スカパラ、ハナレグミと共に12年ぶり「Vive Latino」の舞台へ!トーキョー・スカにメキシコ熱狂

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東京スカパラダイスオーケストラハナレグミが、3月19日にメキシコ・メキシコシティのForo Sol(フォロ・ソル)で開催された中南米最大のフェス「Vive Latino(ヴィヴェ・ラティーノ)」に出演した。

東京スカパラダイスオーケストラ(Photo by Elfego Becerra Photography)

東京スカパラダイスオーケストラ(Photo by Elfego Becerra Photography)

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東京スカパラダイスオーケストラとハナレグミ。(Photo by Elfego Becerra Photography)

東京スカパラダイスオーケストラとハナレグミ。(Photo by Elfego Becerra Photography)[拡大]

スカパラがこのフェスに参加するのは2011年以来、12年ぶりのこと。今回のアクトでは、「チャンスがあればメキシコでスカパラと一緒に同じステージに立ちたい」と公言し、このたびのメキシコツアーに帯同したハナレグミと共にライブパフォーマンスを披露することになった。

谷中敦(Baritone Sax)(Photo by Elfego Becerra Photography)

谷中敦(Baritone Sax)(Photo by Elfego Becerra Photography)[拡大]

スカパラが登場したのは、メインステージの2番手。スタジアムには12年前を超える大勢のオーディエンスが詰めかけ、開演時刻が近付くにつれ、メキシコの熱狂的なスカパラファンによる「オーレー、オレ、オレ、オレー、トーキョー、トーキョー♪」という大合唱が幾度となく沸き起こる。そして「Free Free Free」のインストバージョンに乗せてスカパラの9人がステージに姿を見せると、SEの音をかき消すような大歓声が9人を迎えた。

加藤隆志(G)(Photo by Elfego Becerra Photography)

加藤隆志(G)(Photo by Elfego Becerra Photography)[拡大]

NARGO(Tp)が吹き鳴らす象徴的なテーマとともに、ライブは「ゴッドファーザー 愛のテーマ」で幕開け。間髪入れずに加藤隆志(G)がステージセンターのお立ち台でギターをかき鳴らす「5 days of TEQUILA」へと展開すると、メキシコのオーディエンスはメロディを「ラララ」で大合唱して9人の熱演に呼応した。谷中敦(Baritone Sax)はスペイン語でMCを行い、12年前の2011年、メキシコの人々から投げかけられた「エスタモス コンティーゴ(We are with you)」という言葉をステージ上から送り返す場面もあった。

ハナレグミ(中央)(Photo by Elfego Becerra Photography)

ハナレグミ(中央)(Photo by Elfego Becerra Photography)[拡大]

大森はじめ(Per)がモンキーダンスでオーディエンスを煽る「スキャラバン」、大きな熱狂が生まれたライブアンセム「DOWN BEAT STOMP」ののち、川上つよし(B)の口上からMadness「ONE STEP BEYOND」のカバーが披露されると、スカ好きなら誰もが知る名曲に会場中が大合唱。ここで谷中はハナレグミをステージに迎え入れ、10人は「めくれたオレンジ」をパフォーマンスした。ハナレグミの歌唱に割れんばかりの拍手が送られると、壇上のメンバーは続いて「追憶のライラック」を届ける。力強くも優しく包み込むようなハナレグミのボーカルは広いスタジアム会場に響き渡り、聴衆の心を揺さぶった。

「Vive Latino 2023」スカパラのステージの様子。(Photo by Elfego Becerra Photography)

「Vive Latino 2023」スカパラのステージの様子。(Photo by Elfego Becerra Photography)[拡大]

2曲を歌い終えたハナレグミは、現地スタッフのサムズアップに迎えられながらステージ袖へ。続いて披露されたのは海外でも人気の高いインストナンバー「水琴窟」で、この曲をリードする沖祐市(Key)は狂気すら感じるほどの超絶技巧で美しいピアノの旋律を奏でてみせた。茂木欣一(Dr)のMCののち、スカパラとハナレグミが届けたのはメキシコを象徴する楽曲「Cielito Lindo(シエリト・リンド)」。この曲で大合唱とハンドウェーブを巻き起こした10人は、ラストナンバーとして「Paradaise Has No Border」をオーディエンスに送る。「どこが一番盛り上がってるんだ!」という決めゼリフでこの曲を盛り上げるGAMO(Tenor Sax)は、「ドンデ エスタン マス プレンディドス!(どこが一番盛り上がってるんだ!)」とスペイン語で会場を煽って大歓声を誘う。ステージ下手でメインテーマを鳴り響かせるスカパラメンバーの真後ろにスタンバイしたハナレグミは、スーツのポケットに忍ばせていた紙吹雪を絶妙なタイミングで撒いてさらなる盛り上がりを演出。そしてメンバーは最後にステージセンターでフォーメーションを組んでメインテーマを高らかに鳴り響かせ、GAMOの大きなジャンプでライブパフォーマンスを締めくくった。

