First Love is Never Returnedがavexと新レーベル設立、本日ミニアルバムリリース

2025年5月28日 19:30 227 8 音楽ナタリー編集部

227

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

56 166
5 シェア

記事へのコメント（8件）

First Love is Never Returnedがavexとともに新レーベル・HEiLO RECORDS（ヒイロレコーズ）を設立。3rdミニアルバム「POP OUT! III」を本日5月28日に配信リリースした。

First Love is Never Returned

大きなサイズで見る（全4件）

HEiLO RECORDSロゴ［拡大］

2022年末に始動し、札幌在住でD.I.Y.的に活動を続けながら、Spotifyによるプログラム「Spotify Early Noise」への選出や、国内フェスへの出演、初のワンマンツアー開催などで着実にリスナーを増やしているFLiNR。HEiLO RECORDSというレーベル名の“ヒイロ”は「緋色」「緋色草」から付けられ、「想いが滲む色」「家族愛」という2つの思いが込められている。札幌という場所でスポットライトを浴びることなく活動を展開し、「正直、メジャーレーベルのオトナは嫌いだった」という彼らは、メジャーレーベルと組むという決断について「最終的に信じてもいいと思った人は『たまたま』avexという会社の人でした。そして、どこかの『会社』ではなく『人』を信じたからこそ、僕らは新たなレーベルを作ることにしました」とコメントしている。

First Love is Never Returned「POP OUT! III」配信ジャケット［拡大］

「POP OUT! III」は新曲3曲を含む7曲入りの、メンバーそれぞれの音楽的源泉が見えるようなポップミュージック集。これまでKazuki Ishida（Vo, Key, G）がすべてのソングライティングを手がけていたのに対し、本作の5曲目「メモリーフラッグ」はKeita Kotakemori（G, Key, Cho）、6曲目「落日々」はArata Yamamoto（G, Cho）が作詞作曲を担当した。オフィシャルECショップ、ライブ会場では本作のCDが販売される。

YouTubeではミニアルバム収録曲「僕らの行進曲」のミュージックビデオが公開された。「僕らの行進曲」はKazuki Ishidaが作詞作曲を手がけた楽曲。「返事が来ない」という感情を出発点に、スポットライトが当たることがなかった彼自身のバンドマンとしての時間とバンドのストーリーが表現されている。ストリングスパートは今年3月発表の楽曲「挿入歌」に続き東出真緒（BIGMAMA）が担当した。MVのディレクションはFLiNRと同じく北海道出身のSato Shinya、プロデュースは山口洋介（koe Inc.）によるものだ。

FLiNRは8月から9月にかけて大阪、東京、北海道の3カ所を巡るワンマンツアーを開催する。

First Love is Never Returned「僕らの行進曲」MV

First Love is Never Returned コメント

3rd Mini Album「POP OUT! III」のリリース、そしてHEiLO RECORDSという新たなレーベルの設立を発表させていただきます。

「POP OUT!」シリーズの3作目。これまで以上に自由な「ポップミュージック」への挑戦が詰まっています。何よりも、まずはこの音楽に出逢ってもらえることを祈っています。そして、ワンマンツアーでお待ちしています。

そして、新レーベルの設立に関してお話しさせてください。
僕らは今も札幌に住み、皆さんと同じように昼間は仕事をして、有給の計算に日々頭を悩ませながら、音楽活動をしています。いま、ありがたいことに少しずつ僕らと出逢ってくれる人が増えてきましたが、長い間全く陽の目を見ることなく、札幌のライブハウスだけで過ごしていたバンドです。その間には、いわゆる「業界のオトナ」に馬鹿にされたこともあれば、ライブハウスの仲間が理不尽な扱いをされて、やるせない思いをする場面も多々見てきました。要するに、メジャーレーベルのオトナは正直嫌いでした。

だからこそ、自分達のことを純粋に好きでいてくれる人だけから力を借りて、ずっとDIYに進んできたバンドです。そんな中で、自分達のことを好きだと言ってくる「業界のオトナ」と出逢いました。僕らがどれだけそっけない態度をとっても、諦めずにライブハウスに来る変な人たち。余りのしつこさに根を上げて、気づけば何度も酒を飲み、長い時間をかけて最終的に信じてもいいと思った人は「たまたま」avexという会社の人でした。そして、どこかの「会社」ではなく「人」を信じたからこそ、僕らは新たなレーベルを作ることにしました。

HEiLO RECORDSという新たなレーベル名に込めた想いは、「緋色」と「緋色草」というものが持つ「思いが滲む色」・「家族愛」の意です。これから先も僕らは、これまでと変わらない今までの仲間に新たな仲間を加え、すべての音楽に精一杯の想いを詰め込んでいきます。

これは「メジャーデビュー」なんて華々しい物語ではありません。

昼は必死に仕事をして、夜は仄暗いライブハウスから音を鳴らす、有り触れたバンドの物語です。
そんな僕らの姿と音楽が、誰かにとっての救いになる日まで。
諦めの悪いバンドが鳴らす行進曲を、どうか一緒に歩んでくれると嬉しいです。

2025年5月28日夕刻、僕らのホーム・ライブハウスVyPass.から。
First Love is Never Returned一同