再生数急上昇ソング定点観測 (2024年4月2週目) [バックナンバー]
なにわ男子×クラシック音楽が聴く者の心に花咲かす / カリスマが生んだ新しい挨拶「ちにわんこ」とは
今、盛り上がり始めている曲 / これから盛り上がりそうな曲について詳しく解説
2024年4月12日 18:30 10
YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週刊連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで3月29日から4月4日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。
文
まずはこの週の初登場曲の振り返りから
今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、6位に
Creepy Nuts「二度寝」
18位には、
中森明菜「TATTOO-JAZZ-」
22位は、YG ENTERTAINMENTからBLACKPINK以来の約7年ぶりにデビューしたガールズグループ・
BABYMONSTER「SHEESH」
27位には、
TOMORROW X TOGETHER「Deja Vu」
40位は、さくらみこ&
miComet「シュガーラッシュ」
そんな多種多様なジャンルの楽曲が並んだ今週は、下記の3曲をピックアップ。
なにわ男子「NEW CLASSIC」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場12位
MVで注目してほしいのは1分40秒以降の、多重合成やVFXなどのギミックを駆使しつつ、24名のオーケストラをバックに7人が華々しく踊る場面だ。中でも2分20秒の紫やピンクの鮮やかな草花に囲まれて歌うシーンは、今回のハイライトだろう。この7人の姿を見ていると、自然と心に花が咲くような優しいパワーをもらえる。
KeeP「だる着のまま迎えに行くよ」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場74位
2021年にTikTok、Spotifyでバイラルヒットした「AM2:00drive(feat. ユエ)」で知られる、KeePの「だる着のまま迎えに行くよ」が74位にランクインした。今作は同じく2021年にリリースされた「AM2:00drive Part2(feat. Milky)」のリリックをそのまま使い、Rin音やasmi、Aile The Shotaらの作品も手がけるmaeshima soshiの新たなトラックでリニューアルした曲だ。
KeeP「AM2:00drive(feat. Milky)」
印象的なパンチライン「時計の針も嫉妬して早く回る」が曲の終盤で「今の2人の関係が少しだけ安定 / したら時計の針もいずれ嫉妬しなくなって / スローに流れる時間を少し自慢げに過ごしたいな」と回収されたりと、時間をテーマに「男女で違う時間の感じ方」や「早く過ぎてしまう2人の時間」がリリックに落とし込まれている。maeshima soshiによるトラックにも時計の音が取り入れられ、時間というテーマへの細かなこだわりを感じる。
MVはChilly Sourceが脚本からプロデュースしたストーリー仕立て。深夜にドライブデートをするカップルの仲睦まじい映像が続くが、いつしか心がすれ違い、別れ、お互いに別のパートナーと新たな人生を歩み始めるという意外な結末を迎える。個人的には3分30秒の2人がすれ違う場面は、坂元裕二が脚本を担当し、菅田将暉と有村架純がダブル主演を務めた映画「花束みたいな恋をした」(2021年公開)のラストシーンと通じる絶妙な切なさを感じた。
七人のカリスマ「カリスマジャンボリー」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場90位
「超人的シェアハウスストーリー『カリスマ』」は、「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」の開発・運営を手がけるキングレコード内レーベル・EVIL LINE RECORDSと、株式会社Dazedが2021年に立ち上げた二次元キャラクターコンテンツだ。“正邪のカリスマ”である伊藤ふみや、“秩序のカリスマ”である草薙理解など、異なるカリスマ性を持つ7人が己のカリスマと向き合いながらシェアハウスで共同生活する物語である。メインコンテンツは「おそ松さん」を手がけた松原秀が脚本を担当しているボイスドラマと、 “七人のカリスマ”名義の楽曲配信。2021年に発表された初のオリジナル曲「めちゃめちゃカリスマ」は7人の自己紹介ソングで、脱力感のあるサウンド、コミカルな歌詞、それぞれの個性的な歌声が話題を呼び、MVの再生回数は現時点で380万回を突破している。
七人のカリスマ「めちゃめちゃカリスマ」
「カリスマジャンボリー」は4月24日にリリースされる2ndアルバムの表題曲。スペインの民謡「If You're Happy and You Know It」(幸せなら手をたたこう)を下地にしたキャッチーなメロディの、何度も聴きたくなるナンバーだ。まったく意味がわからないが観ているとなぜか元気になるカオスなMVも相まって、中毒性のある作品に仕上がっている。
そしてこの曲の歌い出しの挨拶「ちにわんこ」が凡人(カリスマファンの呼称)の間で流行中。凡人同士がつながるためのハッシュタグ「#凡人ちにわんこ」が、X(Twitter)でトレンド入りをするほどの盛り上がりを見せている。この記事でカリスマを知って興味を持った人は、さっそく「#凡人ちにわんこ」とポストしてみよう。
- 真貝聡
-
ライター / インタビュアー。雑誌やWebで執筆するほか、MOROHA「其ノ灯、暮ラシ」、BiSH「SHAPE OF LOVE」、PEDRO「SKYFISH GIRL-THE MOVIE-」といったドキュメンタリー映像作品や、テレビ特番「Mrs. GREEN APPLE ~Review of エデンの園~」にインタビュアーとして参加している。
バックナンバー
- (2024年12月3週目) 内輪ネタ「みむかゥわナイストライ」が中国で1000万再生 / 宇多田ヒカルとアインシュタインの手紙のこと
- (2024年12月2週目) REIKOとJUNON、親密な2人だからこそのグルーヴ / 羽生まゐご新曲「ぼくのかみさま」公開に喜びの声
- (2024年12月1週目) DECO*27「モニタリング」に隠された真実とは? / 観れば誰でも沸けるiLiFE!の曲、シリーズ第3弾登場
- (2024年11月5週目) B'zの新曲はイルミネーションのように人生を彩る / 学園一のアイドル十王星南が抱く「小さな野望」とは
- (2024年11月4週目) 一躍人気のサツキが「オブソミート」で描く戸惑い / 偶然の一致?「テトリス」ネタの2曲が同時にバズる
- (2024年11月3週目) DJ社長に振り回される「不憫ボーイズ」に期待の声 / 活休前の嵐の心情を描いた「5×20」に今改めて感動
- もっと見る
kazuya♡0809 @0809_kazuy62568
NEWCLASSICがこうやって取り上げられてるの嬉しい"(●︎´▽︎`●︎)"
#大橋和也 #西畑大吾 #藤原丈一郎 #大西流星 #高橋恭平 #長尾謙杜 #道枝駿佑 #なにわ男子 #NEWCLASSIC https://t.co/nNk7cnAt1s