「ENDRECHERI MIX AND YOU FES」は、2023年3月にフジテレビでスタートした.ENDRECHERI.の音楽番組「ENDRECHERI MIX AND YOU」発のイベント。2024年2月に第1回が今年と同じぴあアリーナMMで行われ、好評を博した。2回目となる今回は
Special Opening Collaboration .ENDRECHERI. × BREIMEN
開演と同時にステージに現れた堂本は、「皆さん、ようこそお越しくださいました。命の匂いをぷんぷんさせる、自由なフェスです。ここにいるみんなが同じ命を、生きていることを感じ、アーティストもファンク、オーディエンスもファンク。みんなでファンクしよう」と熱く呼びかけ、「ENDRECHERI MIX AND YOU FES」の開幕を宣言。この言葉をきっかけにファンクを追求するアーティスト同士として濃い関係性を築いている.ENDRECHERI.とBREIMENによるオープニングセッションが始まる。2組がパーティの始まりとして届けたのは「FUNK&FUNK」。ダイナミックなアンサンブルに身を委ねながら堂本は高らかに「FUNK」を連呼し、オーディエンスのテンションをいきなりピークへと導いた。
BREIMEN
.ENDRECHERI.からステージを任されたBREIMENは、祝祭感たっぷりのムードの中、自分たちのパフォーマンスをシームレスにスタートさせる。高木祥太(Vo, B)は「こんなにたくさんの人の前で演奏するのは初めて」と緊張の面持ちながらも、ひとたび演奏を始めればライブバンドとしての力量を発揮したグルーヴィなサウンドで会場を飲み込んでいく。感情を抑えたクールなボーカルと、浮遊感ある音像が味わえる「yonaki」の間奏では、メンバーそれぞれがプレイヤーとしての顔をたっぷり披露。オーディエンスは曲の展開ともに高揚していく空気に身を委ね、思い思いの形で体を揺らした。高木は最後に「音楽を続けていたらいろんなことがありますね。また再会できたらと思います」と口にすると、“音楽”をきっかけに集まった会場の全員に捧げるように「MUSICA」でハッピーな空気を紡いだ。
C&K
「期待の新人17年目! 2人組なのに1人で立ってる!」と自虐まじりに登場したのは、C&KのCLIEVY。当初はC&Kでの出演が予定されていたが、KEENの体調不良を受けて急遽CLIEVYが1人で「ENDRECHERI MIX AND YOU FES」に参加することに。そんな不利な状況を逆手に取ったCLIEVYは、持ち前のトーク力と、マスコットキャラクター・しいけさんやダンサーたちを巻き込んでのにぎやかなパフォーマンスで、オーディエンスの間に笑顔の輪を広げていく。とはいえ、やはり相方の不在は心細いのか、「みかんハート」を歌い上げる彼のサングラスの奥に少し寂しそうな眼差しが透ける瞬間も。しかし、CLIEVYは自らを鼓舞するように「僕ならこっち 君ならばそっち 皆ひとりぼっちだ」と歌う「嗚呼、麗しき人生」を届け、さらに強烈なロングトーンを聴かせる「入浴」を絶唱。「風呂入れよー!」と叫び、観客と「スパ、スパ、SPA」という謎のコール&レスポンスを繰り広げ、しいけさんやフンドシ姿のダンサーと踊り狂い、わずか30分でぴあアリーナMMをカオスな空間へと変えた。
原因は自分にある。
原因は自分にある。はデビュー曲のリアレンジバージョン「原因は自分にある。【別解】」という大切な1曲でライブの口火を切ったのち、万華鏡の中を覗き込んだような映像を背に「Mania」を届けるなど、ミステリアスでクールな魅力を振り撒いていく。メンバーはカメラに抜かれるたびに、観測者(原因は自分にある。ファンの呼称)はもちろん、会場にいる幅広い観客を魅惑するような視線やポーズを決め、ハートを撃ち抜く。誰も彼もがげんじぶの世界に浸っている中、メンバーは「皆様にうれしいお知らせがあります!」と.ENDRECHERI.が提供したファンに「愛してる」と伝える新曲「LLL」をリリースすることを告知した。.ENDRECHERI.ファンと観測者の双方が予想外のコラボレーションに驚く中、「LLL」の初パフォーマンスへ。これまで歌ってこなかった「LOVE」「愛してる」のフレーズを、甘く何度も口にする7人にオーディエンスは熱く視線を向けていた。
SKY-HI
自らのこれまでの軌跡と人生観を赤裸々にラップする「タイトル未定」で、のっけからオーディエンスに強烈なインパクトを与えたSKY-HI。「暗い曲ばっかりでごめんね……」と語りながらも、彼は「.ENDRECHERI.先輩に声をかけられたらからには……」とバンドの奏でるタイトなアンサンブルとビートに乗せてラッパーとしての矜持、アーティストとしてのスタンスを高らかに宣言する「To The First」「ID」といった楽曲をフロアに叩き込んだ。アーティストとしてのスタンスを高らかに宣言する「To The First」「ID」をフロアに叩き込んだ。手加減なしの激しいパフォーマンスの一方で、SKY-HIはネイルを.ENDRECHERI.カラーである紫にしていることをカメラにアピールし、「こっちはファン歴長いぞ! いまだに米津玄師と2人で『街』をカラオケで一緒に歌ったりするんだぞ!」と咆哮。どこまでも.ENDRECHERI.への愛をほとばしらせていた。
