ミュージカルの話をしよう 第19回 [バックナンバー]
バレンタインデーに愛を叫ぶ俳優たち(番外編)
ラブレター from 伊原六花・上田堪大・内海啓貴・清水くるみ
2022年2月14日 10:00 2
ステージナタリーのコラム「ミュージカルの話をしよう」では、毎回1人のアーティストにフィーチャーし、ミュージカルとの出会いやこれまでの転機のエピソードから、なぜミュージカルに惹かれ、関わり続けているのかを聞き、その奥深さをひもといていきた。
今回は“番外編”と題し、5人のアーティストが登場。2月14日のバレンタインデーにちなんで、彼らが“オフステージで注ぐ愛”についてコメントを寄せてもらった。大好きなミュージカル作品、惚れてしまった登場人物、休演日に癒やしをくれるペットや家族、思わず口ずさんでしまうラブなナンバーなど、思わず「大好き!」と告白したくなるアレコレについて思いを語ってもらう。また、彼らの淡いバレンタインの思い出もこっそりと聞き出した。
伊原六花
チョコと宝石のほろ苦い思い出…マリアにまた会えますように
Q 2022年のバレンタインデー、あなたは何に愛を叫びますか?
「ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3」で演じるはずだったマリア。
あなたに出会えて、少しの間でも、強く美しいあなたを生きられて、世界が変わりました。愛の素晴らしさ、美しさを教えてもらいました。どうか、どうかもう一度出会えますように。そして、いつの時代にもあてはまる普遍的なテーマがたくさんちりばめられているこの作品。今だからこそ届ける意味、感じてもらえるメッセージが多くあると思います。きっといつか、みんなと一緒に「ウエスト・サイド・ストーリー」を届けられますように。
Q マリアに捧げたいナンバーは?
「ウエスト・サイド・ストーリー」の劇中歌「Tonight」。
Q バレンタインにまつわる思い出を教えて!
小学生の頃ずっと片思いしていた大好きな男の子にバレンタインチョコを渡したくて、その子の分だけみんなの分よりチョコをいっぱい入れて、かわいくしました。
学校のみんなの前では渡せず、雪の中、男の子の家まで渡しに行きました。
ホワイトデーに彼からもらったお返しにはチョコと共にキラキラの宝石が入っていて、「私だけにくれたんだ!」と舞い上がって自分の宝箱に大切にしまいました。
翌日学校に行くと、彼にチョコを渡した子がみんな、宝石を握りしめていました。
プロフィール
1999年、大阪府生まれ。高校時代にダンス部でキャプテンを務め、数々の大会で優勝を果たした。2018年から本格的に芸能活動を開始し、NHK連続テレビ小説「なつぞら」などに出演。テレビドラマ「どんぶり委員長」、ドラマ・映画「明治東亰恋伽」では主演を務めた。近年の出演舞台に三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」より「橋づくし」、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」、舞台「友達」、「音楽劇 海王星」など。
上田堪大
シン、出会ってくれてありがとう
Q 2022年のバレンタインデー、あなたは何に愛を叫びますか?
シン、そしてミュージカル「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」へ。
あなたとの出会いで、また新たな景色が見られました。
つらいこと、悔しいことなどたくさんあったけれど、それ以上に楽しかったこと、幸せだったことで満ちあふれています。何より、人を純粋に愛することを再認識できました。
この作品で、たくさんの人に出会い、全員が共通して愛を持って向き合った。ありがたいことに全公演上演できたことを誇りに思います。
出会ってくれてありがとう。
Q シンに捧げたいナンバーは?
ミュージカル「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」での1曲「揺るぎなき信念」です。
「戦わねば命はない その恐怖から目を逸らすな」この言葉が好きで、愛を持つからこそ戦うんだ!と、自分自身にも言い聞かせていました。
Q バレンタインにまつわる思い出を教えて!
