「KCON 2022 LA」が、アメリカ・ロサンゼルスのCrypto.com Arenaとロサンゼルス・コンベンションセンターで現地時刻8月19日から21日にかけて開催されている。本稿ではイベント2日目で、ライブとしては“DAY1”となった20日公演の模様をレポートする。以下、ネタバレが含まれているためKCONオフィシャルYouTubeチャンネルでアーカイブの視聴を予定している人はご注意を。
「KCON」は2012年にスタートし、これまでアメリカやフランス、オーストラリア、メキシコ、日本などの世界各国で開催されてきた世界最大級の韓国カルチャーフェスティバル。今回のロサンゼルス公演は新型コロナウイルスのパンデミック以後約3年ぶりの大規模公演で、全16組のアーティストがラインナップされた。
そんなメモリアルな公演「KCON 2022 LA」は、
トップバッターとして、オープニングで「POPPIA」を披露したATEEZがステージにカムバック。「WONDERLAND」では、弓を持った大勢のダンサーたちを従えて大きな刀を振りかざすなどの豪華絢爛な演出で観客を魅了し、会場のボルテージを一気に高めた。開始早々観客を熱狂の渦に巻き込んだATEEZは、客席からの鳴り止まない「ATEEZ」コールに応えるかのように、「LA!!」とシャウトしKCON-ers(KCONファンの呼称)の熱気を煽りながら「Say My Name」と「HALA HALA (Hearts Awakened, Live Alive)」を続けざまに披露する。その後はリリース間もない「Guerrilla」でATEEZらしさ全開の鬼気迫るパフォーマンスを繰り広げたのち、さわやかな「Wave」で会場の空気を一変させるなど、多彩な姿を見せた。客席の最上階のATINY(ATEEZのファン呼称)にも温かい眼差しを向けながら「Wave」を歌い上げた彼らは、別れを惜しみつつ「11月のツアーで会いましょう!」と笑みを浮かべる。そして王者の風格を漂わせたミンギが赤いガウンを身にまとってチャンピオンベルトを掲げる「ROCKY (Boxers Ver.)」、オリエンタルな雰囲気をまとった「The Real(흥:興 Ver.)」を情熱的にパフォーマンスし、ステージを終えた。
ATEEZがステージを去ると、
転換のMCタイムには、
続いて登場したのはCRAVITY。彼らが登場するやいなや、アップテンポでグルーヴィなダンスナンバー「Adrenaline」のパフォーマンスで会場は一気にお祭りムードに。楽曲は重低音が厳かに響き渡るダンスブレイクが曲中に組み込まれる「KCON」ならではのアレンジで披露され、会場の視線を釘付けにしていた。全力のパフォーマンスを終えた彼らは肩を揺らしながら「Get Closer! こんばんは、CRAVITYです」と前方、後方それぞれに1回ずつ挨拶し、観客でいっぱいの客席を感慨深げに見渡す。アメリカ・ロサンゼルス出身のアレンが「僕の故郷であるLAでパフォーマンスできてうれしいです」と目を輝かせると、観客からは温かな拍手が送られた。CRAVITYは、来月9月より「KCON 2022 US TOUR」でSTAYC、LIGHTSUM、TO1とともにアメリカの都市を巡ることをファンに報告し、
その後は「スペシャルコラボレーション」と題して、ITZY・イェジ&リュジンとビービー・レクサのコラボ楽曲「Break My Heart Myself (feat.YEJI & RYUJIN of ITZY)」が3人で披露されたのち、Stray Kidsより、バンチャン、チャンビン、ハンの3人で構成されるユニット・3RACHAがステージに登場。「YEAH」のパワフルなラップパフォーマンスで会場のボルテージを高めた彼らは「また後ほど会いましょう」と客席に声をかけ、颯爽とステージから姿を消した。
「がんばれー!」という日本語の歓声も響き渡る中、ブルーの照明に照らされて姿を現したのは日本発のグローバルボーイズグループ・
息つく暇もなく、客席に登場した
