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「エリザベート」城田優と井上芳雄が語るトート役の苦楽「一番しんどかった」

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左から城田優、井上芳雄。

左から城田優、井上芳雄。

ミュージカル「エリザベート」が、6月28日の東京・帝国劇場での公演を皮切りに、福岡・大阪・愛知にて上演される。開幕に先がけ本日6月10日、黄泉の帝王・トート役をWキャストで務める城田優井上芳雄が会見に応じた。

「トート役をもっともっと深めたいと思っていた」と、再演を喜ぶのは井上。「去年は東京だけだったので、4都市で上演できてすごいうれしい」と意気揚々とコメントした。一方の城田は「(再演の話を聞いた時は)泣きました。怖くて(笑)」と衝撃の心境を明かす。「今後どんな役をやっても、『やっぱりトートが一番しんどかったです』って言う自信があるくらい、こんなに難しい役ってないと思ってます」とトートを演じる難しさについて語る。

「トートという役が、死という概念であるということがまずひとつで」と、難役である理由を分析する城田。「だからこそ自由にできる、というのもあるんですけど、僕は細かい動作だったり、声だったり、すべてのことが気になってしまう。元々、ネガティブ思考の男なもので、『これでよかったんだろうか』とか、『今の(演技は)人間っぽく見えてしまったんじゃないか』とか……」と、昨年の公演時を振り返る。さらに「作品の力も莫大なので、楽しみにしている人たちも多いですし、そういう意味でのプレッシャーに、自分、城田優として打ち勝てない。そこを楽しいって思えるまでに達してない自分が未熟。だから怖いっていうことです」と、率直な思いを口にした。

一方の井上は「(『エリザベート』の観客は)自分が1やったら10受け取ってくれる。もちろん怖くもあるんですけど、そんな作品は他にあまりない」と、プレッシャーについて城田と対照的な印象を述べる。「稽古中は本当に苦しんだんですけど」と城田に振ると、城田が「稽古に関しては本当に逆で。僕は『たのし~』で芳雄くんは」「『稽古なんて早く終わってしまえ』」と、2人で笑い合いながら昨年の稽古場を振り返った。

音楽・編曲を手がけるシルヴェスター・リーヴァイの魅力については、城田は「“ロックミュージカル”っていうところかなと思います。もちろんクラシカルな音楽だったり、オーケストレーションがすごくきれいだったりするんですけど、その中で、『ダダンダンスダダン!』みたいな場所が出てくると、聴いてる方もわーってなると思うし、歌ってる方もテンションが上がってくる」と答える。井上は「『ここで歌うんだったら、こういう曲だろうな』っていう想像を遥かに超えてきて、ひとつの感情なりシチュエーションを何倍にも膨らませる」と賛辞を送り、「(脚本・歌詞の)クンツェ、リーヴァイのコンビの作品をやらせてもらえてありがたいです」と微笑んだ。

最後に記者から井上へ、私生活の変化が及ぼす演技への影響について質問が飛ぶと、「トートは非日常的な役なので、自分たちの日常が透けて見えると……」と苦笑い。「お客さんに夢を見ていただきたいし、その世界に浸っていただきたいので、切り替えですかね」と結んだ。

ミュージカル「エリザベート」は6月28日から7月26日まで東京・帝国劇場で上演後、8月6日から9月4日まで福岡・博多座、9月11日から30日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、10月8日から23日まで愛知・中日劇場にて上演される。チケットは、福岡公演が明日6月11日、大阪公演が7月9日に一般発売。愛知公演は7月10日から12日まで、先行抽選予約を受け付ける。

ミュージカル「エリザベート」

2016年6月28日(火)~7月26日(火)
東京都 帝国劇場

2016年8月6日(土)~9月4日(日)
福岡県 博多座

2016年9月11日(日)~30日(金)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

2016年10月8日(土)~23日(日)
愛知県 中日劇場

脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞:小池修一郎

キャスト
エリザベート(オーストリア皇后):花總まり、蘭乃はな
トート(黄泉の帝王):城田優井上芳雄
フランツ・ヨーゼフ-(オーストリア皇帝):田代万里生、佐藤隆紀
ルドルフ(オーストリア皇太子):古川雄大京本大我
ルドヴィカ / マダム・ヴォルフ:未来優希
ゾフィー(オーストリア皇太后):涼風真世、香寿たつき
ルイジ・ルキーニ(皇后暗殺者):山崎育三郎成河

マックス(エリザベートの父):大谷美智浩
エルマー(ハンガリー貴族):角川裕明
シュテファン(ハンガリー貴族):広瀬友祐
リヒテンシュタイン(女官長):秋園美緒
ほか

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