正源司陽子が藤嶌果歩の魔法で変身
5月リリースの11thシングル「君はハニーデュー」で初の選抜制度が導入されたり、9月に宮崎でイベント「ひなたフェス」を行ったり、さまざまな変化や挑戦を経験した日向坂46。「ひなたフェス」開催直前には加藤史帆、東村芽依、丹生明里、濱岸ひよりの4人がグループから卒業することを発表し、おひさま(日向坂46ファンの呼称)に衝撃をもたらした。ツアー期間中に東村を除く3人の卒業イベントや卒業セレモニーが行われ、最終公演には東村のみ参加。なお、楽曲「約束の卵」で東京ドームを“約束の彼の地”と歌い続けてきた日向坂46がこのステージに立ったのは2022年以来、2度目となった。
影ナレはキャプテン佐々木久美と副キャプテン高橋未来虹が担当。客席がペンライトでグループカラーの空色に染まる中、LEDビジョンをいくつも設置した洋館のような豪華なステージセットで、正源司陽子と藤嶌果歩による演劇チックなオープニングが始まった。ベッドで眠る正源司は、ワイヤーでステージに降り立った魔法使いの藤嶌に起こされ、魔法できらびやかな姿に早変わり。さらに藤嶌の魔法で日向坂46メンバーがステージに登場し、正源司のセンター楽曲「君はハニーデュー」でライブがスタートすると、おひさまが大歓声を上げた。キュートな魅力あふれる「Am I ready?」に続いて、魔法で衣装チェンジを果たした彼女たちは、四期生楽曲「雨が降ったって」を全員でパフォーマンス。カラフルな傘を開いてミュージカルのように歌唱した。
「最終日へようこそ! おひさまの皆さんの声がすごいね。最後まで盛り上がっていきましょう!」と語ったキャプテン佐々木。続くブロックでは幽霊がコミカルに話す映像演出を挟みながら、ステッキとハットを振付に取り入れ、高瀬愛奈をセンターに据えた「真夜中の懺悔大会」や、メンバーがおひさまと振付でひとつになった「ホントの時間」などが披露された。情熱的な四期生楽曲「夕陽Dance」では1人ひとりのソロダンスパートが熱狂を誘う。パステルブルーのサンタクロース風の衣装で再登場した日向坂46は、フロートに乗って会場中のおひさまにご挨拶。ステージに戻ると「ってか」からアッパーチューンを畳み掛け、おひさまのコールを全身に浴びた。レギュラー番組「日向坂で会いましょう」とのコラボ企画では、富田鈴花が“神”となりメンバーの懺悔を判定する、ほほえましいやり取りが展開された。
プレゼントボックスから飛び出したのは
続いてステージに大きなプレゼントボックスが出現。藤嶌が魔法をかけると、ボックスから卒業メンバーの丹生が姿を現し、ドームが大歓声に包まれる。丹生は腰痛のためツアー全公演を欠席しており、神奈川・ぴあアリーナMMで卒業イベント2DAYSが行われた。そんな丹生を交えて、彼女のセンター曲「One choice」のパフォーマンスがスタート。センターを山口陽世に引き継ぐ演出がおひさまの感動を誘った。さらに、ステージ後方のプレゼントボックスから、福岡公演で卒業セレモニーを終えた濱岸が勢いよく登場。2022年の東京ドーム公演を新型コロナウイルスで欠席した濱岸は、涙を浮かべながらも「青春の馬」をメンバーと一緒に笑顔で歌い切り「初めての東京ドーム、最高でした!」と大声で叫んだ。せり上がりでステージに現れたのは、東京ドームDAY1で卒業セレモニーが行われた加藤。彼女のセンター曲「君しか勝たん」が披露され、そのラストには小坂菜緒がセンターポジションに立った。そんな卒業メンバーによるサプライズパートが終わったあとも、しばらくの間、おひさまの歓声はドームに響き続けた。
四期生の競歩対決が白熱した「ひなあい」企画に続き、カジュアルなスタイルに衣装チェンジした日向坂46は、アッパーチューン「誰よりも高く跳べ!2020」でライブにラストスパートをかける。会場中に散らばって「声出してけー!」「飛べー!」と腹の底から叫び、おひさまと熱い掛け合いを見せた。「錆つかない剣を持て!」の高橋の鬼気迫るような殺陣、「見たことない魔物」の藤嶌のエネルギッシュな煽りなど、見どころ満載の最終ブロックは「絶対的第六感」でエンディングへ。ダブルセンター正源司&藤嶌のロマンチックなペアダンスで始まったこの曲が、観客のテンションをぐんぐんと引き上げた。そして横1列にずらりと並んだ日向坂46はおじぎをして退場。藤嶌がワイヤーでセット上部へ高く昇っていき、最後は正源司がライブ冒頭と同じくベッドの中へ。彼女がキラッとウインクを飛ばし、コンセプチュアルなライブは幕引きとなった。
