8月4日から12月16日まで全国15カ所を回る弾き語りツアー「きびだんご」を開催し、12月2日にバンドセットの東名阪ツアー「鬼退治」をスタートさせた石崎。今年最後のワンマンライブは、自身にとって最大のキャパシティであるZepp DiverCity TOKYOを舞台に行われた。
バンドメンバーのトオミヨウ(Key)、秋山浩徳(G)、隅倉弘至(B / 初恋の嵐)、原治武(Dr)と共にステージに登場した石崎は「さよなら、東京メリーゴーランド」でライブをスタートさせる。感情を爆発させるような歌声を響かせオーディエンスを一気に引き込んだ彼は、「僕がいるぞ!」「沈黙」を矢継ぎ早に披露していった。
続いて石崎は童謡の「桃太郎」をアカペラで歌唱し、そのまま「ダメ人間」へとなだれ込む。しかし曲の終盤で「もうダメだ……」と突然ステージに仰向けに寝転がり始めてしまう。ファンの声援に対しても「『がんばれ』とかいらないし。4曲目にして体力の限界だ」とダメ人間っぷりを発揮する石崎だったが、天井から落ちてきた直径50cmほどの“きびだんご”を食べて無事に体力回復。再び「桃太郎」をファンと共に歌い、そのままパワフルなバンドサウンドに乗せて「星をつかまえて」を力強くパフォーマンスした。
MCで彼は「8月から弾き語りツアーをやって、やっとここにたどり着きました。自分にとっては過酷な修業で、弾き語りって1人でやるから寂しいんですよ。今日はバンド編成でできてすごく楽しいです。持つべきものは仲間。友達ですね」と言って「友達」を優しく歌い上げる。その後は「エンドロール」「謝肉祭」「夜間飛行」「溺れかけた魚」と新旧の楽曲を交互に披露していった。
「お前は恋をしたことがあるか」「ガールフレンド」とバラードナンバー2連発ののち、キラーチューン「第三惑星交響曲」でライブはラストスパートへ。観客はジャンプしたり手拍子したりしながら合唱し、場内は熱気に包まれる。そして石崎が「イエーイ!」と笑顔でピースサインを突き出しながら歌う「僕だけの楽園」でフロアの盛り上がりはピークに達した。一息ついてファン投票によるベストアルバムを3月28日にリリースすることをアナウンスした彼は、「ここ(Zepp DiverCity TOKYO)でできるのかなって正直ヒヤヒヤしてました。でもできたね。みんなのおかげです」とファンに感謝の気持ちを伝える。そして「僕はこの先何があっても歌うことだけはやめません。何年も何十年もずっと一緒に歩んでいってほしいなと思います」と語ってから、ラストに「花瓶の花」を届けてライブの幕を閉じた。
音楽ナタリーでは終演後の石崎にインタビューを実施した。ライブを終えての感想を聞くと、石崎は「Zeppクラスの会場でライブをすることが今まであまりなかったから、お客さんとの距離の取り方とか修業が必要だなと思いました。弾き語りツアーとバンドセットでのツアーを同時進行でやることの難しさも発見しましたし、すべてが修業ですね」とコメント。また2018年の目標については「歌をめちゃめちゃ歌うこと、場数を踏むことですね。僕はバンドマンみたいにいつもメンバーがいるわけではないので、1つひとつのライブを大切にやっていかなきゃなって思ってます」、ベストアルバムについては「僕の2018年のスタートの作品になるので、これを皮切りにライブしたり新しい作品を発表したりして、犬のように走りたいと思ってます」と語った。
石崎ひゅーい TOUR 2017「鬼退治」 2017年12月23日 東京 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト
01. さよなら、東京メリーゴーランド
02. 僕がいるぞ!
03. 沈黙
04. 桃太郎~ダメ人間
05. 星をつかまえて
06. 友達
07. エンドロール
08. 謝肉祭
09. 夜間飛行
10. 溺れかけた魚
11. お前は恋をしたことがあるか
12. ガールフレンド
13. 第三惑星交響曲
14. シーベルト
15. 僕だけの楽園
16. 花瓶の花
リンク
- 石崎ひゅーい Official Website
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
山口 真理 @aribaba60
【ライブレポート】石崎ひゅーい、お台場で鬼退治完了「来年は犬みたいに走る」(コメントあり / 写真13枚) - 音楽ナタリー https://t.co/cPmNiw0Hw7