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「有頂天てことでいいじゃないか!」KERAミューヂック・アワー2日目

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後期「有頂天」セッション(Photo by AZUSA TAKADA)

後期「有頂天」セッション(Photo by AZUSA TAKADA)

12月21日に東京・新宿LOFTにてライブイベント「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」の12月公演2日目が開催された。

ザ・プーチンズ、キノコホテル、木魚、No Lie-Senseらが出演したほか、初期「有頂天」セッションではモモヨ(Vo / LIZARD)をゲストに迎えるなど見どころ満載で繰り広げられた公演1日目。2日目はミンカパノピカ、アーバンギャルドケラ&ザ・シンセサイザーズ、後期「有頂天」セッションの4組が演奏を行った。

この日のトップバッターはミンカパノピカ。彼らは13日に大阪・Shangri-Laにて行われた「ミューヂック・アワー」の大阪公演にも出演しており、2週連続での登場となった。「北摂から来ました! ミンカパノピカです! よろしくねー!」というエイジ(Vo, G)の元気な挨拶のあと、バンドは「キミのメリー」から演奏をスタート。アップテンポな曲調でさっそく観客のテンションを盛り上げていく。ミンカパノピカは今年8月からおよそ2年8カ月ぶりに活動を再開した。これにともないエイジは、MCで2015年の活動目標を近々立てていきたいと意気込みを語る。「僕個人的には髪の毛すごく伸びてきたんで、またRamonesのフルカバーバンドでもしようかなと思っています」「死ぬ前に1回Ramonesしたほうがいい! Ramonesはね、できるものですよ!」とRamonesに対する深いリスペクトを露わにした。エイジとチエ(B)、モリキリ(Dr)、ビッキー(Synth)、オクオク(Per)による息ぴったりな掛け合いもさらに勢いを増していき、「オーバーミーオーバーユー」「ハローアゲイン」では“6番目のパノピカ”としてフジファブリックの山内総一郎(G)が登場。そのギタープレイにエイジは「男の僕もエレクトしちゃいました」とコメントした。最後に「エレクトミュージック」で観客に強いインパクトを残し、彼らはパフォーマンスを終えた。

2番手はKERAの「ご機嫌麗しゅう、ケラ&ザ・シンセサイザーズです」という自己紹介で登場したケラ&ザ・シンセサイザーズ。まずは歯切れよいテンポが特長的な「真夜中のギター」「CASE OF INSANITY」で勢いよくライブのスタートを切る。その後のMCでKERAは中断しているレコーディングを2月に再開する予定であることを明かし、「来年はすごいですよ、いろいろと。まあ見ててごらんなさい」と積極的な活動を予感させる発言も飛び出した。途中杉山圭一(Synth)が作曲した新曲も披露される中、KERAはRIU(B)やReiko(Dr)と愛猫・ごみについて話したり、2名のサポートギタリスト、なるけしんご(G)と澄田健(G)が参加しているバンドについて話題にするなど、リラックスしたムードのトークを挟みライブを進めていく。KERAは「じつはシンセサイザーズと有頂天セッションって組み合わせは今まで避けてきたんです、体力的に。今日は限界に挑戦します」と意気込みを見せ、まったく減速することなく「BODY AND SONG」「神様とその他の変種」など疾走感溢れる楽曲をプレイ。最後はゆったりとした雰囲気の「ケムリの王様」で心地よい余韻を会場に残した。

続いての演奏者はアーバンギャルド。瀬々信(G)とサポートメンバーのミワ(Dr)、杉山圭一(Key)の3名がまず入場しスタンバイすると、松永天馬(Vo)がドクロを持って登場。「病気の皆さん、こんばんは! アーバンギャルドでーーーーーす!」と叫ぶ中、ゆっくりと浜崎容子(Vo)もマイク前で準備を整える。1曲目の「ワンピース心中」から松永はアグレッシブにファンを煽り、客席から数多くの紅白の旗が振られた。MCではKERAに向けて感謝を述べつつ、「サポートミュージシャンで今日も杉山さんが参加していただいておりますし、日によってはRIU君も参加していただいてることもあって。アーバンギャルドは段々ケラ&ザ・シンセサイザーズを吸い取ってるんじゃないかという疑問が湧いてきてしまうほど流入しちゃってきて。来年にはひょっとしてReikoさんとKERAさんも……」とバンド同士での関わりの深さを話題にした。ラスト「ももいろクロニクル」演奏前には松永の口から「KERAさん逃げてー!」というナゴムファンにはおなじみのフレーズも飛び出し、バンドは終始KERAへのリスペクトを感じさせるパフォーマンスを展開した。

