ハイスタ、SUPER STUPID、ハスキンら盟友魅せたBRAHMAN「尽未来祭」初日

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BRAHMANが結成20周年を記念して11月14、15日に千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホールでライブイベント「尽未来際 ~尽未来祭~」を開催。この記事では初日公演の模様をレポートする。

BRAHMAN(Photo by Tsukasa Miyoshi[Showcase])

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MONGOL800(Photo by Kenji Kubo[Showcase])

MONGOL800(Photo by Kenji Kubo[Showcase])[拡大]

この日はBRAHMANのほか、彼らの活動初期から親交のあるベテラン勢が右往ステージ、左往ステージの2ステージに1組ずつ登場して交互にパフォーマンスを実施。トップバッターとして右往ステージに現れたMONGOL800は登場するやいなや「あなたに」を放ち、さっそくフロアに無数のクラウドサーファーを発生させる。キヨサク(Vo, B)は「今日は絶対そっちのほうが楽しいよ。お前らうらやましいぞこの野郎!」とオーディエンスに向かって叫んで新作「People People」収録の「MONSTER GOVERNMENT」「himeyuri ~ひめゆりの詩~ 」やバンドのアンセム「小さな恋のうた」「DON'T WORRY BE HAPPY」などを繰り出した。2番手にはSCAFULL KINGが登場し、左往ステージにて軽妙なスカナンバーを連発。SYUTA-LOW TAGAMI(G, Tp)は「普段あまりコンスタントにやってないバンドを誘ってくれて……僕たちだけじゃないけど(笑)。今日はなんだかヤバい予感がしますね!」と期待をにじませる。彼らは最後に「IRISH FARM」をプレイしてピースフルな空間を作り上げた。

HUSKING BEE(Photo by Tetsuya Yamakawa[Showcase])

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BACK DROP BOMBはサポートにマルチプレイヤーの松田“CHABE”岳二(CUBISMO GRAFICO、NEIL AND IRAIZA)とサックス奏者のNARI(SCAFULL KING、WUJA BIN BIN)を交えた編成でライブを展開。Takayoshi Shirakawa(Vo)は盟友BRAHMANに「50、60(歳になっても)末永く」と、オーディエンスには「皆さんも老体にムチ打って」とそれぞれ今後に向けてエールを送り、「BACK DROP BOMB」「THAT'S THE WAY WE UNITE」「BAD NEWS COME」などのナンバーで会場を盛り上げた。続くCOCOBATは轟音を響かせながらストイックに楽曲を放つ。彼らは終盤に「BOBO」「TSUKIOOKAMI」「GRASSHOPPER」とソリッドなナンバーを畳み掛け、途中でゲストに元格闘家の佐藤ルミナもステージに招いてパフォーマンスを盛り上げた。一方HUSKING BEEは丁寧に楽曲を紡いでいく。磯部正文(G, Vo)は「僕なりにどの曲が今のBRAHMANに当てはまるかなって考えて」と話し「一道のイデア」を届け、ラストに「20年の歩みにリスペクト。そしてこれからのBRAHMANの歩みに。期待してるよ!」とメッセージを述べて「WALK」を演奏。大合唱とともにパフォーマンスを終えた。

SLANG(Photo by Shigeo Kikuchi[Showcase])

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左往ステージに登場したCOKEHEAD HIPSTERSは「GO WAY」からライブをスタートさせ、軽妙なバンドサウンドとKOMATSU(Vo)の派手なボディアクションでキッズのテンションをグイグイと上げていった。KOBA(B)はかつてレーベルメイトだったBRAHMANとの思い出を語り「TOSHI-LOWにライブで『やれ』って言われてて。当時は準備できなくてやれなかったけど今日はできてるから」とNARI、SHIO-40(Tp / RUDE BONES)を交えDexys Midnight Runners「Come On Eileen」のカバーを合奏した。そして真っ赤な照明に照らされた右往ステージに登場したSLANGは、強靭な演奏とともにハードコアナンバーを会場に叩き込む。「何もしないお前に何がわかる 何もしないお前の何が変わる」ではKO(Vo)がステージを降りて、フロアでファンにマイクを向けながら歌唱し、壮絶な余韻を残した。

Hi-STANDARD(Photo by Teppei Kishida)

