ファンモン最後の“ツアーファイナル”BABYSへ捧げた4時間

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FUNKY MONKEY BABYSが解散前最後の全国ツアー「WE ARE FUNKY MONKEY BABYS TOUR」のファイナル公演を3月30、31日にさいたまスーパーアリーナにて開催した。この記事では30日公演のレポートをお届けする。

DJケミカル

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ファンキー加藤

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モン吉

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ライブは最新アルバム「ファンキーモンキーベイビーズ5」収録のアッパーチューン「Say!Joy!」と、ノリノリのダンスチューン「LIFE IS A PARTY」から勢いよくスタート。登場した瞬間から3人はエンジン全開でステージを走り回り、ファンキー加藤は「バッチシバッチシ! ぜんぜん見える、ぜんぜん届く! 今日2万人集まってるけどね、心の距離は20センチだぜ皆さん! みんなで最高のライブを築き上げるぞ!!」と叫ぶ。その後は「ALWAYS」「恋の片道切符」「この世界に生まれたわけ」「告白」とシングル曲を連投し、場内のボルテージをどんどん上げていった。

中盤では、BABYS(ファンの総称)への愛と笑いにあふれたMCや、ファンモンのアーティスト性を歌詞で表現した自己紹介ソング「WE ARE FUNKY MONKEY BABYS」で盛り上がる。そんな中、今年6月の東京ドーム公演をもってユニットが解散することについて加藤が切り出すと、場内は一転して静まり返り真剣なムードに。彼は「(DJ)ケミカルがいずれ実家のお寺を継ぐというのは、2004年の結成からなんとなくずっと頭にあって。この3人でここまで来れたっていうことはそれだけで奇跡で、俺たちは達成感でいっぱいなんだけど、そんなことを知る由もない全国のBABYSには本当に申し訳ないと思ってます」と説明した上で、今回のツアータイトル「WE ARE FUNKY MONKEY BABYS TOUR」へ込めた思いを「もうFUNKY MONKEY BABYSは3人だけのグループではありません。皆さんがいて初めて成り立つグループなんです。みんなでこのツアータイトルを叫ぶことで、その悲しみ、寂しさからちょっと前に進めたらと思って『WE ARE FUNKY MONKEY BABYS』にしました」と真摯に語った。これに続いて、応援し続けてくれたファンを思って書いたというラストシングル「ありがとう」が披露された。

また、この日は公演途中に客席上部のひさしからスポンジ製吸音材が落下した影響で、ライブを15分ほど中断するアクシデントが発生した。幸いけが人はおらず、安全の確保ができた上でライブが再開。するとメンバーたちはオープニングで披露した「LIFE IS A PARTY」を再び全力で歌い、途切れた観客のテンションを一瞬にして取り戻した。

次の「あとひとつ」からは「サヨナラじゃない」「希望の唄」「ちっぽけな勇気」と、ファンモンらしい熱くまっすぐなメッセージを持った感動的なナンバーが続く。ファンの人気も高い「希望の唄」を歌う前には、「みんなが思ってる以上に、僕たちはBABYSが大好きです。あなたたちが僕たちにとって、この10年間、唯一の“希望”でした!!」とオーディエンスへ向けて叫び、スクリーンにはメンバーとともに曲を口ずさむ客席の模様が映し出された。さらに本編最後の「悲しみなんて笑い飛ばせ」では、ツアースタッフもステージに上がってメンバーや観客と同じようにタオルを振り回し、多幸感に満ちた景色が広がった。

アンコール1曲目は、ユーモアたっぷりのロックンロールチューン「街中でケンカしてるカップルを見かけると大抵女性が怒ってる」。3人揃ってお茶目なダンスも披露したあとは、“お父さん賛歌”の「ヒーロー」でDJケミカルがサラリーマン風のセカンドバッグを持ちながらステージを駆け回った。

そして、1人ひとり解散を前に心境を告白。自由なキャラクターのモン吉は「10年ぐらいがんばって曲作って歌ってきましたけど、解散します。お涙(ちょうだい)系はイヤなんで、最後は楽しく終わろうと思います。どうもありがとうございました!」と軽やかな口ぶりで話す。解散後、実家の寺を継ぐため住職を目指すDJケミカルは「FUNKY MONKEY BABYSをやらせてもらって、そのおかげで全国ほぼ全部行って、いろんな人と会って、自分の中で芽生えてくるものというか考えることがいろいろ出てきまして、新しい道に行こうかなと思って決断したわけなんですけど。この10年、本当にいい夢見れました! ありがとう!!」と話し、手を広げて客席全体をギュッと抱きしめる仕草をした。

人一倍熱血漢なファンキー加藤は「明日もあるし東京ドームもあるし、最後まで突っ走っていこうと思います。ただ、今日乗り越えたハプニング、2万個の拳、2万人の笑顔、僕たち一生忘れません。こんな3人組がいたなっていうのを心の片隅に置いておいてくれれば、ずっと同じ空の下でつながってると思います。だから『さよなら』は言いません。笑顔で『ありがとう』!」とコメント。そして桜の花びらのようにも見えるハートの紙吹雪が舞う中、ブレイクのきっかけとなった「Lovin' Life」を歌い上げた。

ライブの締めくくりは、彼らの地元・八王子の原風景を感じさせるライブで定番のナンバー「西日と影法師」。3人がいなくなった場内では、2万人のBABYSが「大切」を大合唱する中、ファンモンのこれまでの活動を追ったスライドショーがスクリーンに映し出された。これを観客が見届けて大きな拍手を送り、4時間におよぶ熱いツアーファイナルは終演を迎えた。

WE ARE FUNKY MONKEY BABYS TOUR
2013年3月30日 さいたまスーパーアリーナ セットリスト

01. Say!Joy!
02. LIFE IS A PARTY
03. ナツミ
04. ALWAYS
05. 恋の片道切符
06. この世界に生まれたわけ
07. 告白
08. Journey
09. 幸せを抱きしめよう
10. 夢で逢えたら~I'm feelin' you~
11. WE ARE FUNKY MONKEY BABYS
12. メロディーライン
13. ありがとう
14. 大切
※中断後、再開曲として2回目の「LIFE IS A PARTY」
15. あとひとつ
16. サヨナラじゃない
17. 希望の唄
18. ちっぽけな勇気
19. 悲しみなんて笑い飛ばせ
<アンコール>
20. 街中でケンカしてるカップルを見かけると大抵女性が怒ってる
21. ヒーロー
22. Lovin' Life
23. 西日と影法師

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