「The Home オンライン版」は、イギリスのアーティスト、クリストファー・グリーンによって2019年に初演されたイマーシブ・シアターを原案としており、オンライン版ではクリストファーの総合演出のもと、クリストファー作・演出の英国版と菅原作・演出のさいたま・ゴールドシアターらが出演する日本版の2バージョンが披露される。映像は公式サイトで公開されるほか、専用アプリをダウンロードして視聴することもできる。本作について菅原は「インターネットを通じて、世界中の人々が老人ホームの生活を疑似体験します。入居者役のさいたまゴールド・シアターのみなさんが素晴らしい演技を見せてくださいました。老いという現実を前にして希望を見出す姿は、コロナ禍で苦しむ多くの人々の心を照らすものだと願っています」とコメントしている。「The Home オンライン版」は公式サイトにて9月25日10:00から、アプリでは10月5日10:00から、いずれも12月31日まで公開される。
一方のCOVENTRY UK CITY OF CULTURE2021「Theatre of Wandering」(徘徊演劇「よみちにひはくれない コヴェントリーバージョン」)は、2015年に初演された徘徊演劇「よみちにひはくれない」のコヴェントリーバージョン。今回は、イギリスのアーティスト、デービッド・スレイターと菅原が共同演出に挑む。スレイターは「世界ゴールド祭2018」でも上演された「BED」を手がけた演出家。どんなコラボレーションが生まれるか注目だ。本作について菅原は「共同演出のデービット・スレイターさんと対話を重ね、『コヴェントリーでしか上演できない』徘徊演劇が出来上がりました。今回の作品制作を通じて、改めて、認知症を取り巻く問題はすべての人々に関わってくるものだと実感しました」「これから街の人々が作ろうとしている未来の街が浮かび上がってきます。 日本のみなさまにはぜひオンラインで公演を楽しんでいただけたらと思います」とコメントしている。こちらは9月18・19日にライブストリーミングが行われ、その模様が10月にアーカイブ配信される。
なお、10月8日から10日にかけては「The Home」のスタッフや入居者と老いや介護について考える、オンライン・ワークショップ 〈あおぞらシアター〉が実施される。これはZoomを介した演劇ワークショップで、参加費は税込500円。
菅原直樹コメント
「The Home オンライン版」について
コロナ禍、多くの人々が外出が制限され自宅で過ごす光景を見て、まるで世界中の人々が老人ホームの生活を体験しているようだ、と思いました。クリストファー・グリーンさんの「The Home」は、大学寮を丸々貸し切って架空の老人ホームに見立てて、観客に体験入居者になってもらう、という一風変わった没入型演劇です。今回、日英共同制作として、クリスさんと対話を繰り返し、コロナ禍ならではのオンライン版を作りました。インターネットを通じて、世界中の人々が老人ホームの生活を疑似体験します。入居者役のさいたまゴールド・シアターのみなさんが素晴らしい演技を見せてくださいました。老いという現実を前にして希望を見出す姿は、コロナ禍で苦しむ多くの人々の心を照らすものだと願っています。
「Theatre of Wandering」(徘徊演劇「よみちにひはくれない コヴェントリーバージョン」)について
2014年に岡山県和気町の商店街で上演した徘徊演劇「よみちにひはくれない」が、大胆なアレンジを加え、イギリス・コヴェントリー市で上演されます。共同演出のデービット・スレイターさんと対話を重ね、「コヴェントリーでしか上演できない」徘徊演劇が出来上がりました。今回の作品制作を通じて、改めて、認知症を取り巻く問題はすべての人々に関わってくるものだと実感しました。俳優以外に、花屋の店員、精神科医、警察官など町で働く人々にも出演していただいてます。コヴェントリーの街で演劇を上演することで、隠されていた老いや介護の物語、さらには、これから街の人々が作ろうとしている未来の街が浮かび上がってきます。 日本のみなさまにはぜひオンラインで公演を楽しんでいただけたらと思います。
関連する特集・インタビュー
日英国際共同制作「The Home オンライン版」
2021年9月25日(土)~12月31日(金)
原案・総合演出:クリストファー・グリーン
[英国版]作・演出・出演:クリストファー・グリーン
[日本版]作・演出・出演:
出演:阿部輝、鈴木真之介、
※高橋清の「高」ははしご高が正式表記。
COVENTRY UK CITY OF CULTURE2021「Theatre of Wandering」(徘徊演劇「よみちにひはくれない コヴェントリーバージョン」)配信
2021年10月~
原作:菅原直樹
共同演出:菅原直樹、デービッド・スレイター
テキスト・ドラマトゥルク:リチャード・ウォールズ
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