トークライブはレイトショーの上映後に実施され、野田は開口一番「面白かったですか?」と観客に問いかける。すると大きな拍手が起こり、野田はホッとした表情を浮かべながら「いろんな瞬間を刻み込んでくれて、メンバー4人で感謝してます。ありがとうございます」と永戸にお礼を伝えた。そこからは野田と永戸のフリートークに。永戸が「撮られてる感じはどうでしたか?」と質問すると、野田は「まったく気にならなかったですね。あまりにも何もしなくていいのかなって(笑)。最初は映像を撮る話はなくて、ツアーのリハ前日に急遽決まって。永戸さんとは6、7年の付き合いがあって、ここらへんがひとつの集大成になるかなと」「2人で楽しいことをしたいという感覚があった」と「RADWIMPS 2014 DOCUMENT 4×4」誕生の経緯を明かした。永戸も野田の言葉を受けて「成り行きでスタートしつつ、ここまでこぎ着けたのでやってやった感があります」「やりきれたのはこれまでの関係性があったからこそ」とRADWIMPSとの絆の深さを明かした。
世代は違えど共通する部分が多いという2人は、時間が経つにつれてディープなトークを展開。野田は「この世の中に必要なものしかやるつもりはなくて。そこに対して2人はなんの迷いもなくて」「うちらずっと残り時間を考えながら生きてる。どうせ生きるなら、うちらがいる意味があることしかしたくないよねっていうのが根底にあって」「この前は『比較で生きたくないよね』っていうことを2時間くらい話したよね」と熱弁する。
トークの後半では、ファンの質問に野田が答えるコーナーも設けられた。ここでは高校生が率先して手を挙げ、恋愛や男らしくなるためにはどうしたらいいかといった相談を野田に持ちかけた。また「ライブ中の動きがすごくキレイ。特に腰がくねくてして」と女子高生に褒められると、野田は「超恥ずかしい」と照れながら「女の人に対する憧れがあって。やっぱ女の人はわからないっていうのがあるのね。でも形としてキレイじゃない。動きとか惹かれるところもあって、自分が“中性人間”だなって思うところだなっていうのは、そういうところに憧れてるところかな。あとホントに気持ちよくなると、言葉や楽器では足りなくなって。自分がなりふり構わずやってるときに腰を振りだしたんだと思います」と述べた。中には憧れの野田を前に感極まり、涙を流しながら質問する女子高生も。彼女の「若い頃に影響を受けて、これからもずっと聴いていこうとか、心の中にとどめておこうと思った人たちは?」という質問に対しては、「僕はあなたみたいに涙を流せる音楽はなくて。僕は音楽に救われたことがないんです」と明言した上で、「所詮音楽なんてって思ってたんだけど、たくさんの人に音楽を聴いてもらって、実際に『RADWIMPSの音楽に救われた』とか言ってもらうことで音楽の力を信じさせてもらってるんです」と答えた。そして10代のファンの質問に回答したあと野田は「自分が17のときにRADWIMPSがいたらどうなってたかなと思うんだけど、想像つかないんだよな。でも自分に近すぎてイラっとしただろうけど、のめり込んでたのかな……。そうでありたいなと思うけど」とつぶやいた。
締めの挨拶では永戸が「これはドキュメンタリーであり、RADWIMPSをどう伝えるかという映像として作ったので、よりRADWIMPSを理解してもらいたいというのが根源にあります」と改めて映画に込めた思いを吐露。野田は「今日は短い時間でしたが楽しかったです。普段音楽をやるのが仕事だから、居心地が悪かったんですけど、温かく迎えてくれてありがとうございました」と集まったファンに感謝の思いを伝える。そして「29になって、まだまだ好きなことだけやって生きているのは本当に幸せで。それはみんながいるおかげだなって思うんです。5年前とか6年前とかだったら、人前に出たり、映画を撮ったりすることはやらなかったと思うけど、どんどんどんどん思考が開けていってる気がするんです。今やりたいことがいっぱいあって」と映画「トイレのピエタ」への主演が決まったことを報告し、「これからもRADWIMPSだからやれることをやっていきたい」と意欲を明かす。そして「中途半端なものは作らないと約束できるんで、これからも期待しててください」と頭を下げた。
「RADWIMPS 2014 DOCUMENT 4×4」は、12月3日にリリースされたRADWIMPSの映像作品集「RADWIMPS LIVE&DOCUMENT 2014『×と○と君と』」に収録されているドキュメント作品。ライブツアー「RADWIMPS GRAND PRIX 2014 実況生中継」のリハーサルからツアーファイナルの沖縄公演までの密着映像で構成されている。
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ナタリーでも「4×4」劇場公開記念トークライブのレポートが掲載されました!
『RADWIMPS野田、ファンの前で「中途半端なものは作らない」と誓う』
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