INTO1は2021年4月24日に中国のオーディション番組「創造営2021」で結成された11人組ボーイズグループ。2年間の活動期間限定グループであるため、11人は4月末をもってグループを卒業する予定だ。新型コロナウイルス感染症の影響でINTO1が来日することはなかなか叶わなかったが、活動終了を前にタイ・バンコクと東京で念願の海外公演が実現。INTO1と日本のINsider(INTO1ファンの呼称)がついに対面を果たすこととなった。
INsiderの熱い眼差しを浴びながら、白い衣装を身にまとって舞台に姿を現したINTO1。まず彼らは「更酷的世界」を披露し、クールな眼差しで一糸乱れぬダンスを繰り広げた。続いてINTO1が歌い始めたのは、「創造営2021」のテーマソング「Chuang to-gather, go!」。メンバーはINsiderにとっても思い入れのあるこの曲をさわやかに届けて会場を盛り上げた。
自己紹介コーナーでは、「もしもし? 初めまして。僕は劉宇です」という劉宇の言葉を皮切りに、メンバー全員が日本語で挨拶した。賛多は「ただいま! いつも応援してくださってる皆さんの応援はしっかり届いているので、今日はその気持ちを伝えられるようにがんばります」と意気込む。力丸は「今日はみんなに楽しんでもらえたら感無量ですから、盛り上がりましょう!」、米卡は「皆さん今日は楽しんでください」と呼びかけた。高卿塵は「1回目めっちゃ楽しかった。2回目もっと楽しもう。僕たちと一緒に盛り上がろう!」、林墨は「こんにちはー! 今日は皆さん楽しんでください!」と挨拶。伯遠は「これが日本でのラストのファンミーティングです。皆さん、最後まで一緒に盛り上がりましょう!」とINsiderを煽り、周柯宇は「皆さん今日カッコいいです。かわいいです」と伝えた。張嘉元は「大好きです!」、尹浩宇は「皆さん愛してる!」と愛を伝えてINsiderの胸を撃ち抜く。中学時代に日本に留学していたAKこと劉彰は「こんにちは、皆さん。INTOのAKです。(日本ネームの)あきらでいいよ。そしてみんな、INTO1最高! INsiderも最高!」と流暢な日本語で話した。さらにメンバーは「日本に来てから何を食べたか?」というテーマでトークを展開。伯遠は「コンビニで食べたイカの食べ物」とイカの塩漬けを挙げ、劉宇は「葉っぱに包まれたお寿司」と柿の葉寿司がお気に入りのよう。日本出身の賛多は「わらびもち。ひさしぶりに食べたらおいしかったです」とひさしぶりの日本の味を堪能している様子だった。
その後INTO1は疾走感のあるバンドサウンドが印象的なナンバー「天生就要飞」を熱唱。桜が舞う東京の街の映像をバックに、衝動に身を任せるようにエモーショナルな歌声を響かせる。温かなアコースティックナンバー「Together Somewhere」ではフロアに灯されたペンライトの光が幻想的に揺れた。ここからINTO1は企画コーナー「INTO1告白大会」を開催。メンバーが右隣にいる人に“これまで言っていなかったこと”を伝えていくというコーナーだ。普段米卡と一緒にいることが多く、特に言えていないことはないという賛多は「でも、米卡の頭を触ったことがないかも」と言い出す。「触りたい?」と笑う米卡の頭に賛多はそっと手を置き、「めっちゃ気持ちいい! 芝生に似てる!」と感動しきりだった。
米卡は「家にいる時間、寂しくなるときもあるんですけど、林墨が近くの部屋なので、いつも起きると一番に会うのは林墨。だからいつも寂しくない」と明るい性格の林墨に支えられていたことを明かす。伯遠が高卿塵について「とても笑うのが好きな人。ただ、彼とは仕事で一緒になることが多いんですけど、とてもプレッシャーを感じているんだなと思います。そしてプレッシャーを感じてるときによく笑顔を出しているのかなと感じるんです。だから、プレッシャーをプラスの力に変えるのがとてもうまい人だなと思っています。高卿塵とはお互いに思っていることを言い合える仲でいられればと思っています」と話すと、高卿塵の目から思わず涙があふれてしまう場面もあった。周柯宇は「AKはラッパーですから、とてもカッコよくてクールです。でも、本当はとってもかわいい」と話す。周柯宇が「AKちゃん、かわいいです」と日本語で改めて強調し、マイクを客席に向けて「AKちゃん、かわいい!」コールを巻き起こすと、AKは照れて後ろを向いてしまった。そんなAKは尹浩宇について「尹浩宇はとても成熟した人物。でも時折やっぱりかわいくて、まだ子供だなと思うこともあります」と話す。そしてAKはINsiderと「尹浩宇!」「かわいい!」とコール&レスポンスを交わしたあと、その流れで「周柯宇!」「かわいい!」コールに突入して、いたずらっぽい笑みを浮かべた。