幼稚園のとき、男子はみんなマドンナ的な女の子からチョコをもらいたがっていたんです。
いざ当日……そのマドンナがチョコをくれたので、満面の笑みで受け取ったら「あんたのは義理やし」って冷たい目で渡されたのをずっと覚えています……(笑)。
プロフィール
1988年、京都府生まれ。主な出演作に「里見八犬伝」「MANKAI STAGE『A3!』」シリーズ、「ミュージカル『黒執事』~寄宿学校の秘密~」、ミュージカル「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」など。2月に「MANKAI STAGE『A3!』Troupe LIVE~WINTER 2022~」、3・4月に舞台「『東京リベンジャーズ』-血のハロウィン編-」に出演予定。3月4日には映画「MANKAI MOVIE『A3!』 ~AUTUMN & WINTER~」が公開される。
内海啓貴
愛はいつもそこに、祖父母がやっているスナック!
Q 2022年のバレンタインデー、あなたは何に愛を叫びますか?
僕は、幼少期から今までのたくさんの思い出や愛が詰まっている“祖父母がやっているスナック”に愛を叫びます。
子供のころ、祖父母が経営しているスナックで、カウンターでコーラを飲みながら
大人たちが楽しそうにお酒を飲んでカラオケしてる姿を見ていました。
今、僕がこうして舞台で歌を歌って表現することが大好きなのは
昔からスナックで歌謡曲を聴いたり時には大人たちに褒められたり
かわいがられたりしながら自分も歌っていたからだと思います。
今年3月から出演するミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」にも
家族愛というテーマが根底にあります。
祖父母のスナックでたくさんの人からもらった愛情を
思う存分、表現に乗せていけたらいいなと思います。
Q 祖父母がやっているスナックに捧げたいナンバーは?
徳永英明さんの「レイニーブルー」です。
この曲をスナックで歌うと祖父がいつも褒めてくれるので選びました。
ミュージカルナンバーでは、ミュージカル「アナスタシア」から
「俺のペテルブルク」です。
祖父母が劇場で観劇し、涙を流して喜んでくれたとても大切な曲です。
この曲も捧げたいです。
※徳永英明の「徳」と「英」は旧字体が正式表記。
Q バレンタインにまつわる思い出を教えて!
子供の頃、母親が作ってくれた生キャラメルを食べていたら
グラグラしていた子供の歯(乳歯)が取れてしまったことがあります。
当時は大騒ぎしましたが、今思えばほほ笑ましいバレンタインの思い出になっていますね。
プロフィール
1995年、神奈川県生まれ。主な出演作に舞台「イムリ」、VR演劇「僕はまだ死んでない」、ミュージカル「アナスタシア」「BARNUM」「SMOKE」「GREASE」など。毎月1回、公式ニコニコチャンネル「スナックあきよし」を生配信中。3月にミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」への出演が控える。
清水くるみ
運命の相手は、「音楽劇 海王星」で演じたあの役
「音楽劇 海王星」で出会えたそばかすちゃん! 私はあなたに出会えて幸せでした! 私たち、絶対に出会うべき運命だったよね? そう思わない?
こんなに愛おしく、頼もしい役を演じられて、役者冥利に尽きました! そばかすちゃん~愛してるよ~! ちゅ
Q そばかすに捧げたいナンバーは?
ミュージカル「Kinky Boots」の「The History of Wrong Guys」。
Q バレンタインにまつわる思い出を教えて!
ある連ドラに出演していたときに、共演者の女の子と、私の家で現場用にバレンタインのお菓子を作ったことがあったのですが、音楽を流しながらノリノリで作っていたら、途中で生地を床にひっくり返しました。また一から作り直すことになって大変だったのですが、なぜか笑いが止まらずずっと楽しかったので、幸せな思い出です(笑)。
プロフィール
1994年、愛知県生まれ。2007年に開催された「アミューズ30周年全国オーディション」で、6万5368人の応募の中からグランプリを受賞。近年の出演作に「現代能楽集X『幸福論』~能『道成寺』『隅田川』より」、ミュージカル「ゴヤ -GOYA-」、「Musical『HOPE』」「音楽劇 海王星」。3月8日に「AMUSE PRESENTS SUPER HANDSOME W LIVE“HANDSOME”is not just for men.」への出演が控える。
バックナンバー
やまぐむ @yamagmmmmm
清水くるみさんが『運命の相手は「音楽劇 海王星」で演じたあの役』って言ってて嬉しい。眼鏡太郎さん・伊原六花さんの描いたそばかすちゃんイラストも載ってる https://t.co/0WTHruY54h