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PFFアワード2017、グランプリは東京藝大出身の清原惟による「わたしたちの家」

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PFFアワード2017表彰式の様子。

PFFアワード2017表彰式の様子。

第39回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)のコンペティション、PFFアワード2017の表彰式が本日9月29日、東京・東京国立近代美術館フィルムセンターにて行われた。

PFFアワードは、黒沢清、園子温、山戸結希ら数々の映画監督を輩出してきた自主製作映画のコンペティション。PFFアワード2017には、548本もの応募作の中から17本が入選した。このたびグランプリに輝いたのは、東京藝術大学大学院映像研究科の修了作品として製作された清原惟の「わたしたちの家」。PFFアワードに3度目の入選となる清原は「まさか最後の最後でグランプリをいただけるとは思ってなかったので、信じられない気持ちです。スタッフやキャストの皆さんには感謝を申し上げたいです」と喜びを語る。

そして「わたしたちの家」について「“2つの世界”、“ポリフォニック(多層的)に響く世界”というのがテーマなんですが、映画を観ていただいた皆さんの中に、それぞれの映画が生まれていたら幸いです」と語った。また準グランプリには松浦真一の「子どものおもちゃ」、審査員特別賞には杉本大地の「同じ月は見えない」、藤田千秋の「狐のバラッド」、加納土の「沈没家族」が輝いた。

表彰式には最終審査員を務めた「怒り」の李相日、女優の市川実日子、「俳優 亀岡拓次」の横浜聡子、「聖の青春」などを手がけるプロデューサーの永井拓郎、撮影監督の渡部眞の姿も。それぞれがPFFアワード2017を振り返り、総評を行う。横浜は上位2作品について、「演出が細かく的確になされているなと。映画の基本的な部分がとても丁寧に作られていました。映画を作る姿勢、ものの見方など商業映画が見習うべき点がたくさんあり、私自身も背筋を伸ばされました」と語る。さらに横浜は、受賞は逃したものの気になる作品の1つに太田達成の「ブンデスリーガ」を挙げた。

李は「最終的に観客が惹かれるのは、映画を作る過程でくぐり抜けてきた監督の強い思いにあるんじゃないかと思います。毎分毎秒試される中で、動機は何であれ、出発点となった思いをいかに持続させるか。そこの微妙な差で命運が分かれるんじゃないかと感じました」と語る。そして「自分が作った映画を人に見てもらうのはものすごく怖いことです。受賞できた人も、できなかった人もその怖さを感じられたのは、いいスタートラインだと思います」と続けた。

そのほかの受賞結果は下記の通り。なおグランプリ作品「わたしたちの家」は、11月3日に第30回東京国際映画祭で上映される。なお10月14日から20日に京都・京都シネマで「PFF in 京都」が開催。

PFFアワード2017受賞結果

グランプリ

「わたしたちの家」監督:清原惟

準グランプリ

「子どものおもちゃ」監督:松浦真一

審査員特別賞

「同じ月は見えない」監督:杉本大地
「狐のバラッド」監督:藤田千秋
「沈没家族」監督:加納土

エンタテインメント賞(ホリプロ賞)

春みたいだ」監督:シガヤダイスケ

ジェムストーン賞(日活賞)

赤色彗星倶楽部」監督:武井佑吏

映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)

「赤色彗星倶楽部」監督:武井佑吏

観客賞

あみこ」監督:山中瑶子

特別設置:ひかりTV賞

「あみこ」監督:山中瑶子

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