2日間にわたる公演の最後を飾ったのは後期「有頂天」セッション。こちらではCOU(G)、クボブリュ(B)、ジン(Dr)、シウ(Key)、そしてKERA(Vo)の5名で演奏が行われた。まずバンドは「B.C.」「ホワイト・ソング」で観客を一気に盛り上げていく。新たに制作された新曲を披露したあと、MCでKERAは後期「有頂天」セッションを「もう(行うことは)ないでしょう」と話す。するとファンから「新曲あるのに!」というツッコミが発せられた。KERA自身も「活動しないのに!」と答えるが、新グッズとしてアーバンギャルドのように旗を作るべきかと話題にしていく。その後「じゃ、ネコの歌を」という紹介でもう1つの新曲「ネコが歌う希望の歌」も演奏され、まったくブランクを感じさせないパフォーマンスでファンを魅了した。「2090年のクーデターテープ」終了後、KERAはかつてワンマンライブで集客0人を記録したエピソードを振り返りつつ、多くの来場者に感謝を述べる。終盤には「オードリー・ヘプバーン泥棒」「アローン・アゲイン」と後期の楽曲が立て続けに披露され、メンバーはゆっくりとステージから去っていった。

鳴り止まない拍手に応えて行われたアンコールでは、まずジンがステージに戻ってくる。彼によって改めてメンバー紹介が行われ全員がステージに上がると、KERAは「楽しいセッションもこれで終わりですが、どうもツイッターなどを眺めると、皆さん『有頂天を観に行く』とかツイートされている。そうじゃないんだ! これは有頂天の元メンバーが集まったセッションなんだ」と、今回の演奏があくまでセッションであることを強調した。そして「同窓会はこれきりにしたい。こうやって新曲をどんどん作ってやっていくのであれば、もうセッションでなく、有頂天てことでいいじゃないか!」と再結成を発表。客席から大きな歓声や拍手が飛び交った。続けてKERAは「『有頂天の再結成は絶対ありません』とかつて私は何かに印刷してしまいましたが、どーもすいませんでした!」と話し、今回の後期セッション編成が正式メンバーとなること、2015年にはレコーディングを予定していることなど今後の活動についても報告した。その後アンコールで演奏された「フューチュラ」ではピースサインが客席を埋め尽くし、「心の旅」では再結成発表の興奮も相まって盛り上がりは最高潮に。「よいお年を! また来年!」と翌年の再会を宣言し、公演の幕を閉じた。

なお次回の「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」は4月3日に東京・新宿LOFTにて開催。当日はケラ&ザ・シンセサイザーズらが出演する。

ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー
2014年12月21日 新宿LOFT セットリスト

ミンカパノピカ

01. キミのメリー
02. 月の影で眠れ
03. オンリーQ
04. グッピー
05. オーバーミーオーバーユー
06. ハローアゲイン
07. エレクトミュージック

ケラ&ザ・シンセサイザーズ

01. 真夜中のギター
02. CASE OF INSANITY
03. パパのジャズ
04. ニセモノ
05. 機械じかけの子供たち
06. 新曲
07. Broken Flowers(新曲)
08. 永遠のつづき
09. BODY AND SONG
10. 神様とその他の変種
11. ケムリの王様

アーバンギャルド

01. ワンピース心中
02. さくらメメント
03. 保健室で会った人なの
04. コミック雑誌なんかILLかい
05. 都会のアリス
06. ももいろクロニクル

後期「有頂天」セッション

01. B.C.
02. ホワイト・ソング
03. MEANING OF LOVE
04. 新曲
05. でっかち
06. トーテムポール
07. キーマニア
08. BECAUSE
09. ネコが歌う希望の歌(新曲)
10. 2090年のクーデターテープ
11. Sの終わり
12. オードリー・ヘプバーン泥棒
13. アローン・アゲイン
<アンコール>
14. フューチュラ
15. 心の旅

ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー

2015年4月3日(金)東京都 新宿LOFT
<出演者>
ケラ&ザ・シンセサイザーズ / and more

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