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本作は、WOWOWで放送・配信された全6話の「連続ドラマW 災(さい)」を大胆に再構築し、ドラマ版とは異なる恐怖の形を描いたサイコサスペンス。葛藤を抱えながら生きる罪なき6人の日常に、
「参考にしたホラー作品はあるか?」と問われると関は、ヨルゴス・ランティモス監督作「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」を挙げ「リアルな感じで始まるのに、気付いたら超能力的な力が働くストーリーになっている。ああいった現実と非現実のバランス感はいいなと思って、脚本を作るときに意識していました」と回答。平瀬は「『シャイニング』です。スタンリー・キューブリック監督は既存の恐怖ものではやってなかったことをやろうとあの作品を作ったと思うんです。僕らも、Jホラーやサスペンスの領域で今までの方がやってきたこととは絶対違うことに挑戦しないと、と。うまくいっているかはさておき、恐れ多くもキューブリック監督の志を勝手に引き継いでがんばっているような気持ちはありました」と伝えた。
“災い”が降りかかる人のバックボーンの描き方に差があるという話になると、関は「僕らはまず映像の構造や手法を作ってから、そこに肉付けしていくように作品を作っていくんです。ただ短編映画だと面白い1つの手法だけで物語を作れるんですが、6話の連続ドラマを1つの手法だけで作るのは難しい。だから面白い手法を今度は壊していく。観客の人がこの作品はこういうふうに見せていくんだなと認識したところで、それを壊すことによって、次は誰に災が起こるんだろうという楽しみが生まれる。本作はパターンを崩している形になっていると思います」と語った。
「音楽がすごく“効いている”」という観客からは「音楽をどうディレクションしたんですか?」という質問が飛んだ。平瀬は「“何も起きてないのに怖い”をやりたかったんです。この映画では怖い、ゾワゾワのほとんどが音楽で担保されている」と述べ、「作曲を手がけた豊田真之は大学院時代からの仲間なので、いい意味で甘えられるんです。普通は作品の編集が終わってから作曲家さんと話すのですが、僕らは撮影に入る前から台本を読んでもらって、『災』というテーマで曲を作ってほしいとお願いしました。その曲がメインで使われている楽曲です。すごく抽象的なフィードバックをしていたんですが、あの曲を生むために30曲作ってくれた。撮影に入る前から音楽を作り出したというのは、この作品の特徴的な作り方の1つだと思います」と言及した。
イベント終盤には、男が見せる“間”の話題へ。平瀬は「あれは実は脚本には書いていなくて、撮影が始まってから数日経ったあとに、香川さんからご提案があったんです。僕らとしては6人の男をバラバラの人間に見せたかったので、共通点を作りたくないと思っていたんです。でも香川さんから観ているときに男に何か共通するリアクションがあれば面白さにつながるんじゃないかというご提案があって、僕たちもそれは面白いなと思ったんです」と思い返し、「最初は痙攣するとか、体のどこかを触るとか足し算で考えていたんですが、間を取るのはどうかという話になった。うまくいかなければ編集の段階でカットすればいいと。一番最初に撮ったのは
最後に関は「劇場版は複雑な編集になっているなと自分でも思います。複雑なので、役者さんがこんなことやっているんだという部分を見過ごしがち。だから2回目は役者さんの表情を楽しんでいただけたら」とアピール。平瀬は「情報量も多いですし、時系列のトリックもあるので、1回目はそれに付いて行くのに精一杯になるなと自分も思っているんです。僕たち人間はどうしても、物語を見失わないように一生懸命になる。ただこの作品は物語の外側にもふんだんにいろいろなものがあるので、また観ていただく機会があれば、それを確認していただけるとうれしいです」と呼びかけた。
「災 劇場版」は全国で上映中。中村アン、竹原ピストル、宮近海斗(Travis Japan)、松田龍平、内田慈、藤原季節、じろう(シソンヌ)、坂井真紀、安達祐実、井之脇海もキャストに名を連ねた。なお3月6日に東京・新宿武蔵野館、3月10日にヒューマントラストシネマ渋谷でトークイベントを開催。ホラー作家の背筋、じろうが関、平瀬とそれぞれトークを繰り広げる。詳細は配給を手がけるビターズ・エンドの公式noteで確認してほしい。
「災 劇場版」本予告
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