三島由紀夫没後50周年企画、「橋づくし」「(死なない)憂国」の2作で開幕

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三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」が、「橋づくし」と「『憂国』(『(死なない)憂国』)」の上演を皮切りに、昨日9月21日に東京・日生劇場で開幕。これに先駆け、両作品の公開舞台稽古と初日挨拶が行われた。

「『憂国』(『(死なない)憂国』)」より。

「『憂国』(『(死なない)憂国』)」より。

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「橋づくし」より。

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「『憂国』(『(死なない)憂国』)」より。

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三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」は、4人のクリエイターがそれぞれの視点で創作した三島作品を、オムニバス形式で上演する企画。野上絹代が作・演出する「橋づくし」では、願い事を叶えるために橋を渡る4人の少女の物語が、伊原六花井桁弘恵野口かおる高橋努の出演により、おかしみをたたえながら上演された。また、長久允が作・演出する「『憂国』(『(死なない)憂国』)」には東出昌大菅原小春が登場。作品の舞台をコロナ禍の現代に置き換え、新たに創作された同作では、現代を生きる若い夫婦の物語と原作小説のテキストが交差する、独自の劇世界が展開された。

三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」初日舞台挨拶より。

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「橋づくし」より。

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「『憂国』(『(死なない)憂国』)」より。

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初日挨拶には、伊原、井桁、野口、高橋、そして東出と菅原が出席。まず伊原は「笑いが耐えない稽古場でした」と「橋づくし」の制作過程を振り返りつつ、「三島由紀夫さんの作品の計算された部分と、野上絹代さんの『面白いけど、なんだこれ』という部分が合わさって、元気の出るパワフルな作品になりました。ぜひ元気を受け取っていただけたら」と観客にメッセージを送る。井桁は「今回が初めての舞台出演なので、昨日も寝付けないくらいに緊張しているんですけど……」と述べつつも、「エネルギッシュでパワーのある作品なので、そのパワーを皆さんに届けられるよう、楽しんでがんばりたい」と気合十分な様子を見せた。

野口は「だいぶ新感覚な作品になっておりますので、おそらく三島由紀夫先生にも、前のめりに観ていただけるんじゃないかと。一生懸命橋を渡りたいと思います!」とほほ笑み、女性に扮した姿をお披露目した高橋は「見ての通り、かわいい少女役なんですが、さっき楽屋前で東出に会ったらすげえ笑われて……複雑な思いでした(笑)」と話し、会場を笑いで包む。東出が「映画『クローズEXPLODE』で共演して以来だったので……」と笑ってしまった理由に触れると、高橋は「不良高校生からのこれ(女装)だから、ギャップがね……(笑)」と納得したような表情を浮かべる。さらに本作については、「三島由紀夫先生の美的感覚やセンスを、野上さんの演出に乗せつつ、少しでも僕の肉体を使って体現することができれば」と真摯に語った。

続いて東出は「三島さんが生前よく通われていたという日生劇場で、このような初日を迎えられることをうれしく思います。この大変な時代に“生きる”とはなんだろうと、長久監督と菅原さんと、毎日毎日考えながら、稽古を積んできました。劇場に足を運んでくださるお客様にも、配信をご覧になるお客様にも、本作を観終わったあとに『よし、明日も生きよう』と思っていただけるような作品をお届けできれば」とコメント。菅原は「三島さんもきっと観に来てくれると思うので、『三島さーん、こんなふうに生きちゃってますけど!』と届けられるよう、しっかり挑戦していきたい」と言葉に力を込めた。

「橋づくし」と「『憂国』(『(死なない)憂国』)」の公演は本日9月22日まで。その後9月26・27日に、加藤拓也が作・演出を手がけ、中村ゆりと平原テツが出演する「『真夏の死』(『summer remind』)」、熊林弘高が演出を務め、麻実れい、橋本愛、中村蒼が出演する「『班女』近代能楽集より」が上演される。なお昨日21日と、27日公演の模様はPIA LIVE STREAMを通じて配信され、アーカイブは公演2日後の23:59まで視聴可能。視聴チケットは、アーカイブ配信終了日の20:00まで購入することができる。

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三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」

2020年9月21日(月・祝)・22日(火・祝)、26日(土)・27日(日)
東京都 日生劇場

「橋づくし」

作・演出:野上絹代
出演:伊原六花井桁弘恵野口かおる / 高橋努

「『憂国』(『(死なない)憂国』)」

作・演出:長久允
出演:東出昌大菅原小春

「『真夏の死』(『summer remind』)」

作・演出:加藤拓也
出演:中村ゆり、平原テツ

「『班女』近代能楽集より」

演出:熊林弘高
出演:麻実れい、橋本愛、中村蒼

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