超ときめき♡宣伝部のニューアルバム「ときめきえがお」がリリースされた。
2025年4月に結成10周年を迎えた超とき宣。そこから精力的な活動を展開し、人気アイドルグループとしての地位を確固たるものにした彼女たちは、アニバーサリーイヤーの締めくくりとしてこのアルバムを発表した。3月28、29日に神奈川県・ぴあアリーナMMで開催されるワンマンライブ「ときめき♡春の晴れ舞台2026」をもって卒業する杏ジュリアにとっては、これが超とき宣としての最後の作品。ここまでたどり着いたことに対する宣伝部員(超とき宣ファンの呼称)への感謝の思いと、これからも歩みを止めないという決意を詰め込んだ、グループにとって重要な意味を持つアルバムとなった。この記事ではメンバー6人へのインタビューを通して、新曲を中心に「ときめきえがお」の聴きどころを掘り下げる。
取材・文 / 近藤隼人撮影 / つぼいひろこ
「とき宣についていって大丈夫なんだな」と思ってもらいたい
──前のアルバム「ときめきルールブック」は「発見!ポジティブ☆モンスター!!」「ちょま」などトリッキーな楽曲がちりばめられていましたが、今作はまっすぐに思いを伝える正攻法な楽曲が多い印象です。
辻野かなみ タイトルが「ときめきえがお」ですし、リード曲の「笑顔で超感謝」をはじめ、笑顔になれる“青春曲”が詰まっています。「新しい青春曲が欲しい」と、普段から口にしていたんですよ。とき宣は「すきっ!~超ver~」「最上級にかわいいの!」などをきっかけにいろいろな人に知っていただいたこともあり、最近は恋愛曲が多めだったんですけど、青春曲ももっと歌いたいなって。
──青春曲こそとき宣の魅力なんだと、SNS上で主張している宣伝部員も多いですよね。
坂井仁香 そうなんですよ! 宣伝部員のみんなが、とき宣の青春曲の魅力をSNSで発信してくれています。
杏ジュリア このアルバムには新曲以外に、10周年イヤーの中でリリースした楽曲も入っていて。10周年のタイミングの昨年4月に発表した「世界でいちばんアイドル」で始まるところもいいなと思っています。すごくポジティブで自己肯定感が上がるこの曲を筆頭に、とき宣らしさが詰まったアルバムになっています。
吉川ひより 「世界でいちばんアイドル」で始まった10周年イヤーをどんな作品で締めくくるのかなとワクワクしていた中、本当にとき宣らしさが全開のアルバムで。宣伝部員さんも含めて今まで出会ってきた人、そしてメンバーにも向けた歌詞が詰まっていますし、聴いていて素敵な気持ちになります。
坂井 全体的に明るくて、未来が楽しみになるような作品だなって。10周年のアニバーサリーイヤーは終わっちゃいますが、「これからもまだまだ進んでいくよ!」という私たちの意思が込められています。「笑顔で超感謝」も「ありがとう」というフレーズがお別れの言葉のように切なく聞こえちゃうけど、「まだまだ道は終わらないキラキラ輝いていたい」とか、未来を感じられるような歌詞もしっかり入っているので、宣伝部員さんには「これからもとき宣についていって大丈夫なんだな」と思ってもらいたいです。ほかの新曲も、例えば「JIRI JIRI」はカッコいい曲調ながら、シリアスな雰囲気というより、湧き上がる情熱を表現した前向きな歌詞になっていて新しさを感じます。
──「ときめきえがお」というタイトルが全収録曲に共通するテーマになっているんですね。
坂井 前向きな曲ばかりです。宣伝部員のみんなは「これからとき宣はどんなふうになるのかな……」ってワクワクドキドキしていろんな感情を抱いているだろうけど、安心してついていきたくなるような、そんな背中をこのアルバムを通して見せられると思います。
心がギューッとなる「笑顔で超感謝」
──では新曲について1曲ずつ掘り下げていきます。まずはすでに話題に出たリード曲「笑顔で超感謝」の印象や注目ポイントを教えてください。
小泉遥香 先ほどひとちゃん(坂井)が言った通り、切なさを感じる曲であると同時に、タイトルの通り、前向きでキラキラしたメッセージが込められています。それに、意外とライブで盛り上がる曲だと思います。曲中にたくさん入っている「スマイル」という合いの手や、「La La La…」のパートは宣伝部員さんも一緒に歌えるんじゃないかな。
坂井 みんなで歌いたい……!
