2月11日にメジャー1stシングル「Dangerous Key」をリリースしたばかりの岩橋。ソロのメジャーアーティストとして立つ最初のステージとあって、昼夜2公演ともに多数の熱心なFairy(岩橋ファンの呼称)が駆けつけ、熱狂的かつフレンドリーなライブ空間を形成した。この記事では昼公演の模様をレポートする。
Fairyの歌で始まったバレンタインライブ
開演前の薄暗いステージ上に作り込まれたフローラルなセットがぼんやりと浮かび上がる中、公演に際する諸注意を読み上げるアナウンスが開演時刻の接近を知らせると、待ちきれない様子の観衆から手拍子と「いわち! いわち!」コールが自然発生的に巻き起こった。ややあって場内が暗転すると、堰を切ったように甲高い歓声が一斉に沸き起こり、暗闇のフロアに無数のペンライトが点灯。ピンク一色に染まった客席へ向け、メインスピーカーから鳴らされる強いコンプレッションのかかった岩橋のラジオボイスが訥々とメッセージを伝え始める。
「Dear Fairy、今日はバレンタインですね。そんな特別な日に皆さんに会えること、とてもうれしいです」と切り出されたその音声は、「少し難しい話ですが、今回は皆さんの歌声からスタートしたいと思います」との提案に発展。客席に戸惑いのざわめきをもたらしたのち、臨場感あふれる映像演出に続いて赤いニットにリップドデニムのカジュアルスタイルにメガネを合わせた装いで舞台に姿を現した岩橋は、アンティークチェアに悠然と腰掛け、傍らの旧式なラジオカセットレコーダーのプレイバックスイッチをおもむろにガチャリと押し込む。すると静謐なピアノバラード「We Walk Together」のスタジオ音源が場内にこだまし始め、オーディエンスの合唱を誘発した。
趣向を凝らしたオープニング演出で度肝を抜いた岩橋は、2コーラス目からは自らの歌声を届け、さらに「花、暖かく」を畳みかけて会場を切実かつチルなムードに包み込む。そして「Scenario」と「Canvas」のマッシュアップで徐々に熱量を上昇させたのち、ダンサブルなハウスビートの「ハルカナ音色」によって豊洲PITの広大なフロアをダンスホールに一変。盛大なコール&レスポンスなども交えながら、会場の心をひとつにまとめあげていった。
得意の“野球”と不得手な“漢字”
そうして4曲が立て続けに披露されたのち、ライブは企画コーナーに突入。「いつもと違った形のバレンタインショーにしたい」との意向に基づき、まずは岩橋のフリートークがしばし展開された。ステージセットおよび衣装に込めたビジュアルコンセプトの解説や、撮影を控える映画「声よ広がれ」の話題、メジャー1stシングル「Dangerous Key」のミュージックビデオ撮影での裏話など、さまざまなテーマがアットホームなムードで次々に語られていく。岩橋は客席に対して逐一「聞きたいことある?」とお伺いを立てながら、一方通行ではないインタラクティブなコミュニケーションを徹底。トークの合間には「今年から“かわいい”は卒業して……」や「フクロウみたいな男になりたい」といった挑戦的な意向も明らかにした。
続いてストラックアウト企画と漢字テスト企画が実施され、得意の野球と不得手な漢字の読み書きに挑んだ岩橋。その過程で「皆さんどこファンですか?」と唐突にセ・リーグとパ・リーグの12球団に加えてロサンゼルス・ドジャースまでをも含めた球団名を1つひとつ挙げながら丁寧にアンケートを取り始め、野球に興味のない大半のオーディエンスを盛大に困惑させたほか、腕立て伏せ10回を命じられた罰ゲーム中になぜか自主的に回数を増やして自滅する。さらに漢字テストの書き取り問題で「刹那」と解答すべき設問に「岸くん」と記述するなど、持ち前のマイペースさを遺憾なく発揮して会場を大いに和ませた。
企画パートを終え、「笑えるバレンタインデーでよかった。楽しかったです、ありがとうございます」と感謝の言葉を述べた岩橋は、「今日は本当に短い時間だったけど……」と締めの挨拶を開始。フロアからは反射的に「えー!」と不服の声が上がり、「『えー!』って言わないで(笑)。もう終わりだよ!」と苦笑いを浮かべる岩橋。納得いかない様子の客席に対し、苦肉の策として熱烈な別れの投げキッスをお見舞いした彼は、申し訳なさそうにそそくさとステージをあとにした。
バンドとともに届けたメジャー1stシングル曲
客席が明転したあとも打ち鳴らされ続ける手拍子と「いわち!」コールが轟く中、場内に「以上をもちまして本公演はすべて終了いたしました」のAI音声アナウンスが淡々と響きわたる。落胆の色を濃くしたFairyたちの「ええー?」が再び噴出した刹那、アナウンス音声に異変が。カセットテープの早送りノイズが混じり、音声ピッチがどんどん狂っていく。どこからともなく張り詰めたシンセサウンドが空気を震わせ始め、それに追従して生演奏のドラムサウンドが荒々しい16ビートを刻み出した。
するとフローラルなステージセットが左右に割れ、その向こう側にエレキベース、ドラムス、エレキギターからなるスリーピースバンドがお目見え。そこへ黒ネクタイをしたクール&ワイルドな装いの岩橋が加わり、4人はメジャー1stシングル曲「Dangerous Key」を筆頭に4曲のアグレッシブなギターロックナンバーを問答無用で畳みかけた。劇的な展開に呆気に取られつつも、即座に気持ちを切り替えて素直に興奮度を高めるオーディエンスたち。「Bless me」で締めくくられた熱狂のステージを最後まで見届けたのち、改めて肉声で告げられた終演アナウンスに今度は万雷の拍手を贈った。
セットリスト
岩橋玄樹「GENKI IWAHASHI White Belle」2026年2月14日 豊洲PIT
01. We Walk Together
02. 花、暖かく
03. Scenario × Canvas
04. ハルカナ音色
05. Dangerous Key
06. Find A Way
07. G・E・N・K・I
08. Bless me
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岩橋玄樹Staff @genki17staff
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2/14開催 岩橋玄樹ワンマンライブ
「GENKI IWAHASHI White Belle」
@豊洲PIT
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