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山田孝之×綾野剛×内田朝陽のTHE XXXXXX、六本木で熱狂の船出「毎日進化していく」

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THE XXXXXX

THE XXXXXX

山田孝之(Vo)、綾野剛(G)、内田朝陽(Syn)による音楽プロジェクト・THE XXXXXXが4月24、25日に東京・EX THEATER ROPPONGIにてワンマンライブ「THE XXXXXX『1stワンマンライブ "MUSIC EXISTENCE"』」を開催した。

山田と綾野が6年前に「ライブやりたいね」と意気投合したことをきっかけにスタートしたTHE XXXXXXは、2018年11月に第1弾楽曲「seeds」を発表し、活動を本格化させた。「MUSIC EXISTENCE」は彼らの長年の夢が実現する、3人にとって初めてのライブ。THE XXXXXXが動き出す瞬間を目撃しようと、会場にはフロアを埋め尽くす満員のファンが集まった。2日間で昼夜合わせて計4公演行われたライブのうち、この記事では初日の昼公演の模様をレポートする。

開演時刻を迎え場内が暗転すると、それまで場内で静かに聞こえていた風の音が強さを増す。そしてステージ奥の壁には、雪の降る森に静かにたたずむ白いドレスの女性を映した映像が。物語のプロローグのようなワンシーンに聴衆が静かに視線を注いでいたそのとき、暗い舞台上にTHE XXXXXXの面々が姿を見せた。

彼らが最初のライブの1曲目に選んだのは「seeds」。綾野が「Are you ready? 盛り上がっていくぞ!」と叫んだ瞬間に照明が明転し、オーディエンスは目に飛び込んできたステージ上の光景に大歓声を上げた。野性味あふれるリズムを全身で受け止めるように、静かなたたずまいでスタンドマイクの前に立つフロントマンの山田は、芯の通ったバリトンボイスで初っ端から圧倒的な存在感を放つ。綾野がギターを高く掲げると歓声は一層強さを増し、場内の空気は一気に熱を帯びていった。

アコースティックギターを抱えた内田が綾野と対峙し、2人が音を重ねたところからなだれ込んだのは「horizon bloom」。ステージ奥の壁にはギターを持った笑顔の少年が行進を続けるアニメーションが投影され、カラフルにバンドのパフォーマンスを彩る。2曲を終え、熱狂するフロアを見つめた山田は「すげえ、ライブやってるよ」とひと言。「ホントにできたね、ライブ」と内田がその言葉を受け止めると、山田は「皆さんのおかげです」とファンに感謝を伝えた。興奮を隠せない様子の綾野は「楽しいね。みんなのおかげで緊張が飛んだな」と声を弾ませる。すると山田は「え、飛んだ? 俺、緊張で全然声出ないんだけど!(笑)」と反応し、会場に和やかなムードをもらたしていた。

3人は4月5日に配信リリースされた1stアルバム「THE XXXXXX」の楽曲を収録順に披露していく。ドライブするサウンドに身をゆだねるように、山田が浮遊感あるボーカルを乗せた「second hand」では、内田の煽りに応えたオーディエンスがハンドクラップの音を響かせる。また彼らは披露する1曲1曲にまったく異なる映像演出を用意し、そのいずれもが楽曲の世界観を一層深めていった。日本語詞で歌われるミドルナンバー「zealot」ではサポートのバンドメンバーと共に繊細で緩急豊かな演奏を聴かせた3人。爆発的なパワーが放たれるサビで山田が激情を歌い上げたシーンでは、オーディエンスはステージ上の熱に圧倒されるように彼らの演奏を受け止めた。

内田と山田が共にシンセサイザーを操り、サイケデリックなサウンドを作り出した「amber1800」でライブも折り返し。綾野の繊細なギターリフに次々と音が重なっていく「tut-tut」では、山田と綾野が艶っぽい歌声で紡ぎ出すハーモニーがライブハウスに響きわたった。曲数を重ねるごとに3人の演奏は熱を帯びていき、内田と綾野は曲の世界に没頭するように天を仰ぐ。そして、メロディアスなフレーズを山田が高らかに歌い上げる「冷静に暴れていこうか」でフロアの熱気は最高潮に。ステージ上に置かれた弧を描くステップに乗った綾野は無心でギターをかき鳴らし、音の洪水に身をゆだねていた。

次の曲を前に、改めてファンと向き合った3人。ここで山田は、このあとに演奏する楽曲が3人にとって思い入れの強い曲であることを伝えた。「(配信された)アルバムは9曲入りで、この曲が入っていない。次にやる曲は3人が大好きな曲だから、ライブを観に来てくれた人たちに真っ先に聴かせたかったんです」と山田が語ったのちにプレイされたのは、ライブ会場限定CD盤に収録されたバラードナンバー「deep breath」。生命そのものを表現するような映像と共に届けられたこの曲でステージ上の面々は壮大なアンサンブルを紡ぎ出し、オーディエンスは息をのむようにこれを見つめた。

デジタルサウンドとエネルギッシュなバンドサウンドが融合するTHE XXXXXXの表現を10曲に凝縮し一気に駆け抜けた1stライブは「end starter」でフィナーレへ。郷愁を誘うようなメロディに柔らかな歌声を乗せる山田の表情は優しく、アコースティックギターを抱える内田、ステップに腰かけてギターを弾く綾野も静かにその歌声に耳を傾ける。暗くなっていく舞台上、フェードアウトするように3人が姿を消すと、映像には再び白いワンピースの女性の姿と風の音が。女性は砂丘の上で静かに倒れ、深い余韻を残したままライブは幕を閉じた。

1つの“ストーリー”を見届けたオーディエンスが熱い拍手でアンコールを求めると、3人は再びファンの前へ。「先に言います。歌えないです!(笑)」とすべてを出し切った様子の山田は「こんな抜け殻のような状態で……」と笑ってみせる。内田は「楽しめました?」とファンに語りかけ、「これからもTHE XXXXXX、よろしくお願いします」と伝えた。そして綾野は「皆さんに感謝です」と、熱狂で3人を迎えたオーディエンスに改めて感謝を伝え「毎日進化していくんで」と約束。「『THE XXXXXXまだまだだな』って思われながら進化していくんで、応援してください!」と力強く語りかけ、ステージをあとにした。

THE XXXXXX「1stワンマンライブ "MUSIC EXISTENCE"」2019年4月24日 EX THEATER ROPPONGI 昼公演 セットリスト

01. seeds
02. horizon bloom
03. second hand
04. zealot
05. チート
06. amber1800
07. tut-tut
08. 冷静に暴れていこうか
09. deep breath
10. end starter

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