学生服を彷彿とさせる黒基調の衣装を身にまとい、貫禄を漂わせてステージに姿を現したのはENHYPEN。同世代の仲間にマイクを受け渡し、未来のためのトーチに点火する、という強いメッセージが込められた「Future Perfect (Pass the Mic)」を披露し会場を楽曲の世界観に引き込んだ。明るく和やかに自己紹介やプレゼント企画が繰り広げられたのち、「FEVER」のイントロが流れ出すと客席からは大きな悲鳴が上がる。そして楽曲の妖艶なパフォーマンスによってムーディな空気に包まれた会場は、清涼感あふれる「Polaroid Love」でさらに雰囲気が一変。甘くときめきに満ちた歌声を響かせながら、メンバーはそれぞれ客席に向けて「愛してるよENGENE(ENHYPENのファン呼称)!」と手を振ったりハートを作ったりして、オーディエンスとの交流を楽しみつつステージを終えた。なおENHYPENは、ライブの終盤でKCON-ersによって選ばれたステージを披露するコーナーで、
その後のMCタイムでは、Stray Kidsのフィリックスとヒョンジンが親指、人差し指、小指の3本を突き上げ腕を上下させる、(G)I-DLEのヒット曲「TOMBOY」の振付をチラ見せ。2人の予告通り「TOMBOY」のイントロが流れると、(G)I-DLEの所属事務所の後輩であるLIGHTSUMが登場する。彼女たちは先輩のパフォーマンスを踏襲するような挑発的な眼差しとアグレッシブなダンスで、グループとしての振れ幅の広さを見せつけオーディエンスを魅了していた。
ITZYの5人は、大きな歓声を浴びながら白い衣装に身を包んでステージに登場し、先月リリースしたばかりのミニアルバム「CHECKMATE」のリード曲「SNEAKERS」をパフォーマンス。「ほかの人の視線を気にせず、私たちと一緒にどこまでも進もう」というITZYらしいエンパワメントのメッセージが込められた楽曲を、晴れやかな笑顔で歌い上げる。ユナが舌を小さく出したまましばらくカメラを見つめたのち、「……楽しんでますか?」といたずらな笑みを浮かべるキュートな挨拶で会場を沸かせたり、モニタに映る絵文字の羅列から楽曲名を当てるゲーム中、メンバーたちが
公演のフィナーレを飾ったのはStray Kids。彼らは「MANIAC」の妖しくトリッキーなイントロとともにクールな面持ちで登場したが、無数のペンライトの光に包まれる客席を目の当たりにし、バンチャンは感慨深げに口元をほんの少し緩ませていた。メンバーの名前が書かれた紙が入った箱と、“お願い”が書かれた箱の2つからそれぞれ紙を引いて“KCON-ersの夢を叶える”企画では、「腕立て伏せを10回する」というリクエストに対してヒョンジンが余裕の笑みを浮かべて片腕でやってのけたほか、リノは独特なセクシーポーズを披露し笑いを誘い、“最大級の笑顔”を全力で披露したスンミンが、メンバーたちから「本当にかわいい」「愛してる」と愛でられるなど、和気あいあいとしたトークが繰り広げられた。その後はチャンビンによる「What's up, KCON-ers?」という煽りに応えるように客席のペンライトが激しく上下に揺らされた「Thunderous」や「Back Door」を続けざまに披露し、そのギャップで会場を虜にしたメンバーたち。「明日まで(パフォーマンスを)続けられそうです」「皆さんのおかげで元気いっぱいになりました!」と最後に感謝を伝え、ラストの「God's Menu」まで駆け抜けた。Stray Kidsがパフォーマンスを終えると、最後に出演者全員が壇上に上がり名残惜しそうに挨拶をし、およそ3時間半にわたる豪華なステージの幕が閉じた。
なお明日生配信される21日公演にはLOONA、
※池崎理人の「崎」はたつさきが正式表記。
※「KCON 2022 LA」DAY2のレポートはこちらから。
※記事初出時より、本文の表現を一部変更しました。
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