東京スカパラダイスオーケストラとハナレグミ。(Photo by Elfego Becerra Photography)

東京スカパラダイスオーケストラとハナレグミ。(Photo by Elfego Becerra Photography)[拡大]

終演後、スカパラメンバーとハナレグミは現地マスコミの取材に対応。10本ほどの単独取材や20社ほどが集まった記者会見を行った。

ハナレグミ コメント

言葉じゃなくて体で音楽を伝えるスカパラと、それを受け取って体で返すメキシコの人たちのエネルギーの交換を見ることができて、幸せな気分になれましたね。ボク自身も、音楽の力を信じるエネルギーをメキシコからもらうことができました。
「追憶のライラック」をスカパラと披露したときは映画を観ているような気持ちっていうんですかね、自分が本当にここに立っているのかと、ふと画面の向こうを見ているような気持ちになりました。
メキシコの人たちの音楽の受け取り方がカッコいいなとも思いましたね。ダンスミュージックに慣れているオーディエンスなんですかね、タテにグイグイとサークルとかで熱く盛り上がっていた人たちが、緩やかなイントロとか歌がはじまると、スムースに横揺れになって、じっくり味わいながら踊りながら聴き入ってくれている感じがしました。本当に気持ちよかったので、下手すると客席の雰囲気に引き込まれて頭が真っ白になりそうだったから、歌に集中しようと思いました(笑)。
今日の朝会場に来て、お客さんが入ったこのあまりに大きなステージにどういう気持ちで立つんだろうって思っていたんですけど、本番が始まって、スカパラの演奏に対するオーディエンスのとんでもない盛り上がりを見ていても、スカパラの音は日本もメキシコも関係なくいつも通りの音を出しているんですよね。ボクもこれまで何度もスカパラのステージに出させてもらっているんですけど、そのときの音と本当に一緒だったんですよ。日本で出す音もメキシコで出す音も、何ら変わらず繋がっているから、いつものままステージに出て歌えばいいんだなっていう気持ちになりました。こんなに熱いオーディエンスの前でも、いつもと同じようにアクトできるスカパラの懐の深さや大きさにも感動しましたね。

谷中敦 コメント

何年もの間、コロナ過でちゃんとした春を迎えられない感じだったのが、ここにきてメキシコの人たちと春を迎えられた気持ちになれたのは嬉しかったですね。メキシコでの初ライブは12年前の「Vive Latino 2011」ですが、そのときは東日本大震災の1カ月後ということもあり、震災で傷ついた日本やボクらのことを「エスタモス コンティーゴ」と言ってメキシコの人たちがすごく励ましてくれました。「We are with you=私たちはあなたたちと一緒にいます」という意味ですが、当時、この言葉に勇気をもらえてすごく心強かったので、今日はこの言葉をステージ上で言わせてもらいました。
ライブが終わったあとステージ上からお客さんを見たときは、泣きそうなくらい嬉しかったですね。メキシコの人たちといると人生楽しむってこんなにファンタスティックなことなんだなって思えるんですよ。
スカパラとしての夢の続きは、スペイン語で言うと「El paraíso no tiene fronteras(エル パライソ ノーティエネ フロンテラス)」、つまり「Paradise Has No Border」ということなんですけど、スカパラとコラボしてくれるアーティストを日本だけでなく海外でももっと増やして、さらに、ファンの人たちの輪もどんどん広げて、
そうやってボクらと一緒に楽園に住んでくれる人たちを増やし続けていくことが、これまで以上にスカパラのサウンドでハピネスを世界中に届けていけることに繋がるのかなと思いました。

