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鄭義信の初監督作、映画「焼肉ドラゴン」初日挨拶で大泉洋が舞台版を絶賛

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左から鄭義信、大泉洋。

左から鄭義信、大泉洋。

映画「焼肉ドラゴン」の初日舞台挨拶が昨日6月22日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、監督の鄭義信、キャストの真木よう子井上真央大泉洋桜庭ななみ大谷亮平大江晋平が出席した。

舞台版「焼肉ドラゴン」は、2008年に東京・新国立劇場と韓国・芸術の殿堂(ソウル・アート・センター)のコラボレーションで製作された作品。鄭が第43回紀伊國屋演劇賞の個人賞を受賞したことに加え、第8回朝日舞台芸術賞 グランプリ、第12回鶴屋南北戯曲賞、第16回読売演劇大賞 大賞・最優秀作品賞など各賞を総なめにした同作は、08年の初演以降も上演が重ねられてきた。

鄭が初めて監督を務めた今回の映画版では、舞台版同様、日本の高度経済成長期を背景に焼肉店・焼肉ドラゴンを営む家族の物語が展開。長女・静花役を真木、次女・梨花役を井上、三女・美花役を桜庭、梨花の婚約者・哲男役を大泉が演じ、美花と秘密の恋を繰り広げる男・長谷川豊役に大谷、一家の1人息子・時生役には大江がキャスティングされている。

映画公開初日を迎え「感無量です」と心情を口にした鄭は、舞台版初演のことに触れ、「10年と言うと長い月日のような気もしますが、あっという間でした。(映画の)撮影はちょうど1年前でしたが、昨日のことような気もしますし、遠い夢のような日々だった気もします」と感慨を語る。

役作りについて「お芝居をしながらだんだんわかってきた」と振り返るのは真木。長女という役どころのため、感情を抑えるシーンが多く苦労したそうだが「現場では(劇中の)家族ととても仲よく過ごしました」と笑顔で話す。また関西弁でまくしたてる場面が多かったという井上は、苦労したフレーズに「生活カツカツなんよ!」というセリフを挙げ、会場の笑いを誘った。

舞台版が上演された際、福岡まで観劇しに行ったと言う大泉は「評判がすさまじく、友人に勧められて、いても立ってもいられず飛行機で観に行きました。とにかく感動して終わったあとはボーッと放心状態。こんな舞台あるのかと、拍手をするのが遅れてしまいました」と絶賛。また大泉は、哲男役を演じることになった心境を語りつつも「本当は3姉妹のうちの誰かをやりたかったんですけど。哲男か……」とジョークを飛ばした。

一家の父である龍吉を演じたキム・サンホの提案で、現場では家族役のキャストだけで食事をすることもあったという。登壇者の中で、唯一家族の一員ではない豊役の大谷が「キム・サンホさんが家族の輪をとても大事にされていて。この中だと僕だけ仲間に入れてもらえなかったんですよ」とこぼすと、大泉は「そんなことはないでしょ。早く帰っただけじゃないの?」とツッコミを入れる。笑顔で否定する大谷に、大泉は「あんた、間男じゃないの!」と切り返し、会場を沸かせた。

キム・サンホが本作のプロモーションのため来日した際、酒を酌み交わしたと言う大泉は「私、酔っ払うと相撲を取ってしまうんです。よく覚えてないんですけど……」と、キム・サンホと“日韓相撲対決”をしたエピソードを明かす。しかし、その場に同席していたと言う井上は大泉の発言を否定し「(大泉は)『ジャパニーズ相撲。ジャパニーズ受け身』って言いながら1人ではしゃいでただけですよ! アボジ(キム・サンホ)はまったく見てなかったです(笑)」と打ち明け、大泉を驚かせた。

またイベントでは、キム・サンホがキャストや日本の観客に向けて書いた手紙が読み上げられる場面も。撮影時の思い出や感謝の言葉が記された手紙には「この映画の物語は皆様の家族、友達、隣に住んでいる方、そして今どこかで生きている人々の話です。この映画の登場人物と一緒に笑ったり、泣いたり、怒ったり、一緒の時間をお過ごしください」と綴られており、これを受けて真木は「キム・サンホさんからそんないい言葉を聞いたのは初めてな気がする。ちょっと泣きそうになりました」とコメントした。

最後に鄭は「再演、再々演、そして映画化を望んでくださった観客の皆様、そして温かいスタッフ、キャストの皆さんに恵まれ、やっとこの日を迎えました。本当にありがとうございました」と謝辞を述べ、イベントを締めくくった。映画「焼肉ドラゴン」は全国でロードショー。

(c)2018「焼肉ドラゴン」製作委員会

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