第39回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)のコンペティション、PFFアワード2017の入選作品が7月7日に発表された。
PFFアワードは、犬童一心、黒沢清、園子温、山戸結希らを輩出してきた自主製作映画のコンペティション。約4カ月に及ぶ審査を経て、548本もの応募の中から17本が入選作品に選ばれた。そのうち60分以上の長編は9本で、昨年度の4本から倍以上に増加。監督17人の平均年齢は24.4歳で、「
この入選作品は、9月16日から東京・東京国立近代美術館フィルムセンターで開催される第39回PFF内で上映される。最終日の9月29日には、最終審査員が各賞を発表する。
PFFアワード2017入選作品
「あみこ」(監督:山中瑶子)
「うつらうつら」(監督:高橋カンナ)
「円の網」(監督:本村花菜)
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「子どものおもちゃ」(監督:松浦真一)
「さようなら、ごくろうさん」(監督:
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「風船」(監督:
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「やさしいフルスイング」(監督:尾崎健)
「蝋石」(監督:門脇康平)
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荒木啓子(PFFディレクター) コメント
何が起きているのか?
入選作品決定のタイムリミットの前で何度も浮かんだ言葉です。
最大8プログラムという制限の中で、出来るだけ多くの作品を紹介したい。が、この長編映画の波に息継ぎも容易にいかない、苦しいような、そのまま水の底に潜って揺蕩いたいような、最後の最後まで足掻くような、「PFFアワード2017」入選作品決定までの葛藤。
学校での映画製作と、個人映画としての自主映画と、表裏一体の時代がやってきた感触と同時に、自主映画の、個々の目指すところの拡散も悩みも溢れます。どこを目指して、誰と、何を創るのか? 逆に言えば、映画に向かう環境は無法地帯へと更に近づいています。このやりたい放題な場所への道がどこまで伸びていってくれるのか、未来が更に楽しみで仕方のないセレクション期間でした。
同時に、3月から7月まで4か月に渡るセレクション期間、ご応募いただいた皆様をお待たせしない方法をあれこれ検討しながらも、この時間が「観る」ということに必要なのだとも改めて確認しました。
本年「PFFアワード2017」では、下記17作品を入選作品として第39回PFFで上映します。
勿論、一次会議に1日、二次会議に2日を丸ごと費やした討議の中で、議題にあがった映画の数は遥かに多く、入選とそうでないボーダーは極めて緩く、セレクションの重荷をメンバー全員が噛みしめる結果です。
ともあれ、まずは、21世紀の今・現在を生きるこの作品群をご覧になることで、早熟であること、覚醒することを求められるこの時代の一端を浴びていただける予感がするのです。
17作品は、8つのプログラムに分けられ、それぞれ2回の上映を行います。
是非フィルムセンターの大スクリーンで=もしかして、制作した方々も初めての体験となるかもしれない「スクリーン上映」で=どっぷりたっぷり時間を使って、ご覧いただけることを願っています。
映画祭は、映画の古典的上映方法である「スクリーンで見知らぬ人々が同じものをみて違う反応をすることを楽しむ」場所です。その楽しさを、9月のPFFで是非満喫してください。
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おおとも ひさし @tekuriha
PFFアワード2017の入選作品17本が決定、平均年齢24.4歳の若い才能が活躍 - 映画ナタリー https://t.co/qw9jMPFWEW