BIGMAMA、新曲や“カナ雪”で彩った六本木Xmas

BIGMAMAが昨日12月25日に東京・EX THEATER ROPPONGIにてクリスマスライブ「Royalized X'mas」を開催した。

この日の公演はソールドアウト。会場に駆けつけた大勢のオーディエンスは、ビロード素材の真紅のカーテンが引かれ、大きなリースやツリーなどが飾られたクリスマスムード満点のステージを前に開演を待ちわびた。開演予定時刻を少し過ぎた頃、会場が暗転するとどこからともなく鈴の音が。その音に導かれるように金井政人（Vo, G）、柿沼広也（G, Vo）、安井英人（B）、リアド偉武（Dr）、東出真緒（Violin）が登場し、「メリークリスマス！ 最高の夜にしましょう」という金井の言葉を合図に5人はクリスマスソング「My Greatest Treasure」でライブをスタートさせた。

「皆さん、クリスマスにライブハウスにいるってどういうことなんですか？ ライブハウスで大暴れする準備はいいですか？」という金井の前置きを経て披露されたのは「荒狂曲“シンセカイ”」。早くも会場のボルテージは上昇し、フロアにはクラウドサーファーが続出した。「Moonlight」やJUJUのカバー「やさしさで溢れるように」でロマンチックなムードを盛り上げた5人は、パンキッシュなリズムとギターフレーズが炸裂する「we have no doubt」で再びオーディエンスを熱狂させる。キラーチューン「the cookie crumbles」を投下したところで、前半パートは終了。場内アナウンスでメンバーがこれから“お色直し”に突入すると告げられた。

サンタのコスチュームに着替えたBIGMAMAメンバーがステージに現れるとプレゼント抽選会へ。金井は「Swan Song」のPVで着用した白いレザージャケットと2度のフルマラソンを共にしたランニングシューズ、柿沼は「alongside」のPVで着用したグレーのジャケットと入浴剤「旅の宿」、安井は愛用していたIbanezのアコースティックベース、リアドはシンバルとキャップ、東出は移動中にかけていたというサングラスとメンバー同士で遊んだトランプを、それぞれ自らが引き当てた当選者にプレゼントした。

その後行われたアコースティックパートでは、まず金井による弾き語りで映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」が披露された。「“カナ雪”終わったで」と柿沼にバトンを渡すと、金井はステージ上手のソファへ。柿沼は今年一番感銘を受けたナンバーだという秦基博「ひまわりの約束」をカバーし、本家に劣らぬビブラートの効いた歌声と繊細なアルペジオを会場いっぱいに響かせた。その後金井と柿沼は2人で桑田佳祐「白い恋人達」をセッション。残りのメンバーがステージに登場し、5人が横1列に並ぶと「ライフ・イズ・ミルフィーユ」と「ダイヤモンドリング」をアコースティックバージョンで披露した。メロディの美しさがより際立つアレンジで届けられた同曲にオーディエンスは酔いしれ、演奏が終わると大きな拍手をステージに贈っていた。

クラシックの「交響曲第9番」をモチーフにした「No.9」で年末らしさを演出すると、ライブはラストスパートへと突入。「ワンダーラスト」「Neverland」「Swan Song」「Royalize」と畳み掛けたところで、本編は幕引きとなった。観客による「until the blouse is buttoned up」の合唱パートの歌唱でアンコールが行われ、それを受けた5人はステージに再登場。金井は「毎年来てくれてる人もいると思うし、今日初めて観た人もたくさんいるかもしれないけど、大切な日に僕らのライブを選んでくれて本当に感謝しています。ありがとうございます」と会場に駆けつけたファンに感謝の気持ちを伝えてから、2月25日にリリースするニューアルバム「The Vanishing Bride」より初披露のナンバー「A KITE」をプレゼントした。

金井、柿沼、東出の歌声がさわやかなメロディに乗って会場中に広がり、オーディエンスはそのサウンドを受けて心地よさそうに体を揺らす。「A KITE」を歌い終えた金井は「今の瞬間のことを一生忘れないと思います。初披露の曲をやるっていうのはそういうことなんだ。その場に居合わせてくれて本当にありがとうございます」と述べ、「I Don't Need a Time Machine」「Sweet Dreams」を投下。「lalala」というシンガロングで場内が満たされ、多幸感にあふれた「Royalized X'mas」は「2015年も絶対に皆さんの一番のアーティストであり続けたいと思います。今日は本当にありがとうございました」という金井の言葉をもって終了した。