さくらしめじ、湿度MAXの野音で菌育完了!雨中の大合唱で「ずっと一緒に!」

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さくらしめじが昨日7月28日に東京・日比谷野外大音楽堂にてワンマンライブ「菌育 in the 家(はうす)ファイナル!『真夏の星空ピクニック』in 日比谷野外大音楽堂」を開催した。

さくらしめじ

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2017年7月にスタートした「菌育 in the 家(はうす)」は、さくらしめじが月に1回日本各地のライブハウスでライブを行う自主企画。日比谷野外大音楽堂での公演は彼らの1年間の“菌育”の集大成として行われた。台風12号による悪天候の影響で一時は開催が危ぶまれたが、この日の会場には雨に負けない約2500人のきのこりあん(さくらしめじファンの呼称)が集まり、レインコートに身を包んで開演を待ちわびた。

開演早々思い切り転んだ高田彪我(右)と、彼を見て驚く田中雅功(左)。

開演早々思い切り転んだ高田彪我(右)と、彼を見て驚く田中雅功(左)。[拡大]

ステージの両サイドに設置されたビジョンに「菌育」のこれまでをまとめた映像が映し出されたのち、2人を迎えるためのカウントダウンが始まる。総立ちになったきのこりあんが元気よく「3、2、1!」と声を合わせると、カラフルなガーランドの装飾が施された舞台上、田中雅功と高田彪我は駆け足でファンの元へと飛び出した。2人の気合いを感じる幕開けに大歓声が起きると、その瞬間彪我はステージの中央で滑って思いっきり尻もちをつく。彼らの記念すべき野音ワンマンは雨音に負けない笑い声で幕開け。雅功は「ついに来たぜ野音! 雨だけど一緒に楽しんで行こう!」と叫び、「スタートダッシュ」を1曲目に届けた。

スイカ割りをする高田彪我(右)。

スイカ割りをする高田彪我(右)。[拡大]

雅功の「雨なんかに負けないで一緒に歌っていこう!」という呼びかけから2曲目の「あやまリズム」がプレイされると、オーディエンスは彼らの弾けるような演奏に合わせて息の合ったコールを飛ばす。続く「菌カツ!」までパワフルなナンバーを連投して会場の熱を一気に引き上げた彼らはここで最初の挨拶を行い、雅功は「今日は、約1年かけて全国を回ってきた『菌育』のファイナル。そんなめでたい日ですが……雨です。しかも土砂降り!(笑) でも、そんな中、こんなにたくさんの方に来ていただき、本当にうれしいです」と感謝を伝えた。MCのあとも2人は勢いを止めることなく「ひだりむね」「てぃーけーじー」と人気曲を畳みかける。「今から僕らがみんなの空腹の胃袋に一発ブチ込んでやるから待ってろよ。召し上がれー!」と、いつになく雄々しい彪我の煽りからなだれ込んだ「てぃーけーじー」では、その彪我が間奏でスイカ割りに挑戦。雅功のナビで見事にスイカを叩き割ると、ハンドマイクでステージ前方へと飛び出してきのこりあんの「てぃーけーじー!」コールを力強く煽った。

さくらしめじ

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バックバンドのメンバーが一旦ステージからいなくなると、ここからは雅功と彪我の弾き語りパートが届けられた。雅功は「こんなに大きなステージで2人だけで歌うこともなかなかないよね」としみじみつぶやき、2人は「朝が来る前に」で声を重ねる。舞台上に吹き込む雨に濡れるのも気にせずに、雅功と彪我はギターをかき鳴らしながら美しいハーモニーを雨空に響かせた。「菌育」での思い出のあれこれが語られたのちにプレイされた「おもいでくれよん」を歌う2人の表情は優しく、雅功は「楽しい思い出も僕ら2人では作れないもの。今日もこうして足を運んでくれたきのこりあんがいるからこそ、キラキラ輝く思い出になるんだと思います」と伝えて観客の笑顔を誘っていた。

高田彪我

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ライブも折り返し、後半戦に入ると、2人からの“プレゼント”がきのこりあんに贈られた。ここで彼らが披露したのは新曲の「届けそこねたラブソング」。「この曲を書いてくださった方からメッセージが届いています」という雅功の振りからVTRが流れるとそこには楽曲提供者のコレサワの姿があり、彼女は「別れてしまった女の子に思いを寄せる、ちょっと女々しい男の子の曲。2人が歌うととてもいい感じになると思います!」と曲について説明した。会場に喜びの声があふれる中、雅功と彪我はバンドとともにさっそくこの曲をプレイ。温かなバンドアンサンブルに乗せて、2人はビタースイートなラブソングを感情豊かに歌い上げてみせた。続く「夕空小道」ではステージがオレンジ色の光に染まり、彪我のまっすぐな歌声が雨音とセミの鳴き声が混じる日比谷の空に溶けていく。時折目を合わせながら丁寧にギターを爪弾く2人の姿を、観客は熱い眼差しで見つめていた。

