ももクロ、さらなる進化を見せた5次元アリーナツアー完走

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ももいろクローバーZが、大阪、名古屋、札幌のアリーナ会場を回るライブツアー「ももいろクローバーZ JAPAN TOUR 2013『5TH DIMENSION』」を開催。本日3月31日の札幌公演にて最終日を迎えた。

ライブ本編はマスクを着けたままでのパフォーマンスとなった。

ライブ本編はマスクを着けたままでのパフォーマンスとなった。

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「ゲッダーン!」の百田夏菜子のソロパート後のワンシーン。

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「月と銀紙飛行船」では上方のオブジェに乗り飛行船の雰囲気に。

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「仮想ディストピア」のオープニングシーン。

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ももいろクローバーZ JAPAN TOUR 2013「5TH DIMENSION」2013年3月30日北海きたえーる公演の様子。

ももいろクローバーZ JAPAN TOUR 2013「5TH DIMENSION」2013年3月30日北海きたえーる公演の様子。

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全ツアースタッフが集まっての記念撮影。

全ツアースタッフが集まっての記念撮影。

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2ndアルバム「5TH DIMENSION」のリリースに先駆けて実施された今回のツアーで、ももクロはアルバムの全曲を披露。しかもアルバム全体のコンセプチュアルな世界観を完璧に表現すべく、1曲目から13曲目までをアルバムの収録順通りに披露するというこれまでにない試みが行われた。

さらにライブ本編ではサイリウム、ペンライトの使用は禁止。入場時には用途不明の“5次元バンド”が配布され、開演前の場内スクリーンには「サイリウム使用可能まで あと○○分」というカウントダウンが表示されるなど、いつものももクロのライブとは明らかに違う、異様なムードが会場を支配していた。

スクリーンの表示が「あと91分」を示すと、ときおり聞こえていた短波ラジオのようなノイズが一段と大きく鳴り響き、突然場内は真っ暗に。続いて「ももいろクローバーZ JAPAN TOUR 『5TH DIMENSION』新しいももいろクローバーZを体感せよ」とノイズ混じりのメッセージが流れ、ステージ上方に設置されていた奇妙なオブジェが緑のレーザービームを放ちながら上昇。レーザーが客席中央に設置されたサブステージに当たると大きな爆発が起こった。

爆発後、あちこちから現れた複数の人影が1曲目「Neo STARGATE」の荘厳なイントロにあわせてメインステージへと集まってくるが、仮面を付けているためどれがメンバーなのかはわからないまま。歌が始まるとステージ上方のオブジェに立つ5人の影が見えたが、これもダンサーによるフェイク。ももクロの5人は爆発音と同時にステージ下から飛び出し、観客の前に姿を見せた。

そして1曲目のサビでは観客が腕に装着した“5次元バンド”が突然点灯。このバンドはメンバーのイメージカラーである赤、ピンク、黄、緑、紫の5色が用意されており、演出にあわせて点灯する色が変わる仕組みだ。バンドはランダムに配布されているため、観客は自分が何色のバンドを付けているのか、最初の点灯までわからない形となっている。

メンバーの姿は続く2曲目「仮想ディストピア」で初めてスクリーンに映し出され、その異様ないでたちに客席からは大きなどよめきが起こった。5人の衣装におなじみのイメージカラーはなく、顔には大きな仮面が付けられている。笑顔で歌い踊るいつものももクロとはまるで別人。観客は戸惑いながらも、3曲目に披露されたシングルナンバー「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」で“5次元バンド”を巻いた拳を突き立て、盛大なコールで応戦した。

会場が一旦暗転すると、場内の雰囲気は惑星間を移動したかのように切り替わり、ダンサーがブレイクビーツにあわせてパフォーマンスを披露。衣装を替えて登場したメンバーが次に歌うのは本格的なヒップホップナンバー「5 The POWER」だ。続く5曲目の「労働讃歌」をはじめ、ラップが導入された楽曲はこれまでのレパートリーにも数曲あったが、ラップ主体の楽曲はこの「5 The POWER」が初めて。6曲目の「ゲッダーン!」、7曲目の「Z女戦争」が終わるとステージは再び暗転し、アフリカンビートに乗せたダンサーの激しいパフォーマンスから今度は氷の世界を思わせる照明とサウンドで場内は幻想的なムードに染まる。ももクロの5人は純白のマントにくるまった姿でステージ上方のオブジェの上に現れ、ドラマチックなバラードナンバー「月と銀紙飛行船」を歌い上げた。次の「BIRTH 0 BIRTH」(「0」は/付きが正式表記)では一転、マントを脱ぎ捨てた5人がハードなダンスを展開。10曲目の「上球物語 -Carpe diem-」では各公演ごとに日替わりでメンバー1人をフィーチャーしたダンスソロパートを披露した。

