「ワンピース・チャレンジ!」と銘打たれた上映企画が、東京・東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催中の第39回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)にて9月24日に実施された。
これは
トークショーには鈴木、矢口、吉田、黒川、井坂、今泉、松野、深田が参加。参加監督の選出や上映順の決定を行った鈴木は「6月か7月に思い付いた順で声をかけさせてもらったんですが、『やりません』と言う人はいませんでした」と話す。矢口は「『ルールを守れば何やってもいいんじゃね?』というような考えで作ってもらえたのがよかった。僕ら2人は体で覚えてしまっている部分があるけど、もっといろいろできるということを教えてもらった」と、チャレンジャーたちの作品から刺激を受けたことを明かした。
ハードコアパンクバンド・core of bellsの山形育弘が脚本を手がけた「The River Squawk」を監督した黒川は、「奥行きや縦横の動きを取り入れた作品が多く提出されると思い、そうではないものを作ろうとした」と、人物に寄った構図を選択した理由を述べる。Webカメラの映像を意識した「あんずちゃん」を制作した井坂は「ニコニコ動画を生配信したあと脳梗塞で倒れてしまったおじいちゃんがいるんですけど、放送中にろれつが回らなくなった姿を見たユーザーたちが助けるために動いたという実話をもとにしています」と作品のモチーフを説明。自身の監督作「
鏡を効果的に使用した「悪い虫」で参加した吉田は「編集っていろんなことができるんだと改めて思った。あと、即興的に作ることのよさと悪さを体験しました」、自身が出演する「あさっぱら」を手がけた今泉は「笑いをやりたいと思っていましたが、コントにはならないようにと意識しました。また、演劇と映画の違いについても改めて考えさせられた」とそれぞれ発見があったことを述懐。監督作「
最後に総括を求められた鈴木は「やってよかった。一定のルールによって、作風が違う人を一箇所に集められる。映画はドラマに従属する必要はない。もっと自由に作れる」と「ONE PIECE」の可能性を再認識したことに触れた。
「ワンピース・チャレンジ!」は、第39回PFFの京都会場でも実施。また12月に東京・テアトル新宿で開催予定のPFFの特集企画でもスクリーンにかけられる予定だ。
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