったりして。忙しくなってからは時が経つのが早いなと感じています。結成当初は正直、6年も続けられるとは想像していなかったです。だからこそZepp DiverCityで「6周年を迎えて7年目に入ります」と口にしたときに、メンバーや、ずっと応援してくれているファンの方、私たちに全力を注いでくれている運営の方、すべての人への感謝の気持ちが込み上げてきました。私たちが今こうやって夢を追うことができているのは、そういう方々のおかげだなって。ライブでの一体感が私たちの強みだと思うので、その強みをもっとメジャーシーンでも発揮していきたいし、バンドセットでライブをするアイドルと言えばINUWASI、というイメージをもっと広めていきたいです。