アメリカ・ニューヨークに拠点を置く
今年の「さとがえるコンサート」は福岡、名古屋、大阪、東京の4都市で開催され、チケットは全会場ソールドアウト。すべての公演に
東京公演の1曲目はデビューアルバム「JAPANESE GIRL」の収録曲「大いなる椎の木」。自由奔放にピアノを弾きながら歌う矢野に、そっと寄り添うようにTIN PANの3人が演奏する。その後もグレン・キャンベルのカバー「Wichita Lineman」や、矢野がデビュー前にピアニストとしてTIN PANとともに演奏に参加したアグネス・チャンの楽曲「想い出の散歩道」などを披露。ハンク・スノウによるカントリーの名曲「I’m Moving on」や細野の楽曲「冬越え」では矢野と細野がデュエットを展開し、またティン・パン・アレーの曲「ソバカスのある少女」では鈴木茂がメインボーカルを担当しつつ渋いギターを響かせた。
公演中盤には、今回のライブに向けて矢野が書いた新曲「A Song for Us」も披露された。矢野がこの曲について、歌詞やタイトルがライブ直前に決まったばかりで、これまでの3公演ではずっと即興で歌っていたと告白すると、客席からは笑い声が。ファンキーでブルージーな演奏に乗せて矢野の力強い歌声が響き渡り、会場中から喝采が沸き起こった。
15分間の休憩を経て、後半は矢野のソロによるピアノ弾き語りからスタート。ここで彼女は大滝詠一の楽曲「水彩画の町」「乱れ髪」を2曲混ぜあわせてメドレーにして歌った。その後ここに細野が加わり、2人で細野のソロ曲「終わりの季節」をしっとりとデュエット。アグネス・チャンのカバー「ポケットいっぱいの秘密」では、矢野がスタンドマイクで生き生きとしたスキャットを披露したり、TIN PANの3人がソロを回したりと、ライブならではの盛り上がる演出が用意されていた。
矢野はアンコールで「TIN PANと一緒にやるのは私の長年の夢でした。そのときのノリが一致しないと、私だけが『やりましょ!』って言っても『今忙しいから』って言われちゃったらできないし」と話し、共演を実現させてくれたスタッフに感謝の気持ちを述べた。アンコールでは細野のボーカルで彼のソロ曲「絹街道」をパフォーマンスし、ラストに矢野の代表曲「ひとつだけ」を披露。何度もライブで演奏されている定番曲ながら、この4人だからこその特別な感覚で届けられた贅沢な「ひとつだけ」に、会場からはあちこちでスタンディングオベーションが沸き起こり、その拍手はしばらく鳴り止まなかった。
なお、この東京・NHKホール公演の模様はWOWOWプライムにて12月31日(水)14:00よりオンエア。そして2015年にライブアルバムとしてCDリリースされることも決定している。ライブアルバムの詳細については今後「さとがえるコンサート」のオフィシャルサイトにて随時発表される予定だ。
矢野顕子、TIN PAN「矢野顕子さとがえるコンサート」12月14日(日)東京都 NHKホール セットリスト(カッコ内はオリジナルアーティスト)
01. 大いなる椎の木(矢野顕子)
02. Wichita Lineman(グレン・キャンベル)
03. 思い出の散歩道(アグネス・チャン)
04. The End of the World(スキーター・デイヴィス)
05. I'm Moving on(ハンク・スノウ)
06. ソバカスのある少女(ティン・パン・アレー)
07. 冬越え(細野晴臣)
08. A Song for Us(矢野顕子)
<休憩>
09. へびの泣く夜(矢野顕子)
10. 水彩画の町~乱れ髪(大滝詠一)
11. 終わりの季節(細野晴臣)
12. 氷雨月のスケッチ(はっぴいえんど)
13. こんなところにいてはいけない(矢野顕子)
14. ポケットいっぱいの秘密(アグネス・チャン)
15. 変わるし(矢野顕子)
<アンコール>
16. 絹街道(細野晴臣)
17. ひとつだけ(矢野顕子)
リンク
- 矢野顕子さとがえるコンサート2014
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細野晴臣 Haruomi Hosono _information @hosonoharuomi_
矢野顕子×TIN PANの歴史的な一夜がライブアルバムに - 音楽ナタリー http://t.co/zj26R4mxsK