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ミラーボールの光の粒が会場を明るく照らした「まよなかぴくにっく」でラストスパートをかけた2人は、続く「でぃすとーしょん」でステージ両サイドに置かれたステップの上へ。お互いを見合って激しくギターをかき鳴らすと、雅功は「雨がなんだ、嵐がなんだ! 俺らもっともっと楽しめるよな!? ファイナルもっと行けるよな!? 踊れ!」と力強くオーディエンスを鼓舞してパワフルなロックボーカルを客席に叩き付けた。ステージの上も客席も“ねこダンス”で踊りまくる「ねこの16ビート」で熱狂を最高潮に引き上げた雅功と彪我。本編ラストに届けられたのは「えそらごと」で、2人の「最後だ、一緒に楽しもう!」という声にきのこりあんは軽快なクラップや歌声で応え、楽曲をにぎやかに彩っていた。

客席の真ん中で歌うさくらしめじ。

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本編が終わると、きのこりあんは「おもいでくれよん」の一節を大合唱しながら2人の再登場を待った。この声に応じ、Tシャツに着替えてステージに姿を見せた雅功と彪我はうれしそうに笑いながら「今、袖で感動してしまいました」とひと言。そして「皆さんがこうして歌ってくれたので、僕らももっと近くで歌ってもいいですか?」と呼びかけた。ここで2人は、雨が降らなければ本編で使用するはずだった客席の中のサブステージへと歩みを進める。霧雨が客席に降り注ぐ中、雅功は「これからマイクを通さず歌おうと思います。今からやる曲は僕らにとってとてもとても大切な曲。“始まりの歌”に、この1年の成果、経験、思い、すべて詰め込みたいと思います」と語り、さくらしめじのデビュー曲「いくじなし」のタイトルコールをした。

ピースする田中雅功。

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2人はステージの上をくるくると回り、全方位の観客に笑顔を向けながら、オフマイクでこの曲を弾き語った。彪我が耳に手をやると、きのこりあんも声を合わせ、2人のいるステージへ向けて温かなコールや歌声が送られる。大きな一体感に、充実の表情を浮かべた雅功は曲を終えると「ホントだったらここで(メインステージへ)帰るんですよ。でももうちょっと居ようかな……」とニヤリ。2人はその場で披露曲を相談し、「ケセラセラララ」を歌うアドリブできのこりあんを一層楽しませた。

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サブステージでの2曲を終えると、ステージ上のビジョンには彼らの新作ミニアルバムのリリース決定、さらに12月15日に東京・中野サンプラザホールでクリスマスライブの開催が決定したという吉報が映し出された。中野サンプラザホール公演決定はさくらしめじの2人には知らされていないサプライズで、同所での公演実現を熱望していた雅功はステージを駆け回って喜びをあらわに。彼は「僕が音楽を始めたきっかけのバンド、クリープハイプさんが初めてホール公演をやった会場なんです。先々週くらいにも、2人で『この場所でやりたい』っていう話をしていて……だから本当にうれしいです」と笑顔を浮かべ「新たな目標ができました。今日はファイナルだけど、まだ続いていきます。次に向かって、走っていきます!」と前を見据えた。

最初から最後まで力いっぱいのパフォーマンスで、きのこりあんと一緒に“じめじめ”を楽しんだ2人がこの日ラストに歌ったのは「みちくさこうしんきょく」。客席を覗き込むようにステージ上を動き回りながら、2人は弾けるような笑顔をファンに向けて歌声を求める。きのこりあんが「ラララララララ」と歌うと雅功は「今日、雨が大好きになった人!?」と呼びかけ、一層大きくなった歌声に「楽しかったもんね!」とひと言。最後に彼が「これからもずっと一緒に歌ってくれる人!?」と問いかけると、この日一番大きな歌声が会場に響き、雅功と彪我は「ずっと一緒に歌っていきましょう!」とファンと約束した。

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さくらしめじ「菌育 in the 家(はうす)ファイナル!『真夏の星空ピクニック』in 日比谷野外大音楽堂」2018年7月28日(土)日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. スタートダッシュ
02. あやまリズム
03. 菌カツ!
04. ひだりむね
05. てぃーけーじー
06. 朝が来る前に
07. おもいでくれよん
08. 届けそこねたラブソング
09. 夕空小道
10. まよなかぴくにっく
11. でぃすとーしょん
12. ねこの16ビート
13. えそらごと
<アンコール>
14. いくじなし
15. ケセラセラララ
16. みちくさこうしんきょく

※高田彪我の高ははしごだかが正式表記。

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撮影:埼玉泰史、大庭元

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