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プレイリスト

細野晴臣プレイリスト企画 第3回

「僕の細野さん、私の晴臣さん」

小西康陽 / TOWA TEI 編

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来年2019年に音楽活動50周年を迎える細野晴臣。長年にわたるキャリアで細野が発表してきた楽曲の数々がApple Musicで順次配信されている。

ソロ名義の作品はもちろん、はっぴいえんど、キャラメル・ママ、ティン・パン・アレー、SKETCH SHOW、HAS、HASYMO、Yellow Magic Orchestraなどなど、プロデューサーとして手がけてきたプロジェクトが多岐にわたる細野。このたびApple Musicでは細野楽曲の配信に併せて、世代もジャンルも異なる著名人が細野の楽曲で構成するプレイリスト企画「僕の細野さん、私の晴臣さん」を公開している。音楽ナタリーはこの企画と連動し、著名人たちのプレイリストとコメントを連載形式で展開している。

第3回に登場いただくのは、小西康陽TOWA TEI。2人にそれぞれの視点からプレイリストを制作してもらった。

小西康陽

プレイリスト名

7インチで欲しい細野晴臣さん楽曲。カップリング曲も考えてみる。

プレイリスト

1. Pom Pom 蒸気
[作詞・作曲:細野晴臣]

2. 相合傘
[作詞・作曲:細野晴臣]

3. Chattanooga Choo Choo
[作詞:マック・ゴードン / 作曲:ハリー・ウォーレン / 訳詞:細野晴臣]

4. YELLOW MAGIC CARNIVAL
[作詞・作曲:細野晴臣]

5. YUKI-ya-konko
[トラディショナル]

6. ろっかばいまいべいびい
[作詞・作曲:細野晴臣]

コメント

自分はかつて細野晴臣さんの音楽をほぼアルバムという単位で聴いていました。けれども今回、こうしてApple Musicの中で選曲する、というのは、まるで7インチ・45回転のシングル盤で彼の音楽を選んだり、聴いたりすることに近い感じ。じっさい、かつて7インチ化されている曲もあれば、そうでない曲もありますが、いつかすべて7インチのシングルとして持つことができたら、と考えながら選ぶことにします。細野晴臣さん楽曲だけのジューク・ボックス。

Pom Pom 蒸気
さて、いまいちばん7インチのシングル盤のカタチで聴きたい曲は「泰安洋行」というアルバムに収録されていたこの曲です。じっさい、いつも小バコのクラブではそのアルバムからプレイしていますが、コレはいよいよ7インチが欲しいです。シャッフル・ビートとエイト・ビートの中間を行くスウィング感。ヴォーカルとコーラスの掛け合い。すべてが絶妙なコンビネーション。コレは7インチで聴かれるためにある音楽だと思います。
7インチなら当然、B面の曲を選ばなくてはなりませんが、ここはやはり同じ小坂忠・久保田麻琴のコーラスを従えた「Chow Chow Dog」が相応しいと思います。夢のカップリングとなるはずのレコード、ぜひアナログ化を実現させてください。

相合傘
はっぴいえんどの第3作目のアルバムを自分は「風街ろまん」以上に愛しています。とりわけ、細野晴臣さんが自ら作詞・作曲の両方を手掛けた「風来坊」「無風状態」「相合傘」の3曲は、自分もいつか曲作りをしてみたい、レコードを作ってみたい、と考えるきっかけとなった作品です。
「無風状態」という曲は、すでに「さよならアメリカ さよならニッポン」のカップリング曲として7インチ化されていますので、残る2曲の「相合傘」と「風来坊」もぜひ7インチにしてほしいのです。甲乙つけがたい、どちらも最高の曲ですが、やはり軽快なリズムの「相合傘」がA面、ということになるのでしょうか。
レーベルを超えたカップリング、というものが許されるなら「風街ろまん」収録の「暗闇坂むささび変化」と「相合傘」という、フラット・マンドリンをフィーチャーしたポップス2曲の組み合わせも最高だな、と夢想してしまいます。

Chattanooga Choo Choo
アルバム「TROPICAL DANDY」のオープニングを飾ったこの曲は、正式な発売ではないものの、鈴木茂さんの「100ワットの恋人」とのカップリングで7インチが作られています。
ぼくも何年か前にようやくそのプロモ盤7インチを入手してDJのときに使っていますが、これは本当に素晴らしい、奇跡のトラックだと思います。細野晴臣さんの音楽のことを考えるとき、誰でも「リズム・コンビネーション」という言葉が浮かぶと思いますが、この曲はその言葉そのもの。
さて、鈴木茂さんの「100ワットの恋人」というカップリングも嬉しいですが、細野晴臣さんの曲でBサイドを選ぶとしたら、「三時の子守唄」でしょうか。