三浦大知
弾むような足取りでステージに飛び込んできた三浦大知は、SKY-HI同様に生バンドの演奏に合わせてステージを展開する。静と動の両方の動きで魅せる「能動」を皮切りに、「(RE)PLAY」「FEVER」といった新旧の代表曲を披露。舞台上をダンサーとともに激しく舞いながらも、伸びやかな歌声は一切揺らぐことはなく、その常人離れした身体能力の高さを見せるパフォーマンスに会場は沸き続けた。なおMCで「皆さんと一生に一度の、こうやって音楽を楽しめる時間をいただけてありがとうございます」と会場に集まった観客との出会いを噛み締めた三浦。「好きなように音楽に身を委ねて楽しんでくださいね」「音楽で(皆さんと)つながれていることを本当にうれしく思います」と丁寧に語るなど、1人のミュージックラバーとしての顔を見せつつ、長年のキャリアの中で磨き上げたダンスと歌で会場にいる全員を心ゆくまで楽しませた。
.ENDRECHERI.
イベントのトリを務めるのは、もちろんホストである.ENDRECHERI.だ。「Everybody! まだまだ最後までファンクするぞ!」と気炎を上げた堂本は、いきなり「410cake」をSKY-HIとコラボレーションするサプライズで会場に熱狂をもたらす。SKY-HIは.ENDRECHERI.バンドの奏でる濃厚なファンクサウンドに身を任せながら自由奔放にラップ。「そろそろ剛くんに怒られそう」と言いつつ、面目躍如のパフォーマンスを繰り広げた。続く「.ENDRECHERI. Brother」では陽気なファンクミュージックに乗せて三浦が躍動し、去り際にはアクロバティックなダンスで堂本とオーディエンスの視線を釘付けに。一転して「Super funk market」のコラボ相手として呼び込まれたCLIEVYは、相方KEENの不在を「ごめんなファンク」という形で謝罪。堂本も観客も思わず笑い出し、バンドの演奏に合わせてCLIEVYと一緒に「ごめんなファンク」を連呼してハートフルな空間を作り上げた。
「FUNK TRON」「Rain of Rainbow」「勃」というライブには欠かせないナンバーによって会場が.ENDRECHERI.ワールド一色に染まったのち、ホーン隊の高らかな音色に導かれるように「雑味」がスタートする。この曲では、げんじぶの7人と堂本がチャーミングなフォーメーションダンスを披露。.ENDRECHERI.とダンスボーカルグループの共演という貴重なコラボレーションに大歓声が沸いた。そしてげんじぶと入れ替わる形で今度はBREIMENのメンバーが加わり、ABEMAオリジナルドラマ「死ぬほど愛して」の主題歌である新曲「super special love」をセッション。間奏では.ENDRECHERI.バンド、BREIMENメンバーによるソロ回しも行われ、個々が卓越したプレイを聴かせる展開に会場内が独特のグルーヴに包まれる瞬間も。イベントのクライマックスを彩ったのは、前回の「ENDRECHERI MIX AND YOU FES」でもラストナンバーとして届けられた「Wedding funk」だ。CLIEVYを除く出演者たちが堂本のもとへ集まり、ENDRECHERI.バンドとBREIMENが奏でる濃厚なファンクミュージックに乗せて、思い思いのスタイルで歌ったり、踊ったり、ステージを所狭しと動き回りパーティのフィナーレを盛り上げる。堂本は「ファンクとは命の匂い」と熱弁し、最後は演者とオーディエンスとともに「FUNK&FUNK」のコール&レスポンスを繰り広げ、愛にあふれたピースフルな空気でぴあアリーナMM内を満たした。
「ENDRECHERI MIX AND YOU FES」の模様は3月23日にフジテレビTWOにて3時間にわたって放送されるので、ファンはお楽しみに。なお、音楽ナタリーは終演後に堂本に取材し、フェスを終えての間奏やげんじぶとのコラボレーションの経緯、4月にスタートするライブツアーに向けての構想を聞いた。
堂本剛独自コメント&セットリスト
- e s - 📚️ @K75_es
つよしはエゴサするそうです。(げんじぶの提供曲について)
>> .ENDRECHERI.フェスで堂本剛が三浦大知、SKY-HI、C&K、げんじぶ、BREIMENと濃厚コラボ(ライブレポート / 写真56枚 / コメントあり) - 音楽ナタリー
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