加藤隆志 コメント

「Vive Latino」のステージに立つのは12年振りだったので、どれくらいのお客さんが待っていてくれるのかなっていう不安もありつつ、楽しみでもありましたね。結果として12年前以上のお客さんが集まってくれて、ステージに出る前からトーキョー・コールが聴こえたときに、またメキシコに来ることができて本当に良かったと、幸せな気持ちを噛みしめながらステージに立ちました。
ライブが進んでいくなかで、12年前よりもさらにスカで楽しみたいっていうお客さんが増えている感覚がしましたね。スカパラにとっての盟友であるハナレグミと「めくれたオレンジ」を演奏したときに、メキシコのファンの方がすごく歓声をくれたことも、すごく勇気になりました。ずっと記憶に残るようなこういう大きなフェスは、スカパラにとってもボク個人にとっても節目節目となる大きな出来事なんですけれど、実は終わった直後はそんなに実感がないんですよ。終わってから振り返って、時間が経てばたつほど「こんなにスゴイことができたんだ!」ってジワジワと実感できるんですよね。今はただただ興奮が治まらない感じなんだけど、これからじっくりと今日のライブを見返したりして実感が湧いてくるんだろうなって思います。

茂木欣一 コメント

終わった直後は異様な興奮に包まれていて、自分でも珍しいくらい大きな声を出してましたね。
3年以上に渡って世界中がパンデミックになって、メキシコの人たちとも約3年半会えていなかったので、僕たちのことを忘れないでいてくれているかなっていう気持ちがすごくあったんですよ。だけど、サウンドチェックのとき、客席から「トーキョー、トーキョー」のコールが聴こえたときは本当に鳥肌がたって、とにかく声を出してくれている人たちに、会場に集まってくれている人たちに、今まで会えなかった分の気持ち、みんなと会えてホントに嬉しいという想いを全部音に込めなきゃって気持ちでいっぱいになりましたね。だから、終わったあと、その達成感から叫ばずにはいられなかったのかな。
ステージに向かって歩き出した瞬間、2011年の「Vive Latino」で初めてメキシコで音を出したときのことが走馬灯のようにバキッと自分の目の前に蘇って「あのときの感じだよな」と思ったんですね。
東日本大震災のあと、いちばん最初にライブをやったのがこのVive Latinoだったので、「音楽やってる場合なのか」っていうムードもあったから、このフェスに出てもいいのかなっていう感じだったけど、Vive Latinoのステージに立って演奏して「やっぱり自分たちがやるべきことをやるっていうのがいちばん正しいんだ」と思わせてくれて、普段自分がやっていることを続けられることがどれだけ大事かってことを教えてもらったんです。
ボクのドラムの位置からだとスカパラメンバー全員を通してお客さんがすべて見えるので、今日その景色を見たとき「12年前、背中を押してくれたメキシコのみんな本当にありがとう!」っていう感動と感謝の気持ちでいっぱいになりました。
世界ではまだまだネガティブな話がいっぱいあるけれど、スカパラが奏でる音楽やパフォーマンスの姿勢を通して、みんなにポジティブな心を持ってもらえるような、そんなきっかけになる存在であれたらと思います。
スカパラってそういうパワーを持っているバンドだし、「スカパラが発したパワーやエネルギーをもらった人もみんなスカパラなんだよ」って思うので、もっともっと世界中いろいろなところで、スカパラの音楽でみんなの心に花が咲くようなことをしたいなっていうのが最大の夢ですね。

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東京スカパラダイスオーケストラ「Vive Latino 2023」2023年3月19日 Foro Sol(メキシコシティ)セットリスト

01. ゴッドファーザー 愛のテーマ
02. 5 days of TEQUILA
03. スキャラバン
04. DOWN BEAT STOMP
05. ONE STEP BEYOND
06. めくれたオレンジ w / ハナレグミ
07. 追憶のライラックw / ハナレグミ
08. 水琴窟
09. Cielito Lindo w / ハナレグミ
10. Paradise Has No Border w / ハナレグミ

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読者の反応

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ハナレグミ official @hanareOffcial

ナタリーにて、スカパラメキシコライブのレポが公開中!

永積のコメントも掲載されていますので、是非ご覧ください♫

#ViveLatino
#メキシコ
#東京スカパラダイスオーケストラ

#ハナレグミ
#永積崇 https://t.co/E1PmTVTJmP

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