開演後、ステージ前に白幕が吊られたまま幻想的なインスト曲がスタートし、幕には演奏する楽器隊のシルエットが1人ずつ浮かび上がる。曲が終わると幕が振り落とされ、即座に1曲目の「8ミリフィルム」に突入。理姫(Vo)のシャウトに応えるように、オーディエンスは一気に沸き上がった。
ミラーボールの光が会場を美しく照らした「香港ママ」などを経て、彼女たちは発売されたばかりの1stシングル「愛×Happy×クレイジー」の収録曲「福富朝陽」「幸せじゃないから死ねない」を連続で披露。緩急を付けたセットリストでライブを進行させていく。また「飴と日傘」では、途中で演奏を止めて理姫が「あー、つかれた」と言いながらステージ上に寝そべり、観客から「がんばってー!」と応援してもらうというおなじみの演出も。「華金」では理姫に煽られながらオーディエンスが一斉にタオルを振り回し、その後に自主制作で販売されていたインディーズ時代の楽曲「エンドオブザワールド」が披露されると、会場からは悲鳴にも似た歓声が上がった。
楽器隊によるインストセッションを経て終盤戦に入ると、シングル「愛×Happy×クレイジー」に収録されている、理姫と奥脇達也(G)による昭和歌謡テイストのデュエット曲「平成へゴー!」を初披露。さらに「プリチー」「CGギャル」「サイノロジック」とキラーチューンを連発し、会場のテンションを上昇させた。そしてバンドは最後に、オレスカバンドのホーン隊であるSAKI(Tp)、HAYAMI(Tb)、ADD(Sax)をゲストに迎えて「愛×Happy×クレイジー」をパフォーマンス。この曲のみ写真や動画の撮影がOKであることを理姫が告げると、思い出を記録に残そうと観客が一斉にスマートフォンをステージに向けた。
アンコールで理姫は、奥脇やバンビ(B)と共に約10年前に組んでいた前身バンドのことを思い出し、その頃から現在に至るまでアカシックを追いかけ続けてくれている、当時高校生だったという女性ファンに感謝の言葉を贈った。そして「アンコールという場なんですが、その子のために1曲歌いたいと思います。皆さんもお付き合いください」と言った理姫は、この日が誕生日であるその女性ファンに向けて初期曲「アルカイックセンチメント」を歌唱。理姫が「ミナコ、お誕生日おめでとう!」と叫ぶと、前列の女性客が周りの観客からリフトされ、理姫と手をつないだ。
鳴り止まない拍手を受けて三度ステージに登場したメンバーは、6月28日に2ndシングル「オレンジに塩コショウ」をリリースすることを観客に報告したのち、「終電」をパフォーマンス。約2時間にわたるライブを締めくくった。
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アカシック「I Happy Crazy Tour」2017年3月11日 東京都 赤坂BLITZ セットリスト
01. 8ミリフィルム
02. 香港ママ
03. ヨコハマカモメ
04. 秘密のデート
05. 福富朝陽
06. 幸せじゃないから死ねない
07. ツイニーヨコハマ
08. ピンク
09. 飴と日傘
10. 華金
11. エンドオブザワールド
12. さめざめ
13. 平成へゴー!
14. プリチー
15. CGギャル
16. サイノロジック
17. 愛×Happy×クレイジー
<アンコール>
18. アルカイックセンチメント
19. 終電
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