キニナル君が行く!

キニナル君が行く! 第15回 [バックナンバー]

作った楽曲を配信リリースするには、どうすればいい?

TuneCore Japanの山本祐哉さんに直撃取材!

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あのアーティストもTuneCoreを使っていた

──TuneCoreさんに申し込んでから、何日で配信されるんですか?

最短2日だね。今日登録してくれたら、次の日に審査して、問題なければ翌日には世界中で聴けるようになるよ。

──早い! でも、YouTubeやSoundCloudなら、もっと手軽に配信できますよね? ズバリ、TuneCoreさんにお願いするメリットって?

ズバッと質問するキニナル君。

ズバッと質問するキニナル君。 [高画質で見る]

やっぱり、できるだけ多くの人の目に触れる場所に自分の楽曲を置いておくのが重要だと思うんだ。そのためにはYouTubeにもSoundCloudにもアップしたほうがいいし、ストリーミングサービスでも配信したほうがいいと思う。ストリーミングはしっかりお金が返ってくるし、何よりも今はストリーミングで聴けないとその曲は世の中に存在していないのとほぼ同義になっているからね。収益云々は置いておいても、そこで配信することがスタートラインになるんじゃないかな。

──TuneCoreさんを使って配信して、有名になったアーティストにはどんな人たちがいます?

最近だと、こっちのけんとさん。2024年の「NHK紅白歌合戦」にも出演して、すごく活躍されているよね。あと、Tani Yuukiさんの「W/X/Y」はBillboard JAPANのSteraming Song Year Endチャートで1位を獲得したし、そういう楽曲がTuneCoreから配信されているというのは、時代が変わってきたなという感じ。もうちょっとさかのぼると、なんといっても瑛人さんの「香水」は象徴的だった。あの曲は2019年に配信リリースされたんだけど、1年経った2020年に突如として爆発したんだ。

──配信してすぐバズるわけじゃないんですね。バズった日が発売日ということか……!

配信しておかないと当然誰にも聴かれないから、やっぱり見つかりやすい状況にしておくことが大事なんだと、僕らも再認識したよ。

ストリーミングの再生単価は

現在、TuneCoreからアーティストに毎月10数億円が還元されているんだけど、こんな経済的な規模は歴史的にもなかったと思うんだ。その中でも、ヒップホップのアーティストが占める割合が一番多いんだよね。

──ヒップホップは配信の世界でも盛り上がってるんですね。

個人的な感覚だと、ヒップホップのアーティストは変化に対応するスピードが早いんだと思う。SNSの使い方にしてもそうだし。あと、チームを組んでクリエイションしていったり、アーティスト同士がお互いフィーチャリングしていったりするのも、ストリーミングのフォーマットに合っているんじゃないかな。

──確かに、ヒップホップアーティストはリリースのペースが早いですもんね。

ヒップホップの盛り上がりを実感するキニナル君。

ヒップホップの盛り上がりを実感するキニナル君。 [高画質で見る]

とはいえ、TuneCore Japanとしては多種多様なアーティストをバックアップしているので、どんなジャンルでも利用してほしいですね。

──ストリーミングで1回再生されるとどれくらいのお金が入ってくるのか、やっぱりとても気になります……!

プラットフォームによってまちまちなんだよね。基本的には、それぞれのプラットフォームのユーザーが毎月支払ってる利用料を、その月に再生されたすべての楽曲で按分しているイメージで、現状は1再生につき0.2~1円くらいかな。毎月微妙に改変しているので、あくまでもイメージだけど。

──日に日に配信されている曲は増えるから、分配の対象も増えていきますもんね。

そう。今は全世界で約2.5億曲が配信されてるみたい。

──桁がすごすぎて、多いのかどうかもよくわからない!

楽曲も増えるけど、プラットフォームの利用料も値上げされているから、そこでバランスをとっていくことになると思うよ。

配信以外のTuneCoreのサービス

──TuneCoreさんにお願いしたら、配信以外のサービスも受けられるんですか?

TuneCore Japanは配信から事業をスタートして、今は配信の前段階である制作、そして配信後のプロモーションという両サイドにもサービスを広げているんだ。プロモーション面だと「Spotify Discovery Mode」という機能があって、これを利用した楽曲はSpotifyの自動再生やパーソナライズされたプレイリストに入りやすくなる。広告に近い効果があるんだけど、事前に料金を支払うんじゃなくて、成果報酬型だからこのモードを使うことで再生数が増えたら、Spotifyの手数料を除いたロイヤリティの20%を手数料としていただく仕組み。Spotifyのアルゴリズムも進化していて、楽曲とリスナーがマッチしやすくなっていることもあって、海外に広がったり再生数が倍になるようなアーティストも出てきたりしているから、ワンクリックで手軽にできるプロモーションになっていると思う。

──増えた収益から手数料が引かれるなら、アーティスト側にデメリットがなくてうれしいです!

制作の領域だと、マスタリングサービスが目玉だね。海外だと、ほとんどのディストリビューターがオンラインマスタリングサービスを搭載しているんだ。TuneCore Japanでは1曲600円から利用できて、2、3分でマスタリング結果が返ってくるよ。

──安いし早い! 正直、マスタリングのことはよくわからないので、とても助かります。

SOUNDRAWさんというAIトラック生成サービスを展開している会社と業務提携させていただいて、一緒に機能提供しているんだ。海外のマスタリングサービスはドンシャリ感が強いから、日本向けにローカライズする必要があったんだよね。ジャンルごとに適切な音像があって、それもチューニングできるようになってる。特にマスタリングのことがよくわからない、初めて配信するミュージシャンにとってはうってつけなんだ。無料で30秒のプレビューができるようになってるので、とりあえず試してみてほしいね。

──あと、TuneCoreさんを通して、いろいろなオーディションに参加できると聞きました。

うん、何かしらのきっかけになればという思いで、フェス出演などのオーディションの機会を提供している。「FUJI ROCK FESTIVAL」さんには僕からお声がけさせていただいて、ありがたいことに「一緒にやりましょう」という話になって、「ROOKIE A GO-GO」への出演を懸けたオーディションを2022年から開催しているよ。TuneCore Japanと一緒に開催する以前と比べたら過去最高の応募数になったみたい。とても相性がよかったということだね。僕らは50人規模の会社なので、そこまで広範囲にはできないんだけど、できる限りこういったオーディションは提供していきたいと思ってます。

──可能性が増えるのはありがたいです! 最後に、僕みたいにこれから自分の曲を配信したいアーティストにアドバイスをお願いします!

楽曲を配信してもフィードバックがまったく返ってこないこともあるし、世界がいきなり変わることもほとんどないんだけど、そこで一歩踏み出すことで開けてくるものはあるはず。いろいろなテクノロジーが進歩して、ベテランでも新人でもできることは大差なくなってきてるし、わからないことがあればなんでもChatGTPに質問すればいい。そうやって行動を起こしたら仲間もできるかもしれないから、どんどん楽しくなっていくと思う。ペースは人それぞれだから、楽しみながら続けていくことが大切なんじゃないかな。

──まずは第一歩を踏み出すのが大事ということですね! 今日はありがとうございました!

山本さんにお礼を言うキニナル君。

山本さんにお礼を言うキニナル君。 [高画質で見る]

プロフィール

山本祐哉

TuneCore Japanのゼネラルマネージャーとしてサービス開発・運営の統括を担う。
TuneCore Japan

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音楽ナタリー @natalie_mu

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TuneCore Japanの山本祐哉さんに直撃取材!
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・配信する際に必要なもの
・還元率やストリーミングの再生単価
・配信以外のサービス

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