YELLOW MAGIC CARNIVAL
これは「キャラメル・ママ」というオムニバス形式のアルバムに収録されていた曲。ティン・パン・アレー、という名義で発表した作品でしたが、まさにこの曲はアーヴィング・バーリン、ホーギー・カーマイケル、コール・ポーターといった名だたるソングライターからロックンロールの時代に渉る「作家が曲を作っていた時代」の音楽のエッセンスがぎゅー、っと凝縮されているような、どこを切っても非の打ちどころの無い、およそ作詞・作曲を志すならこういう曲を残したい、と思わずにはいられない名曲中の名曲だと思います。
それにしても、どうしてこの曲の7インチというものが作られていないのでしょうか。女性シンガー・マナさんによるカヴァー・ヴァージョンも驚くべき解釈で素晴らしいですが、ここはやはりこのオリジナル・ヴァージョンを7インチ化してほしいものです。カップリングは「SHE IS GONE」とDJなら誰でも考えるのでしょうけれども、「アヤのバラード」が良いです。

YUKI-ya-konko
本当はここで小坂忠さんの「ありがとう / どろんこまつり」という素晴らしいカップリングの2曲を選びたかったのですが、いまのところ配信されていないようで。この2曲は細野晴臣さんがソングライター、そしてプロデューサー、並びに演奏者として関わった作品ですが、実に素晴らしい曲であり、また自分は長らくアルバムで聴いていて掴むことのできなかった魅力を7インチ・シングル盤を入手して聴くことによって発見した、ということを記しておきます。
さて、まだまだ選びたい楽曲はありますが、ひとまず打ち止めの選曲は越美晴さんとのユニット、swing
slowによる「YUKI-ya-konko」を。これはリリース当時、10インチのアナログが出ていましたが、やはりこの曲も7インチが欲しいです。レーベルを超えた夢のカップリングが実現できるのなら、多羅尾伴内楽団の同じ曲とのカップリングを。

ろっかばいまいべいびい
5曲で打ち止め、のつもりでしたが、やっぱりこの曲も7インチで聴きたいなあ、欲しいなあ、と思いまして。カップリングは、「HOSONO HOUSE」の中の曲ならどれでも構わないです。

※記事初出時より、本文の表現を変更しました。

プロフィール

1959年、北海道札幌生まれ。1985年にピチカート・ファイヴでデビュー。2001年3月31日のピチカート・ファイヴ解散後は、作詞・作曲家、アレンジャー、プロデューサー、DJとして活躍する。2011年5月に「PIZZICATO ONE」名義による初のソロプロジェクトとして、アルバム「11のとても悲しい歌」を発表。2017年10月発売された八代亜紀のジャズアルバム第2弾「夜のつづき」では、前作に続きプロデュースを担当した。2018年6月には小西が携わってきた楽曲をまとめたコンピレーションボックス「素晴らしいアイデア 小西康陽の仕事1986-2018」が発表された。

READYMADE JOURNAL

TOWA TEI

プレイリスト名

残暑の細野さん

プレイリスト

1. ろっかばいまいべいびい
[作詞・作曲:細野晴臣]

2. 熱帯夜
[作詞・作曲:細野晴臣]

3. Roochoo Gumbo
[作詞・作曲:細野晴臣]

4. シャンバラ通信
[作曲:細野晴臣]

5. HEPATITIS
[作曲:西原朱夏]

コメント

YMO前夜の細野さんソロと細野さん&の5枚の中から熱い夏にピッタリの5曲を選んでみました。
てゆうか50曲でも選びきれない!!!!!
細野さん(通称、神様)50周年御芽出度うございます!!!!!

プロフィール

1990年にDeee-Liteのメンバーとして、アルバム「World Clique」で全米デビュー。
現在、9枚のソロアルバム、3枚のSweet Robots Against the Machine名義、METAFIVEの1stアルバムなどがある。そのほかに、2013年9月から現在に至るまで、東京・青山にあるINTERSECT BY LEXUS TOKYOの店内音楽監修を担当している。2017年にオリジナルアルバム「EMO」をリリースし、NHKドキュメンタリー番組「草間彌生 わが永遠の魂」の音楽を担当。2018年にはYellow Magic Orchestraの結成40周年アルバム「NEUE TANZ」の企画監修デザインなどを手がける。
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