イベント中盤、INTO1は「就这样长大」をゆったりと伸びやかに歌唱したあと、「没有拥抱的合照」を軽快なリズムに乗せて届けた。ここでINTO1は事前に集められたINsiderからの質問に回答。「もっとも幸せだと思う瞬間は?」という質問を受けて、力丸は「僕はやっぱり舞台で踊るのが一番好き。INTO1になってからいっぱいパフォーマンスの機会が増えたので、INTO1に感謝しています」と話す。米卡は「メンバーと海外に行くなら行ってみたい国は?」という質問に対して、母国のハワイを挙げ、「美しいビーチに行きたい。ハワイはたくさんいい場所があるから、そういうところに行ければ」と語った。高卿塵は「次はどの言語を話せるようになりたいか?」という質問に対して、「日本語を勉強したい。なぜかというと、また日本に来てみんなと交流したいからです」と答えて日本のINsiderを喜ばせる。林墨に届いたのは「最近覚えた日本語は?」という質問。林墨はゲームのキャラクターを通して日本語を覚えているそうで、「近づかないで、ごめんね」という言葉を覚えたとのこと。「かわいいかカッコいいか、どっちだと思うか?」という質問を受けた周柯宇に対して、フロアには「かわいい!」という声が飛び交う。周柯宇が日本語で「僕はかわいいでしょ?」とチャーミングに問いかけると、フロアに大歓声が沸き起こった。「一番好きな日本語は?」と問われたAKは「自分に惚れちゃう?」と回答。ある日、賛多は仕事から疲れて帰ってきて、部屋でリラックスしてた際に「俺に惚れちゃう?」とAKに言われたという。また、賛多は仕事の移動中、静かな車の中でAKが突然「僕は僕を愛している」と日本語で言い出したというエピソードも明かして会場を沸かせた。
新曲「I Hate Goodbyes」をたおやかに歌い上げたあと、INTO1は1人ずつINsiderに言葉を贈った。劉宇は「やはり私にとってINTO1は、一生に残る存在です。僕の青春の中のもっともロマンティックなページだと思っています。そして、ここにいるINsiderの皆さんもずっと僕の心の中に永遠に残り続けます」とコメント。賛多は「今日ここで皆さんに会えて、INTO1でコンサートを開けたし、海外に来れたし、これだけを聞いたら成功に思えるけど、たくさん難しいことがあって。僕たち11人だけじゃ成し遂げられなくて、後ろにたくさん支えてくれるスタッフがいて、そしてみんなで作り上げた今日このステージなので、ありがとうと伝えたいです。本当にみんなを愛しています」と述べ、涙を流しながら舞台上でメンバー1人ひとりと温かいハグを交わした。
力丸は「僕はこの2年間、INTO1のおかげで新しい世界を見れました。こんなたくさんの人の前で歌ったことがないし、最初はいつも緊張していて。毎回、INTO1の公演でしか見れない景色を見れて、本当に最高です」とコメント。昨年怪我によってグループを長期離脱していた彼は「帰ってきてから、みんなとちょっと距離があったんですけど、どんどんみんなと仲良くなって、ようやく最近中国語もだいぶ話せるようになって。やっと仲良くなれたと思ったら、もう活動が終わっちゃうというのが悲しいです。今まで2年間ありがとうございました」と名残惜しんだ。米卡は「今までの生活の中で、INTO1というのは僕にとって最高の存在で、得難い経験を与えてくれました。メンバーともINsiderのみんなとも知り合うことができて、こういった生活を送ることができてうれしかったです。だからここにいるみんなに、メンバーに感謝をしたいと思っています。本当に卒業したくないです。しかし、そうしなければなりません。この場をお借りして、皆さんに『サポートしてくれてありがとう』と心から言いたいです」と感謝の思いを述べる。仲間の挨拶を聞いて、ステージ上では泣き出すメンバーが続出した。
