音楽メディアのスタッフが作る、2018年のプレイリスト Vol.4 [バックナンバー]
「FLJ」「Spincoaster」「lute」編
次々にヒップホップシーンに登場する新たな個性
2019年1月11日 18:00 1
2019年を迎えたのに合わせて、音楽ナタリーは“2018年の音楽”を振り返る全6回の企画を毎日更新でお届けする。この企画は、さまざまなメディアで活躍する記者や編集者、番組スタッフなどに2018年の日本の音楽シーンを振り返ってもらい、プレイリストを制作してもらうという趣旨のもの。今回は「FLJ」編集長の大野俊也氏、「Spincoaster」編集長のTakazumi Hosaka氏、「lute」プロデューサーの奥村健太郎氏にプレイリストを作っていただいた。
編集・
FLJ編集長
大野俊也
大野俊也のプレイリスト(曲名 / アーティスト名)
01. Kawasaki Drift /
02. Love Me Up /
03. Neo Gal Wop / JP THE WAVY
04. Dodemoii feat. Masayoshi Iimori / TENG GANG STARR
05. Dream Chaser feat. BIM /
06. Rapper's Flow / WILYWNKA
07. Black Parker feat. Spada, Young Dalu & OSAMI /
08. HONEY /
09. DREAMIN’ /
10. N.W.A. ~Ninjas With Attitude~ / NUMB
日本のヒップホップは本当に面白い
2018年一番聴いた“邦楽”は間違いなくヒップホップです。この2年ほどの日本のヒップホップは本当に面白い。次々と新しい個性が出てきているし、リリックも面白いし、いい曲ができたらどんどん発表しているのも今の時代らしくていい。若い子たちが聴く音楽という点も重要です。ヒップホップの親戚であるR&BからもRIRIという19歳の才能が登場しています。BAD HOPが初の日本武道館ワンマンで言っていたように、日本の音楽シーンが変わることを期待。一方、ロックは若手でこれという強烈な個性を感じなかったこともあり、ハードコア以外はあまり聴かなくなりました。唯一NAMBA69とNUMBを挙げたのは、作詞、制作に関わったからです。難波章浩と8年に渡って一緒にやってきた作詞も、遂に新たなレベルに到達したと思います。
FLJ
有限会社ドラゴンゾーイが2008年より隔月で発行しているフリーマガジン。アパレルショップやCDショップ、飲食店などを中心に、全国約500カ所で配本されている。同社では「FLJ」の発行のほか、同誌と連動したWebマガジンの運営やアーティストとコラボした商品の販売、イベント制作なども行っている。
・FLJ
Spincoaster編集長
Takazumi Hosaka
Takazumi Hosakaのプレイリスト(曲名 / アーティスト名)
01. GUM /
02. Coincidence /
03. all green feat. 唾奇 / DJ RYOW
04. HUSH / eill
05. LOOP /
06. Selfish /
07. Dream Chaser feat. BIM / kZm
08. Too Proud featuring XZT, Suboi, EK(L1 Remix) /
09. RUN /
10. Flash!!! /
11. どうしよう /
12. Plastic Love / Friday Night Plans
ヒップホップ / ラップの影響を感じさせるアーティストたちが活躍
今年も国内ヒップホップ / ラップアクトの活躍が目立った1年だったように思います。そんな中、ジャンルのカテゴライズは違えどボーカルの譜割りやフロウからヒップホップ / ラップの影響を感じさせるアーティスト──今回のプレイリストで言えば、中村佳穂や小袋成彬、eill、SIRUPなどの活躍には目を見張るものがありました。もちろん、群雄割拠の様相を呈する国内ヒップホップシーンからも、アンセム化したDJ RYOW「All Green feat. 唾奇」、kZm「Dream Chaser」、そしてKID FRESINOの音楽的なチャレンジ精神あふれる新作から「Coincidence」などをピックアップ。また、大きな躍進を遂げたKing Gnuや、独自の道を歩み続けるTempalayなどのロックバンドも含め、横断的なアーティスト、作品を意識的に選曲させていただきました。よりエキサイティングに進化する国内シーンの動向を、2019年も引き続き発信できればと思っていますので、よろしくお願いいたします。
Spincoaster
2013年にスタートした音楽情報サイト。“心が震える音楽との出逢いを”をコンセプトに、独自に厳選された国内外の音楽を紹介している。サイトを運営する株式会社Spincoasterは、ハイレゾ音源とアナログレコードが楽しめるミュージックバーSpincoaster Music Bar、楽曲や映像などのオリジナルコンテンツ制作プロジェクトTOKYO SOUNDS、“新しい音楽の発見”をテーマにしたライブイベント「SPIN.DISCOVERY」なども展開している。
luteプロデューサー
奥村健太郎
奥村健太郎のプレイリスト(曲名 / アーティスト名)
01. Stand by You feat.
02. Higher / Mall Boyz, Tohji & gummyboy
03. SWIPE feat. Kero Kero Bonito / MANON
04. ムーンライト / Emerald
05. Silky / FNCY
06. xaradise / PARKGOLF × Jvcki Wai
07. Pink is the New Black feat. SALU / Ja Mezz
08. EYES feat. CONY PLANKTON /
09. Innside / Opus Inn
10. Muscle / 小林うてな
11. am 2:00 feat. 23vrsz / Jin Dogg
12. Supersonic /
インディーズシーンで見つけた才能ある若いアーティストたち
2018年もヒップホップを中心とした盛り上がりが続いた印象です。特にインディーズシーンでは多くの才能ある若いアーティスト(今回ピックアップしたアーティストのほとんどが20代!)に恵まれ、luteで取り上げたいアーティストは増える一方。来年はどんな才能と出会えるのか、とても楽しみです。2017年との違いとして、昨年特に注目していたのは韓国の音楽シーンでした。韓国のクラブやライブハウスへ何度も足を運ぶ中で出会ったアーティストと意気投合。日本国内でのショーケースイベントを開催するなど、音楽を通して国を越えた関係性を築くことができた1年でした。
lute
2016年にスタートした分散型動画メディア。YouTubeやInstagramなど、複数のプラットフォームから、音楽やファッション、カルチャーを中心に、オリジナルのミュージックビデオやドキュメンタリーなどさまざまなコンテンツを制作・配信している。
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音楽ナタリー @natalie_mu
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