11曲目の「宙飛ぶ!お座敷列車」ではメンバー5人とダンサー6人が縦1列にずらりと並び、ステージ上を列車のように所狭しと駆け回る。そしてインダストリアルテクノに乗せたダンサーのロボットダンスから、続けて12曲目の「サラバ、愛しき悲しみたちよ」へ。大歓声の中迎えたクライマックス「灰とダイヤモンド」は前山田健一作曲のバラードで、最後の大サビでは“5次元バンド”が一斉に輝き、会場内を美しい光で包み込む。歌い終えた5人は凛とした表情で前を見据えると、ゆっくり後ろを振り返ってステージの奧へと消え、約80分におよんだ「5TH DIMENSION」の物語はここで終了となった。

そしてライブ本編終了直後より、スクリーンでは新曲「Neo STARGATE」のビデオクリップが上映され、同時に「サイリウム使用可能まで」のカウントダウンが再開。カウントがゼロになると、おなじみのオープニングテーマ「overture」が鳴り響く。ここから始まるアンコールは言わばいつも通りのももクロのライブ。MCも挟まず徹底した世界観を見せた本編とは打って変わって、仮面を外しカラフルな衣装をまとった5人の全力パフォーマンスが展開された。

「ももいろパンチ」ではロングバージョンのイントロが流れる間にメンバーはサブステージに移動。「ピンキージョーンズ」では同じくロングバージョンのイントロ中にメインステージへと移動するが、ここではマラソンやパン食い競争、輪投げなど公演ごとにユニークな演出が行われた。なお今回のツアーのセットリストは全公演共通となっており、アンコールのラストは冬のバラード「白い風」で締めくくられた。そして迎えたダブルアンコールでは、第1部をともに盛り上げたダンサーたちも招き入れての「走れ!」でにぎやかにフィニッシュ。

ツアー最終日となった本日3月31日の北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる公演では、高城れにが「今、日本で一番熱いのは北海道だー!」、佐々木彩夏が「今日が最終日ですごい寂しいんですけど、でもやっぱり楽しかったです!」、玉井詩織が「今回のツアーで新しいももクロを見てもらってまだまだ頑張らなきゃなって思いました!」とコメント。また今回のツアーから2か月半ぶりの歌声を披露している有安杏果は「マイクを持って歌える喜びを感じて今とても幸せです。皆さんが私の心の支えです。ありがとうございました!」と歌う喜びを伝えた。最後にリーダー百田夏菜子が「次に会う時はまた今とは違うももクロだけど何も変わらないももクロでありたいなって思います。皆さん今日は本当にありがとうございました!」と締めくくり、集まったファンから大きな歓声が沸きあがった。

計6公演にわたる異色のツアーは、新たなももクロの可能性を感じさせつつその幕を閉じた。なお4月13、14日には埼玉・西武ドームにて「ももいろクローバーZ 春の一大事 2013 西武ドーム大会~星を継ぐもも vol.1 / vol.2 Peach for the Stars~」が開催される。

ももいろクローバーZ JAPAN TOUR 2013「5TH DIMENSION」セットリスト

01. Neo STARGATE
02. 仮想ディストピア
03. 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
04. 5 The POWER
05. 労働讃歌
06. ゲッダーン!
07. Z女戦争
08. 月と銀紙飛行船
09. BIRTH 0 BIRTH
※曲名の「0」は/付きが正式表記
10. 上球物語 -Carpe diem-
11. 宙飛ぶ!お座敷列車
12. サラバ、愛しき悲しみたちよ
13. 灰とダイヤモンド
<アンコール>
14. CONTRADICTION
15. 行くぜっ!怪盗少女
16. ももいろパンチ
17. 未来へススメ!
18. ピンキージョーンズ
19. 白い風
<ダブルアンコール>
20. 走れ!

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マシ @masi_akan

未発表アルバムでツアーって、2年前のももクロ5Dツアーも、まさにそれだったよね。
http://t.co/1psuNtmnXT

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