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20周年の中村一義×小谷美紗子、共感する2人が祝ったラママ35周年ライブ

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中村一義と小谷美紗子によるアンコールセッションの様子。(撮影:當摩果奈絵)

中村一義と小谷美紗子によるアンコールセッションの様子。(撮影:當摩果奈絵)

中村一義小谷美紗子が、8月3日に東京・渋谷La.mamaでツーマンライブ「La.mama 35th anniversary『正しさの価値観に共感する。中村一義×小谷美紗子』」を開催した。

これは渋谷La.mamaのオープン35周年、そして2人のデビュー20周年を記念して行われたライブイベント。終始和やかな雰囲気の中、旧知の仲である中村と小谷がステージ上で初めて肩を並べ、トークコーナーやコラボセッションを含めて約2時間半にわたってパフォーマンスを実施した。

開演時間になると、突如客席後方から中村が登場。ファンが驚きの声と歓声を上げる中、ステージに到着した彼は満員の会場を見渡し「酸素薄いなー」と笑う。そして「共鳴し合う正しさに出会い、一緒に音を鳴らせることが幸せです」と、小谷をステージに呼び込んでハイタッチ。中村がはけたあと小谷はグランドピアノの前に座り、一呼吸おいてから「忘れ日和」でライブをスタートさせた。彼女は1曲終えると、先日中村と飲み会兼打ち合わせをしたエピソードを話し始める。「ベロベロに酔っぱらった中村くんが、本人の前で『小谷美紗子聴いていい?』って。夜中の2時に私の弾き語りアルバム『MONSTER』をかなり大きな音で流しながら『これ、8月3日やるかなあ?』って(笑)。今日は、なるべく中村くんが挙げた曲を多めに選びました」と会場に笑いを起こしながら、この日のセットリストについて説明した。

「次は私の親友のために書いた曲です。中村くんは大人になってからの友達ですけど、昔からの親友みたいで。そんな中村くんを思って選曲しました。引き続きこのスペシャルな(笑)、会を楽しんでもらえたら」と呼びかけた小谷は、そんな「青さ」でピュアな歌声を披露。続く「嘆きの雪」では一転、エモーショナルにピアノを鳴らしながら歌い、オーディエンスの目を釘付けにする。ライブ後半では「子供のような笑い声」「あの夏の日々」「手紙」と3曲が続けて届けられ、小谷の優しくも芯のある歌声が場内を包み込んだ。彼女がこの日ラストナンバーとして選んだのは「見せかけ社会」。1997年リリースの1stアルバム「PROFILE-too early to tell-」にも収録されているこの曲について小谷は、発売当時の取材でインタビュアーから「若いから言えることだよね」「大人になったらいろんな事情もわかるんじゃない?」と言われたことを明かす。その回答として「20年経って、歌詞を読み返してみても全然その頃の気持ちと変わっていないし、そこは失いたくない。改めて、自分の曲を噛み締めて歌いたいと思います」と述べ、堂々と「見せかけ社会」を披露してステージを終えた。

その後ステージには「格が違うねえー格がさ!」「俺このあとやんのー!? もうみんな、あとは夏のお祭りだと思って!」と、ユーモアたっぷりに小谷のステージの感想を話しながら中村が登場。そのまま2人で初めて出会ったときのことや、互いの音楽への印象、自分が思う「正しさの価値観」、20周年を迎えた心境などを語るトークコーナーが展開された。その後、小谷と入れ替わる形でヨースケ@HOME(Perc, harmonica, Cho)と町田昌弘(G, Cho / 100s)が登場し、中村のライブパートへ。1曲目「愛すべき天使たちへ」をじっくりと歌い上げた彼は「La.mamaー! ようこそー!」と手を広げてオーディエンスを改めて歓迎した。「20周年ということで、初心に戻ってデビュー曲やります!」という言葉から披露された「犬と猫」では、ヨースケが叩くタンバリンの音色とファンのシンガロングが朗らかに広がっていく。

中村と町田が所属する100sと、2000年代によく共に行動していたという小谷。中村はそんな思い出を振り返りながら「みーちゃん(小谷)と100sで一番濃い時期を過ごしたときの曲を」と、町田の爪弾くギターに乗せて「セブンスター」を情感たっぷりに歌唱する。“お祝いの歌”である「ジュビリー」では、サビでオーディエンスのみがシンガロングを行い、小谷と中村の20周年、そしてLa.mamaの35周年を祝福していく。その後も「スカイライン」「1,2,3」とファンのかけ声必須のアップテンポなナンバーで場内の熱気は上昇。最後に披露された「キャノンボール」では、町田の小気味いいギターサウンドに合わせて観客の手拍子の音が弾け、ヨースケも美しいコーラスを重ねる。ステージに膝を付きながら熱唱した中村が「みんなー! 声を貸してくれー!」と叫ぶと、ひときわ大きなファンの合唱が響き渡った。

アンコールでは中村、町田、ヨースケ、小谷の4人がステージに再登場。ここでは中村と小谷が共感している互いの歌を選曲し、セッションが繰り広げられた。中村が選んだ楽曲は「独立したときに取り憑かれるように聴いた」という「Who」。そして小谷は「いい曲書きよった(笑)」と、彼の最新曲「世界は変わる」を選んだ。「Who」の演奏時には中村が、「世界は変わる」の演奏時には小谷が歌い出しを担当し、息ピッタリのハーモニーでファンを魅了。2曲のパフォーマンスを終えると、貴重なコラボセッションを堪能したオーディエンスから大きな拍手が贈られ、4人はステージ前方で手をつないで一礼した。

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「La.mama 35th anniversary『正しさの価値観に共感する。中村一義×小谷美紗子』」2017年8月3日 渋谷La.mama セットリスト

小谷美紗子

01. 忘れ日和
02. 青さ
03. 嘆きの雪
04. Off you go
05. 子供のような笑い声
06. あの夏の日々
07. 手紙
08. 見せかけ社会

中村一義

01. 愛すべき天使たちへ
02. 犬と猫
03. セブンスター
04. 君ノ声
05. ジュビリー
06. スカイライン
07. 1,2,3
08. キャノンボール
<アンコール>
09. Who(セッション)
10. 世界は変わる(セッション)

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