小泉 それでいて、エモいメッセージもたくさん盛り込まれているので、いろんな人に響くと思います。卒業ソングとして広まったらうれしいです。本当に青春曲という感じですね。
吉川 「未来が明るくてまぶしいよ!」という愛貴ちゃんのセリフがお気に入りです。言い方もかわいいですし、まぶしがっている動きの振付にも注目してほしいです。
──菅田さんは歌い出しのパートも担当していますね。
菅田愛貴 レコーディングのときは宣伝部員さんのことが自然と頭に浮かんできました。「いつも支えてくれて、一緒にいてくれてありがとう」「これからも一緒にいろんな景色を見ていきたい」という気持ちを歌にいっぱい込めました。ライブで披露するときもその思いを届けたいです。
──「ありがとう」という歌詞は、やはり宣伝部員に対する思いを表しているんですね。
坂井 メンバーに対してもです! ここまでの10年間、何回か心が折れかけたり、グループについていろいろ話し合ったりすることもありましたけど、このメンバーだからここまで走り続けられたので、本当に「ありがとう」という気持ちです。
杏ジュリア スタッフさんも含め、とき宣に関わってくださっているすべての方に聴いていただきたい曲です。皆さんの支えがあったから10周年を迎えられました。
辻野 聴いていて心がギューッとなるというか、涙が出そうになるので、ライブで歌うのがちょっと怖い(笑)。宣伝部員さんたちの笑顔を見たら、胸が熱くなりそう。
吉川 泣き笑いしそうです。
坂井 最後にメンバーみんなで「ありがとう」と何回も歌うのがいいよね。
辻野 ミュージックビデオは制服のシーンに注目してほしいです。ジュリアが加入したあとに初めて撮影したMVが「ときめき♡宣伝部のVICTORY STORY」(2019年4月発表のシングル曲)で、そのときにも制服を着たんですよ。「笑顔で超感謝」のMVは、そのつながりを感じられると思います。
坂井仁香「ジュリアのことを思いながら歌っています」
──もう1つのリード曲「画面越しのエンジェル」もMVが公開されています。
辻野 「画面越しのエンジェル」は“令和感”のある曲です。今は小さい子も大人もスマートフォンの画面を見る時代ですよね。きっと宣伝部員の皆さんも“画面越し”で私たちのことを見つけてくれた方が多いと思いますし、「画面越しでニヤつかないで」というフレーズが入っていますが、これからも画面越しに私たちのことを見てニヤニヤしてくれたらうれしいです(笑)。そして「『もう一度、もう一度』って会いたくなる」という歌詞の通りに感じてくれていたらなって。
坂井 「画面越しのエンジェル」というタイトルから受けるイメージと反して、歌詞に深い意味が込められていてそのギャップが好きです。ロック調で聴いていて楽しい曲だけど、「気づけば季節は巡り巡って 幼気(いたいけ)な少女も 大人になっていくんだって」とか、歌詞は意外と切ないんです。私がこのパートを歌っていて、ライブではその間、ジュリアがバレエを踊るんですよ。ジュリアは加入した当初、MVの撮影などで恥ずかしがって決め顔とかを全然やらなかったのに、季節が巡り巡って、今は自分からそういう表情をする。すごく成長を感じますし、ジュリアのことを思いながらこのパートを歌っています。
杏 えー、そうなんだ! その話、今初めて聞きました(笑)。うれしい。この曲は画面越しの“推し”に対する気持ちだけじゃなく、うまくいかない日もあっても自分自身を愛している、女の子のひたむきな思いなども描かれていてさまざまな捉え方ができます。聴けば聴くほどいろいろな解釈ができて楽しい曲です。
──この曲は、辻野さんのパートで始まるのも大きな特徴です。
辻野 MVがある曲で、私の歌い出しで始まるのはこれが初めてですからね。この間「CDTVライブ!ライブ!」の生放送で歌ったときはもうドッキドキでした。前日の朝からリハーサルだったんですけど、そのときから手汗が止まらなかったです(笑)。
坂井 緊張しているのが、すごく伝わってきたよ。
辻野 ほかのスタッフさんにも緊張が伝播しちゃっていました(笑)。
坂井 番組が終わって家に帰ったあと、テレビで録画を観たんですけど、ママが「かなみんがすっごい緊張しているのがわかって、ママまで緊張しちゃった!」と言っていました(笑)。
辻野 すごくいい経験をさせていただきました!
杏 「画面越しのエンジェル」は、MV撮影の空き時間に、かなみんと愛貴ちゃんと3人でごはんを食べに行ったのもいい思い出です。おいしいカツをみんなで食べて撮影に戻りました!
菅田 お腹いっぱいになって、衣装がパンパンでした(笑)。
小泉 あと、MV撮影は冒頭のシーンのときに鉄の棒を使ったのも印象に残っています。
──鉄の棒?
小泉 地上に舞い降りるエンジェルの足元を映したシーンなんですけど、棒にぶら下がったメンバーの足を撮ることになって。スタッフさんがその棒を人力で支えてゆっくり降ろすという、アナログな方法で撮影したんです。
辻野 「かなみさん、鉄棒できますか? これにぶら下がってほしいんですけど」と軍手を渡されて、「えっ?」って(笑)
小泉 かなみんが最初に撮影して、そのあとにスタッフさんから「あと1人、誰かいけますか?」と聞かれた瞬間、みんな目を逸らしていました(笑)。自分の体の重さがバレるし、かなみんのあとだと余計に抵抗感があって。
辻野 それまで笑いながら私の撮影を見ていたのに、急にそっぽを向いていました(笑)。
坂井 結局、私が挙手しました(笑)。体重がバレても、身長という言い訳ができるので。
辻野 スタッフさんがいろいろと考えた結果、「もうこの方法しかない!」という話になったらしいです。そのおかげでかわいいMVになりました。
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まだまだ追いかけたい夢がある私たちにぴったり





