小川あんと加納土が河原で過ごす1日描いた「石がある」9月に劇場公開、音楽は王舟

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第73回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品された太田達成の「石がある」が9月6日より、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷、ポレポレ東中野ほかにて全国順次公開。ポスタービジュアル、場面写真が解禁された。

「石がある」ポスタービジュアル

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「石がある」場面写真

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東京藝術大学大学院の映像研究科で黒沢清や諏訪敦彦に師事し、修了作品となった「ブンデスリーガ」でPFFアワード2017に入選した経験のある太田。自身初の劇場公開作となる「石がある」は、本作の制作スタッフでもある友人との旅行で石拾いをした経験に触発されてシナリオを書き始めた作品だ。見知らぬ街を訪れた女性が河原で水切り遊びをしている男性と出会い、たわいのない時間を過ごしながら、いつしか上流へ向かって歩いていくという素朴な筋書きで、心情のなびきや偶然性の豊かさを捉えた1編となっている。

「石がある」場面写真

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出演は「彼方のうた」の小川あん、「沈没家族」の監督として知られる演技未経験の加納土。編集には「夜明けのすべて」の大川景子、音響には「彼方のうた」の黄永昌などが参加し、音楽をミュージシャンの王舟が手がけている。また、脇田あすかがポスタービジュアルのデザインを担当した。

ベルリンをはじめ世界各国の映画祭から招待され、韓国の全州国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門ではグランプリを受賞。フランスの映画誌カイエ・デュ・シネマでは日本映画として異例のレビュー枠を獲得したほか、韓国の映画誌FILOでは20ページ以上の特集が掲載された。「aftersun/アフターサン」の撮影監督グレゴリー・オークは「とても美しく、とても感動的。これほどシンプルに奥行きを表現するのは、非常に難しいこと」と絶賛している。英題は「There is a Stone」。

「石がある」場面写真

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初披露となった2022年の第23回東京フィルメックスで、本作を制作するきっかけになった川辺での石拾いの体験を明かした太田。友人がお気に入りの石を落としてしまい、もう日が暮れていたため見つけるのをあきらめたことがあっという。翌朝、太田は1人で友人の石を探しに出かけたそうで「その場所は夜と一変していて、朝日に照らされ、石が無限にあるように思えた。これは見つけられるわけがない、そもそも目つけたところで何になるんだ、と。その途方もない無意味さに、なぜか心震えて。そのとき映画でもって個人的な体験を見つめ直す、この実感を確かめたほうがいいんじゃないかと思いました」と語っていた。

イベントレポート

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(c)inasato

読者の反応

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加納 土 @Insight_KANO

『石がある』9/6からの公開、どうぞよろしくお願いします。

この映画の偉業は、河原で撮影した人みんな、あと河原にはいなかった人も含めて関わった皆さん、あちゃちゃぱちゃちゃと楽しくやったろうことかも。

おれは撮影、素直にめちゃ楽しかった!偉業! https://t.co/w591zLm8ET

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