チームしゃちほこ、幕張HOLLYWOOD初日で“逆襲”に成功

チームしゃちほこが5月9、10日に千葉・幕張メッセ イベントホールにてワンマンライブ「幕張HOLLYWOOD」を開催。この記事では初日公演の模様をレポートする。

開演時刻になるとステージ前の白幕が振り落とされ、巨大なステージセットが露わに。ハリウッド映画を思わせる壮大な音楽が流れる中、爆発音とともにメンバーが続々とステージに登場していく。6人全員がそろったところで、彼女たちは「そこそこプレミアム」で勢いよくライブをスタートさせた。

序盤では「カントリーガール」や「恋人はスナイパー」、彼女たちが5月13日にリリースするニューシングル「天才バカボン」のカップリングナンバーで「幕張HOLLYWOOD」のテーマに沿って制作された「いけいけハリウッド」など、浅野尚志が手がけたナンバーが連続で投下される。足を負傷している安藤ゆずは車いすでの参加となったが、ほかのメンバーや仮面を付けた“しもべ”のサポートを受け、ステージを移動しながら熱唱したり、観客を煽ったりとパワフルなパフォーマンスでオーディエンスを盛り上げた。

秋本帆華が「それでは皆さんを映画の世界にご案内しましょう」と言うと、ステージセットにプロジェクションマッピングが施される。迫力ある映像をバックに彼女たちは「It's New 世界」を歌唱した。客席がパープルのペンライトに染め上げられる中、大黒柚姫はソロ曲「ら・ら・ら・アイドル」をキュートに歌って観客を魅了。「サマラバ」が終わり、安藤、伊藤千由李、坂本遥奈がユニット曲「私がセンター」をパフォーマンスし始めるも、安藤がCO2ガスに巻かれてそのまま姿を消してしまう。伊藤と坂本も退場すると入れ違いに秋本が現れ、彼女はソロ曲「おっとりガールの憂鬱」を優雅に歌い上げた。

DJブースとともにステージにせり上がって登場した坂本は、チームしゃちほこの曲をミックスした「DJ-HARUK MIX」をプレイ。メンバー全員がそろい「でらディスコ」をパフォーマンスしていると、8月28日に愛知・ラグーナビーチにて夏恒例のワンマンライブ「しゃちサマ」が行われる旨が映像を使って告知され、客席から大歓声が沸き上がった。

出囃子を経て始まった後半戦では「天才バカボン」や「Twilight」、咲良菜緒のソロ曲「ベイビーミソカツ」などが披露される。終盤で彼女たちは「アイドンケア」を皮切りに「ザ・スターダストボウリング」「トリプルセブン」「抱きしめてアンセム」といったキラーチューンを連射。6人が「抱きしめてアンセム」まで歌いきり、息を切らしていると再び同曲のイントロが場内に鳴り響く。予想外の事態に慌てふためくチームしゃちほこだったが、2度目の「抱きしめてアンセム」もなんとか完走。観客たちもチームしゃちほこと同じようにダンスを踊って汗を流した。

終盤のMCではメンバーそれぞれがこの日のライブの感想を口にする。「ちょっとまじめな話してもいい？」と切り出した安藤は涙ながらに「この1カ月、何もできないのが本当に嫌で、苦しくて悔しかった。本当にごめんなさい」と「幕張HOLLYWOOD」に車いすで参加することになってしまったことをファンに詫びる。「泣いてないですー」と伊藤の持ちネタを拝借しながら、「初めてステージに立ちたくないって思った。でも今日1日すごく楽しくて、なんで立ちたくなかったんだろうって思いました。今日1日でゆずはすごく強くなったんです。この2日が終わったら無双とか言ってるレベルじゃないくらい最強になります」と話し、「しゃちサマ」では“最強のゆず”を見せるとファンに約束した。

秋本はこの日の公演のサブタイトルが「おっとりガールの逆襲」であることについて触れ、1月に愛知・愛知県体育館で行った単独公演「鯱詣」の際に掲げた「ライブ中にアイスを食べたい」という願いを今回見事に叶えて“逆襲”に成功したと報告。そしてチームしゃちほこはフライングハートが舞う中、ラストナンバー「大好きっ！」を歌い上げた。その後、メンバーの名前を歌詞に混ぜ込んだ「大好きっ！」の合唱がスタッフと観客からのサプライズで彼女たちに送られ、それを受けた秋本は「今日はみんながしゃちほこが大好きなのがわかったから、もうそれで満足。おなかいっぱいです」とニンマリ。メンバーは名残惜しそうにしながら、順番にステージを去っていく。最後に残った大黒は観客と「1、2、3、ダー！」と声をそろえ、笑顔で舞台を下りた。