ブシロードが送るクロスメディアプロジェクト「ZERO RISE」が始動する。“落ちこぼれたち×バスケットボール”をテーマにした「ZERO RISE」は、裏のストリートバスケリーグ“ZERO RISE”を舞台にした作品で、5月に舞台「ZERO RISE」が上演され、テレビアニメの制作が決定している。舞台およびアニメで、ストリートバスケチームUNFIXXXのマドカ(黒昏円)役を務める笹森裕貴に、本プロジェクトにかける熱い思いを聞いた。
取材・文 / 興野汐里撮影 / 藤田亜弓
バスケ未経験ながらポテンシャルを秘めた座長
──「ZERO RISE」は、“落ちこぼれたち×バスケットボール”をテーマにしたクロスメディアプロジェクトです。笹森さんは舞台版およびアニメ版で、バスケットボールチームUNFIXXXに所属する主人公のマドカ(黒昏円)役を演じますが、「ZERO RISE」に出演が決定した際の心境を教えていただけますか?
僕はずっと野球をやっていて、いつか本格的にスポーツに関わる舞台に出演してみたかったので、バスケットボールを題材にした作品に出演できることが決まって率直にうれしかったです。「ZERO RISE」のオファーをくださった制作陣の方が、僕が出演したイベント「ACTORS☆LEAGUE in Basketball 2024」も観に来てくださったそうで。バスケ未経験ではあるのですが、ポテンシャルだけはあると自負しているので、未経験者の中では“できる”ほうなんじゃないかと思います!(笑)
──「ACTORS☆LEAGUE in Basketball 2024」では“バチュケ賞”を獲得されていましたね。また、1月12日に開催された「カードファイト!! ヴァンガード 15th Anniversary ブシロード新春大発表会2026」の「ZERO RISE」ステージで実際にパフォーマンスを披露するにあたり、元プロバスケットボール選手の方を講師に招いて、バスケの練習をされたと伺いました。
ダテ(天盾鋼)役の福井巴也、バリスタ(破裏毅士)役の川上将大くん、マーリン(真鈴堂司咲)役の大友海さんと一緒に練習したのですが、将大くんはバスケ経験者ということですごく上手でしたね。自分も講師の方から「筋が良いね」と褒めていただいて自信を持つことができました。巴也と将大くんは共演経験があるので、今回もご一緒できて心強いですし、大友さんは初めましてなのですが、若くて素敵な方だったので、「ZERO RISE」は仲の良い座組になりそうだなという予感がしています。
静と動…表に立つ“笹森裕貴”は動?
──「ZERO RISE」では、貧困格差が広がった超競争社会で、才能はありながらも表舞台から弾かれた者たちに、もう一度“始まり”を与えるために用意された裏のストリートバスケリーグ“ZERO RISE”を舞台にした物語が描かれます。「ZERO RISE」の設定資料を読んで、作品にどのような印象を抱きましたか?
ゼロから這い上がって行くという「ZERO RISE」のコンセプトが、僕の人生と通じる部分があると感じました。お芝居を始めて、何もできなかったところから泥臭く這い上がって……。今までがんばることができた理由は、絶対に負けないという強い気持ちを持ち続けられたこと。そして、応援してくれる皆さんがいてくださったことが大きいです。
──笹森さんは、スラリとした美しい立ち姿や落ち着いたハスキーな歌声を生かしたお役を演じることが多い印象があるのですが、心の内では非常に熱い思いを秘めて演劇に取り組まれているのですね。
確かにこれまで、静と動で言うと、“静”の役を演じさせていただくことが多かったんです。でも、2025年は“動”の役に挑戦させていただく機会がたくさんあって、“動”の役を演じるときは“笹森裕貴として表に立っているときの自分”に近いのかもしれないという発見がありました。よく、「今回演じる役は自分に近いかどうか」という質問をしていただくことがあるんですけど、1周回って、僕自身自分がどんな人間なのかわからなくて。1人でいるときの自分が本当の自分なのか、笹森裕貴として表に出ているときの自分が本当の自分なのか。「ZERO RISE」で演じさせていただくマドカは、過去の出来事を背負いつつも、仲間たちとの出会いを通して変わっていくキャラクター。これから役への理解を深めていくところではあるのですが、現段階ですでに楽しみですね。
──笹森さんが演じるマドカは、圧倒的な得点センスを持つバスケプレイヤーでありながら、とある事故によって表舞台を去り、新宿に流れ着いたUNFIXXXのエースプレーヤーです。“新宿バスケ”で名を馳せる、結成間もないストリートバスケチームUNFIXXXには、夜の新宿で育ち、兄の勧めでバスケに参加するようになったダテ、賞金や名誉には一切興味がない実力派プレーヤーのマーリンが所属しており、幼なじみ3人によるチームKINGS+HOOT、“ZERO RISE”優勝候補のRumbleWing[s]、武器を使った危険なプレーで新宿最恐チームと恐れられているBLACKSPOTとしのぎを削ります。
「ZERO RISE」に登場するキャラクターの立ち絵を初めて見たとき、本当に良い意味で、すべてのチームの個性が立っていると感じました。キャラクターの表情ひとつを取っても、全部の設定が作り込まれていて、このプロジェクトに携わる皆さんの熱意を強く感じました。「ZERO RISE」自体も勝負の世界の話ですし、演劇もチームプレーと言えど「いち役者として目立ってやるぞ!」という気概は大切だと思うので、舞台の真ん中に立つ人間の使命を背負ってがんばりたいですね。正直なところ、自分はあまり座長には向いていないタイプだと思うのですが、ありがたいことに近年真ん中に立たせていただく機会を多くいただいて、現場ごとにさまざまなことを学ばせていただきました。「ZERO RISE」に立ち上げから参加させていただくにあたって、生かせることがたくさんあるんじゃないかなと思います。
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コンプレックスだった声が大切な個性に




