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アジカンAX生配信ライブ「普段と変わらずに楽しんで」

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ASIAN KUNG-FU GENERATIONの全国ツアー「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2010-2011『VIBRATION OF THE MUSIC』」のSHIBUYA-AX公演が、11月8日・9日に開催された。

9日の公演は全75本のツアーのうち29本目。この日はライブ本編をUstreamを使用し7チャンネルで生配信したこともあり、大きな注目を集めていた。

会場の照明が落ち、1曲目「新世紀のラブソング」のイントロが鳴り響く中、メンバー4人とサポートキーボードの金澤ダイスケ(フジファブリック)がステージに登場。昨年の全国ツアー「酔杯リターンズ」と同じオープニングながら、金澤のキーボードがサウンドにさらなる広がりをもたらしている。それに応えるように、サビではオーディエンスが力強く腕を挙げて彼らの音を堪能した。

序盤の「迷子犬と雨のビート」では5人が笑顔を浮かべながら軽快なリズムを刻み、このステージを楽しんでいることを早くもうかがわせる。曲が終わると後藤正文(Vo, G)はオーディエンスに挨拶。「今日はインターネットで生中継されてますけども、みんなは普段と変わらずに楽しんで帰ってください。海外の人もたくさん観てるから英語でも挨拶しておこうかな。Good evening, we are ASIAN KUNG-FU GENERATION.」いつもどおりの表情といつもとは異なる表情を感じさせながら、ライブは進んで行った。

「旅立つ君へ」では中盤に金澤の壮大なピアノソロを挟み、楽曲の世界に深みを出す。後半部分のそれぞれの音もさらに際立たせる痛快な演出となった。続く「架空生物のブルース」「月光」はゆったりとしたリズムと5人の鳴らす音圧が心地良い空気を作り出す。その余韻を残したまま、伊地知潔(Dr)と山田貴洋(B)の刻むイントロから「ライジングサン」へ。軽やかな音色に乗せてフロアからは手拍子も起こった。

メンバー紹介では後藤が金澤について「彼が入ったことでステージ上のコスチュームのオシャレ度が上がりました(笑)。今日は彼も東京なので気合が入ってますね、地方だとジャージです」と語り、場内を笑わせる。さらにUstreamでの生配信にも触れ、「メンバーそれぞれの固定カメラがあるんですけど、金澤ダイスケチャンネルが一番盛り上がってたらどうしよう(笑)」とサポートメンバーの人気ぶりを気にするシーンもあった。

終盤では最新アルバム「マジックディスク」の楽曲はもちろん、過去のナンバーも多数披露。「ブルートレイン」のイントロでは伊地知のドラムと喜多建介(G)、後藤のギターを今まで以上に焦らすようにじっくりと重ねていき、フロアのテンションを上げていく。「今日はおとなしいですね、野次が少ないな(笑)。昨日は俺『うるせえこの野郎!』って連発してたんだけど、今日はいい感じですね」という後藤の言葉に続き、本編最後に披露されたのは「ソラニン」。アウトロでは金澤のドラマチックなピアノの音色とギターのアンサンブルが、新編成ならではの美しいハーモニーを生み出していた。

この日のUstream生配信は本編で終了。会場のファンのみが楽しんだアンコールでは、さきほどの後藤のMCに触発されたように野次を飛ばすフロアに向けて後藤が「うるさいですよー(笑)」と苦笑。そして「ここからは中継はありません。みなさんネットを観れなかったわけで、まあ我々が突然IT革命したいとか言い出したからなんですが……なので今日はアンコール多めにやります」と宣言し、ファンを大喜びさせた。

アンコールでは中継が終わったためなのかリラックスしたムードも見せつつ、まずは「ラストダンスは悲しみを乗せて」を披露。さらに往年のライブのように「我々はASIAN KUNG-FU GENERATIONです」と挨拶した後、メジャーデビュー当時の楽曲を立て続けに演奏してフロアを沸かせた。

その後もダブルアンコールを求める声は止まず、5人は再びステージへ。後藤はツアー開始からの2カ月を振り返り「みんな案外『マジックディスク』買ってねえなって思うことがあってね(笑)。昨日今からやる曲をやったら『あー……』って言ってる人がいて、たぶん自分が聴きたい曲と違ったんじゃないかなって。あーとか言われると『やんないほうが良かったんじゃないの?』とか思っちゃうんだよ(笑)」と愚痴る。そして始まったのは「さよならロストジェネレイション」。後藤の言葉に応えるようにフロアからは大歓声と拍手が起こり、後藤は「鳥肌立ったわ(笑)」と笑ってから歌い始めていた。

今回のツアーは2011年3月まで、約半年間にわたり全都道府県を巡って開催。2011年分の公演チケットは12月から順次発売されるので、まだ参加できていない人はぜひ足を運んでみよう。

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