30人と大合唱、ファンのナナちゃんも集まった大森靖子弾き語り生配信

9月30日に東京・Yahoo! JAPAN本社17階 LODGEスタジオにて、大森靖子の弾き語りライブが行われた。

新曲「流星ヘブン」のミュージックビデオの間違い探し企画の正解者の中から30名を招待し、当日の模様はGYAO!で生配信されたこの公演。本記事ではライブのレポートと大森へのインタビューを紹介する。

当選者たちが続々と会場に集まる中、開始時刻5分前になると大森がステージに登場。彼女は「ここまで来るのに迷った人？ 秘密の場所感ハンパなかったですね！」と話しかけたり、演奏してほしい曲を募ったりとフレンドリーな様子で来場者に語りかけた。また大森は最前列の男性がくまのぬいぐるみの“ナナちゃん”を連れていることに気が付くと、来場者たちが持参してきたナナちゃんをステージ上のテーブルに集める一幕もあった。

配信スタート直前、大森は観客たちに「音楽は魔法ではない」というフレーズを合唱するよう提案し、「音楽を捨てよ、そして音楽へ」でライブを開始した。「TOKYO BLACK HOLE」の演奏を終えると、大森はステージの装飾を東佳苗（縷縷夢兎）が担当したことを話題に挙げる。「無力無善寺という、私の昔のホームだった会場に近いイメージになってますね」と語りつつ、今回オーディエンスを迎えて配信を行うことの喜びを明かした。

軽やかなサウンドの「みっくしゅじゅーちゅ」、観客とのコール＆レスポンスで一体感を高めた「非国民的ヒーロー」と続き、「ミッドナイト清純異性交遊」披露後は一旦ミュージックビデオの上映へ。上映中大森は来場者に最近あった嫌なことやよかったことを聞いて交流を楽しんだ。MVが終了すると大森は客席の中央に移動し、アカペラで「呪いは水色」「オリオン座」を披露。隣に座っていた男性と指切りをしたり、膝に座ってメガネを取ったりするなど自由奔放なパフォーマンスで来場者と視聴者を楽しませた。

再びステージに戻り「君に届くな」「東京秘めごと」を演奏し終えると、大森は9月27日にリリースされたニューアルバム「MUTEKI」について語り始める。この作品は聴いてくれるリスナーとの距離感を大事にしたことを解説し、「私が鈴木亜美さんのCDを聴くときによくやっていたんですけど、コンポのスピーカーをそれぞれ自分の頭に向けて爆音で聴くのが一番オススメです」と解説。さらに「アナログシンコペーション」演奏後には「この曲を作れたことで自分も救われて。あなたたち1人ひとりは美しい、ということに気付いてもらえたら、すごくうれしいなと思います」とこの楽曲に込めた思いを語った。

配信番組内では最後の曲となった「マジックミラー」終了後もライブは続行され、大森はオーディエンスからリクエストされていた「剃刀ガール」を届けた。さらにアンコールでは「Over The Party」、向井秀徳風のボーカルアレンジが施された「さっちゃんのセクシーカレー」、途中で田村直美「ゆずれない願い」のサビに入ってしまい観客の笑いを誘った「歌謡曲」がメドレー形式で披露されてライブは終了。少人数制ならではのアットホームな雰囲気の中、イベントは締めくくられた。

なお現在GYAO!では、このイベントの模様をアーカイブ配信している。

大森靖子 インタビュー

今回のライブを振り返って

一緒に作っている感じがあってすごい楽しかったですね。一番最初の合唱は配信が始まった瞬間に引かれる……っていうのを想定してて（笑）。そういう感じもよかったです。いつも配信では映像での映り方を意識していて、手の動きを多くしてみたり、エモーショナルに見えたりするよう工夫しているんですけど、そういう側面を現場で見せることができたのもうれしかったです。

ステージの装飾について

私は事前に「佳苗ちゃんに頼んでいいですか？」と相談したり、現場で「最高ですね！」って話しただけで（笑）。スタッフが下見して、あとは佳苗ちゃんに任せたんです。絨毯を敷いてみようか、っていう話もあったんですけど、地面の反射が湖みたいに見えたのがすごくよくて、最終的に絨毯は敷かず、その部分の準備は私も一緒にやりました。

「超歌手大森靖子 MUTEKI弾語りツアー」について

弾き語りはある程度フォーマットを固めつつ自由にパフォーマンスができるので、けっこう刺激を求めているところはあります。もし「〇〇というきれいなところで観たいです！」とか「思い入れがあるのでどうしてもここで靖子ちゃんが観たいんです！」という希望を言ってくれたら、実現するかもしれませんよ。今回のツアー会場もそういう意見を反映したんです。あと、ツアーを重ねたことでファンも旅上手になってるんですよ。みんなのツイートを見て「いいなー！」と思ってるので、おいしいお店とかいい情報があったら教えてほしいです！