高卿塵は涙で声を詰まらせながら「INTO1は1つのグループであると同時に、僕にとってはファミリーなんです。やはり卒業が近いことで、なかなか心の準備ができなくて。こんなふうに涙があふれしまいました」と話し、「1つのグループとしてやってきたけど、これからはみんな別々に活動をしていくことになります。本当に卒業したくない。長くみんなに会うことができなくなってしまうからです」と素直な思いを語る。林墨は「日本に来て、皆さんの情熱を感じながらパフォーマンスすることができました。タイ、日本に来ることができて、それまでいた自分の狭い世界よりも、大きな世界を見ることができました。美しい世界でした。それを決して忘れないです。そして、INTO1としての活動が、情熱とロマンに満ちた時間であることを忘れない。たとえ僕が年老いてボケてしまったとしても。記憶力に自信があるわけではありませんですけど、残していければいいなと思っています」と活動を振り返った。
伯遠は「このようにステージを披露させていただき、多くのINsiderに会うことができて、本当に夢の中にいるような感覚でした。INTO1が国際的なグループとして活動し始めたときは、世界のいろんなところでステージを披露できるかなと思っていました。しかしながらさまざまな要素が絡み合った結果、一定期間ステージをすることができず、多くの人々を待たせてしまうことになりました」とコロナ禍で活動が困難だった2年間を振り返り、「バンコク、東京でステージを見てもらって、皆さんに楽しんでいただけたんじゃないかなと思っています。私たちのステージが皆さんにとって素晴らしい記憶として残れば幸いです。そして今後はみんな前に進んでいくことになります。メンバーもINsiderの方々も、今後困難があったとしても力強く前に進んでいくことにつながればと思います。残された日々がまだありますけど、ベストを尽くしていければと思います」と前を向いた。
張嘉元は「みんなとバンコク、東京に来ることができるとは思っていませんでした。まだ自分が夢の中にいるんじゃないかと思うくらいです。僕たちずっと一緒に歩んできてくれて、サポートしてくれてありがとう」と思いを伝えた。尹浩宇は「INTO1、そしてINsiderの方々にはとてもうれしい気持ちにさせてもらいました。グループに入ってからしばらくは難しい時期もありましたけど、メンバーにはとてもよくしてもらいました。僕は性格的にプレッシャーを感じやすいのですが、家に戻るとみんながいて歓迎してくれるのがうれしかったです」とコメント。彼は「失いたくないし、卒業もしたくない。この場にいるINsiderの皆さんに会うのがこれで最後になってしまうのかなということも考えました」と声を振り絞りながらも「僕たちにはやはり皆さんのことが必要なんです。ずっといてください」とINsiderに呼びかけた。
周柯宇は「18歳のときに一度グループを結成し、コンサートをやりたいと思いました。そのときはまだ僕の生活にはINTO1のメンバーはいなかった。僕はもうすぐ21歳です。僕は夢見たことを実現しようとして、21年間生きてきて、もっとも貴重な成果を手にしているわけです。僕はそれがうれしいです。今後ここにいるメンバーたちが毎日僕の生活の中に現れてくれるかどうかという点は置いておいて、それについては4月24日を待ちます。最後まで泣かないです」と話す。AKは「この2年間、僕たちINTO1はやはり大変な日々も過ごしてきました。でも、どういう過程を経たとしても、満開の桜のように、最高の終わりを迎えたいなと思ったんです」と告げる。そして彼は「ここにいる皆さん、INsiderの皆さんには心からありがとうと言いたいです。困難な日々も乗り越えてきて満開の桜を迎え、これからまだ残されている時間、ベストな状態を維持していきたいなと思っています」と語り、「INTO1!」「最高!」「INsider!」「最高!」とINsiderとコール&レスポンスを繰り広げた。ラストナンバーは、2021年4月24日にINTO1が結成され、11人で最初に披露したナンバー「INTO1」。2年を経てさらに成長し、絆を深めた11人は、大切なこの曲を晴れやかな表情で歌ってファンミーティングを締めくくった。
INTO1「INTO1 "GROWN UP" FANMEETING in TOKYO」4月7日 新木場FACTORY 夜公演 セットリスト
01. 更酷的世界
02. Chuang to-gather, go!
03. 天生就要飞
04. Together Somewhere
05. 就这样长大
06. 没有拥抱的合照
07. I Hate Goodbyes
08. INTO1
ぱすた @Si_Vis_Pacem_
すごい長文😭ありがたすぎる https://t.co/n9e2Vo5OaV