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およそ3年ぶりとなるHi-STANDARDのライブは異様なまでの熱気に。難波章浩(Vo, B)は「ノスタルジー上等じゃねえか! 今日はその思い出ってもんを追い越したい。これが今のハイスタだからよろしく!」と観客に言い放って「DEAR MY FRIENDS」「MY HEART FEELS SO FREE」を連投。「踊ろうぜ!」という声を合図に披露した「TEENAGERS ARE ALL ASSHOLES」では横山健(G, Vo)と共に客席に背を向けて腰を振りながら演奏する姿で観客を楽しませた。横山は「楽しいなー! こうやって3人で演奏するのも」とにこやかに話す。また難波は「まだまだレジェンドにはなりたくねーよ!」と声を上げ、横山は「えー、レジェンドになりたいずらー! 私たちHi-STANDARDは、昔の名前で食べていきたいです!」とおどけてオーディエンスの笑いを誘った。その後も彼らは「MY FIRST KISS」「MAXIMUM OVERDRIVE」「STAY GOLD」などキラーチューンを畳み掛ける。ライブ終盤のMCで難波が「今度は新曲を持ってみんなの前に現れたいなあ」と発言すると、それに対し横山も同意。ラストナンバー「BRAND NEW SUNSET」では恒岡章(Dr)のシンプルで力強いドラミングに乗せて絶妙なコーラスワークを届け、ステージをあとにした。

SUPER STUPID(Photo by Tetsuya Yamakawa[Showcase])

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ハイスタのライブが終わると、右往ステージには大高ジャッキー(Vo, G)が姿を現わす。ざわつく観客を前に彼はギターを弾きながら、過去に自身がネットにデマなどを書き込んだことなどを謝罪。続けてステージにLOW IQ 01こと市川昌之(B, Vo)と佐藤浩(Dr)が登場し、SUPER STUPIDの3人がそろう。市川は「ギリギリまで迷ってた」「俺らはBRAHMANの20周年を祝いに来たわけじゃないんですよ。俺らは筋を通しに来ました。自分たちのケツを拭きにきました」とサプライズ出演についての心構えを語り、「16年間、お待たせしました! THE ALFEEです!」と冗談交じりに口にすると、沸き上がるフロアへ向けて「SUPER STUPID」をプレイする。突然のSUPER STUPIDの復活に、オーディエンスは大興奮。モッシュやクラウドサーフはもちろん、涙を流すファンの姿も見られ、場内は混乱と熱狂に包まれた。バンドは「WHAT'S BORDERLESS?」「DO IT MYSELF」など6曲を演奏し、市川は最後に「今日3人でやったことで脱皮できたし、1歩前進できた」と感想を述べ、「3人は別々に進むと思いますが応援してもらえたら」と観客へメッセージを送った。

トリを飾ったBRAHMANはこの日、8月発売のベストアルバム「尽未来際」のDISC 1「THE EARLY 10 YEARS」の収録楽曲を曲順通りに演奏。「TONGFARR」でライブを開始し、壮大なアンサンブルを紡いでいく。「SEE OFF」ではRONZI(Dr)のパワフルなドラミングに乗せ、TOSHI-LOW(Vo)がハンドマイクで身ぶり手ぶりしながら叫ぶように歌唱してオーディエンスを熱狂させた。その後も彼らはRONZIによるタイトなビートとKOHKI(G)の繰り出すエキゾチックなリフで観客を踊らせた「BOX」、オーディエンスが拳を掲げる中TOSHI-LOW、KOHKI、MAKOTO(B)が力強い歌声を重ねた「Z」など間髪を入れずに次々と楽曲を投下。ライブが後半に進むにつれ、4人のパフォーマンスは壮絶さを増していった。「ARRIVAL TIME」の演奏後にはTOSHI-LOWとMAKOTOがステージに倒れこむも、続く「THAT'S ALL」ではさらに激しいプレイが届けられ、フロア前方にダイバーが押し寄せる。TOSHI-LOWはラストナンバー「THE SAME」のあとで「行動だけが現実だったあの頃、俺はしゃべらなかった。周りに言葉なんていらねえような仲間がいたから。あの頃に戻りたいなんて思ったことはない。でも今日ステージ袖で観ていて、俺が信じていたあの頃はすげえいい時代だったんだなって。俺の手の平に残っているのは感謝だけです。ありがとうございました」とこの日唯一のMCを残してステージをあとにした。

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