テレビアニメ「呪術廻戦」「チェンソーマン」などのオープニング映像演出を担当した山下清悟の初長編監督作となる長編アニメーション映画「超かぐや姫!」が、現在Netflixで世界独占配信中。2月20日から1週間限定で劇場公開が決まっている。
「かぐや姫」をモチーフに紡がれた本作では、インターネット仮想空間「ツクヨミ」を舞台に、歌でつながる少女たちの絆が描かれる。“新時代の音楽アニメーションプロジェクト”というキャッチコピーにふさわしく、主題歌を含む劇中歌の制作にはryo (supercell)、kz (livetune)、40mP、HoneyWorks、Aqu3ra、yuigotらそうそうたるボカロPたちが参加。アニメーション制作は「ペンギン・ハイウェイ」「泣きたい私は猫をかぶる」などで知られるスタジオコロリドと、山下率いるスタジオクロマトが担当した。声のキャストには夏吉ゆうこ、永瀬アンナ、早見沙織らの名が並ぶ。
今回はアニメ&ボカロ愛にあふれる日向坂46 正源司陽子が本作を鑑賞。キャラクターデザインの秀逸さ、自身を重ねたキャラ、グッと心をつかまれたシーンについて語ってくれた。また“ステージに立つ身”ならではの視点、思わず興奮したボカロ楽曲など、劇場で観る際のお薦めポイントも熱量たっぷりに伝える。
取材・文 / ナカニシキュウ撮影 / YURIE PEPE
長編アニメーション映画「超かぐや姫!」予告編公開中
かぐや(CV. 夏吉ゆうこ)
月からやって来た謎めいた少女。楽しいことを求め、インターネット上の仮想空間「ツクヨミ」でライバー(配信者)活動をスタートさせる。彩葉のことが大好き。
酒寄彩葉(CV. 永瀬アンナ)
17歳の高校生。文武両道の優等生として過ごしているが、自力で生活費と学費を稼ぐ苦労人でもある。七色に光輝く電柱を見つけ、中にいたかぐやを連れ帰ることになる。仮想空間「ツクヨミ」のトップライバーでもある月見ヤチヨ推し。
月見ヤチヨ(CV. 早見沙織)
仮想空間「ツクヨミ」の管理人であり、トップライバー。歌って踊って分身もできる、8000歳という設定のミステリアスなAI。
自分の中だけでムフフーって
──“日向坂46のアニメ番長”として知られる正源司陽子さんですが、普段はどんなふうにアニメを楽しんでいますか?
空き時間やおうち時間でアニメを観ることがとても多くて。お気に入りの作品は、セリフを覚えるぐらいまで何度も観ます。声優さんの演技に浸るのが好きで、声を何回も聴いたり、人生観を変えてくれるようなセリフが出てくるシーンではじっくり観て解釈を深めたりしています。あとは、同じ作品を2周、3周したときに、1周目では気付けなかった伏線を見つけるのも大きな楽しみの1つですね。
──だいぶがっつりですね。
がっつりです!(笑)
──おそらく、日向坂46のメンバー内でアニメの話をすることもあるかと思いますが……。
ありますね。アニメやマンガが大好きなメンバーもたくさんいるので、「あの作品観た?」みたいな話をするのはすごく楽しいです。
──正源司さんのがっつりレベルについて来られる人はいるんですか?
どうなんでしょう(笑)。私は、みんながあまり観ていないような作品にハマることも多かったりするので、そういう作品だと、自分の中だけでムフフーってなって終わることは多いかもしれないです。
全員かわいい!ヤチヨは「好きの要素しかない」
──今回、そんな正源司さんに「超かぐや姫!」をご覧いただきました。もしかして、これも何回か観ました?
はい。(小声で)3回観ました……!
──率直にいかがでしたか?
(さらに小声で)とても好きです……!
──気持ちが入ると小声になるタイプなんですね。
そうなんです。私はアニメを観るにあたって、まず情報として入ってくるキャラクターデザインや絵柄が最初の判断材料になるんですけど、すごく好きな系統のキャラクターばかりで。「全員かわいい!」と思って、その時点でまず強く惹かれました。作中でも急に体がふにょふにょになったりとか、コミカルな描かれ方に切り替わるところがあったりして、そのリズム感も最高で何度も繰り返し観ちゃいましたし、お話も最後まで、まさかの展開をしていくのが本当に面白くて。一瞬たりとも目が離せない作品でした。
──お気に入りのキャラクターは?
ヤチヨちゃんがめちゃくちゃ好きです。長いツインテールがちょっと初音ミクちゃんを連想させるデザインだなって思いますし、しかも演じてらっしゃるのが早見沙織さんで、バーチャルシンガーという役どころも含めて、好きの要素しかなくて。
──バーチャルシンガー自体も、もともとお好きで?
はい。アバターの姿でパフォーマンスされている方のライブを観に行ったことも何度かあるんですけど、ヤチヨちゃんのライブシーンはそれとはまた違うよさがありました。やっぱりアニメーションになっていることで、いろんな角度からの姿だったり表情だったり、より躍動感や臨場感を味わえるところにしびれました。
彩葉の姿に自身を重ねて
──感情移入できたキャラクターという点ではどうでしょう。
それだと、やっぱり彩葉ちゃんです。私自身も高校生のときに上京して、1人で身の回りのことをやってきたので……。ありがたいことに彼女ほどの苦労をしたわけではないんですけれど、かぐやに振り回されながらも懸命に生活をがんばる序盤のシーンはすごく胸に響きました。そこから、かぐやの影響でどんどん彩葉の環境や心境が変化していく、その移り変わりも素敵でしたね。
──先ほど「声優さんの演技に浸るのが好き」というお話もありましたが、本作で特に印象的だったお芝居はありましたか?
皆さんのお芝居全部ですが、しいて言うなら、かぐやが駄々をこねるときの夏吉ゆうこさんのお声が本当にかわいくて! 「かわいいー!」って何回も聞いちゃいました。
──瞬間的に“アニメっぽいお芝居”に切り替わるんですよね。
それがすごいなって。あとは、松岡禎丞さんが演じられた(駒沢)乃依くんの声を聞いた瞬間がけっこう衝撃的で。ガーリーでかわいらしいビジュアルの子だったので、「え、男の子なの!?」って思いました。
──乃依ちゃんかと思ったら乃依くんだった、みたいな。
バーチャルの世界って、リアル世界の常識にとらわれずに自分のなりたい姿になれるところも魅力じゃないですか。その素晴らしさを表してくれているキャラクターなのかなと思って、強く印象に残っています。
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終わりがある前提の関係性に「グッと心をつかまれた」