絶景のアンコールにオードリーも駆けつける
アンコールに応えた日向坂46は「HEY!OHISAMA!」で勢いよくパフォーマンスを再開。その後、最後の「ひなあい」企画として、より多くのカラーボールを客席へ飛ばす“ホームラン王”を決める対決を繰り広げた。そこに「ひなあい」のMCを務めているオードリーも登場。春日俊彰の成績が奮わず若林正恭が飛び蹴りを食らわせるひと幕もありつつ、ホームラン王の座は藤嶌が手にした。オードリーを見送り、「JOYFUL LOVE」で客席を虹色に輝かせた日向坂46。「最高の『JOYFUL LOVE』でした。きれいですねえ」と場内を見渡したキャプテン佐々木は、若林の登場がサプライズであったと明かし「こんなことが起こるんですね」と喜びをにじませる。さらにデビュー記念ライブ「6回目のひな誕祭」を開催することを発表し、おひさまを沸かせた。「日向坂46の成長した姿を見せたい」「終わったあとに心が軽くなって、笑顔になってもらいたい」とライブにかけた思いを明かした佐々木は「最後に東京ドームでこんなに楽しい時間を過ごすことができて、最高の2024年だったと思います。今年もありがとうございました」と感謝の気持ちを伝え「来年は五期生も入ってきますし、ここで止まることなく、もっともっと強い幸せハッピーな日向坂46をお届けできたらと思います」と意気込んだ。そして最後に卒業メンバーの3人が呼び込まれ、全員による「キュン」のパフォーマンスで本公演はフィナーレを迎えた。
しかし、それでもライブは終わらず、ダブルアンコールがスタート。「みんな、行くよ?」というナレーションに導かれ、小坂がセンターを務める1月29日発売の13thシングル「卒業写真だけが知ってる」表題曲がライブ初披露された。華やかなパフォーマンスの余韻が広がる中、「ここから、はじまる。行こう、いっしょに。」という文字がビジョンに映し出され、「Happy Magical Tour 2024」は終演した。
東村の卒業セレモニーは1月25日に千葉・幕張メッセ 幕張イベントホールで開催される。チケット情報は特設サイトで確認を。
※高橋未来虹の高は、はしご高が正式表記。
セットリスト
日向坂46「Happy Magical Tour 2024」2024年12月26日 東京ドーム
01. 君はハニーデュー
02. Am I ready?
03. 雨が降ったって
04. 真夜中の懺悔大会
05. ホントの時間
06. 夕陽Dance
07. ドレミソラシド
08. ってか
09. ブルーベリー&ラズベリー
10. My fans
11. キツネ
12. アザトカワイイ
13. One choice
14. 青春の馬
15. 君しか勝たん
16. 誰よりも高く跳べ!2020
17. アディショナルタイム
18. 錆つかない剣を持て!
19. 見たことない魔物
20. 絶対的第六感
<アンコール>
21. HEY!OHISAMA!
22. JOYFUL LOVE
23. キュン
<ダブルアンコール>
24. 卒業写真だけが知ってる
公演情報
日向坂46「東村芽依卒業セレモニー」
2025年1月25日(土)千葉県 幕張メッセ 幕張イベントホール
日向坂46「6回目のひな誕祭」
2025年4月5日(土)神奈川県 横浜スタジアム
2025年4月6日(日)神奈川県 横浜スタジアム
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zahir Majeed @thezahii
@natalie_mu 日向坂のライブなのに笑