音楽ナタリー

the HIATUS全身全霊で駆け抜けたツアー完結

424

the HIATUS「Keeper Of The Flame Tour 2014」新木場STUDIO COAST公演の様子。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

the HIATUS「Keeper Of The Flame Tour 2014」新木場STUDIO COAST公演の様子。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

the HIATUSのライブツアー「Keeper Of The Flame Tour 2014」が、7月23日の東京・新木場STUDIO COAST公演をもって終幕した。この記事ではセミファイナルとなった7月22日の公演の模様をレポートする。

3月に発表した最新アルバム「Keeper Of The Flame」を携え、5月8日から全国を回ってきたthe HIATUS。移動以外はライブ三昧の日々を送ってきたというメンバーは、各地でのセッションを通して鍛え上げた強固なアンサンブルでオーディエンスを圧倒した。

この日のライブは、細美武士(Vo, G)が手を高く掲げたことを合図にスタート。伊澤一葉(Key)の弾く旋律を中心にアンビエントなサウンドが紡がれ、そこに重なる細美の歌声が「Roller Coaster Ride Memories」の壮大な音世界を描き出す。1曲目を歌い終えた細美は、ファイティングポーズを軽く決めると「どうもthe HIATUSです」と挨拶して「Thirst」へとつなげた。

細美は「2DAYSあるけど、明日のことは関係ない。俺たちには今日しかない」「コーストまで立ってるっていうのを目標にしてきたんだけど、今もう立ってるから、あとは思いきり楽しむだけ」と口にし、バンドメンバーとともに1曲1曲を力強く丁寧に奏でる。アコースティックギターを軸にした軽やかな音の掛け合いが響いた「Deerhounds」、細美がマイクを両手で包み込み優しく歌い上げた「Something Ever After」、ギャロップのようなドラムが高揚感を煽る「Horse Riding」など、新旧の楽曲が息の合ったセッションで披露されていった。

中盤で細美は「最高!」と感情を吐露すると、ライブの空気を崩さないようひと息つく間もなく次から次へと曲を畳み掛ける。また「Tales Of Sorrow Street」ではUCARY & THE VALENTINEをステージに招き、息を合わせるように声を重ね会場をたおやかな空気で包み込んだ。息づかいが聞こえるほどの生々しい歌声に、観客のシンガロングが重なった「Lone Train Running」を経て、ライブは最後のブロックに突入。細美は「言葉が出てこないんじゃなくて、言葉にするのがもったいない。いい日だ」と噛み締めるように口にし、masasucks(G)に何かを話すよう促す。MCを引き継いだmasasucksは「ひとつになってるっしょ、これ」と笑いながら語った。そして細美は言葉に詰まりながら2カ月間のハードなツアーで見出した音楽に対する思いを語り出す。「楽しいんだよ、音楽やってるのが。いつ終わってもいいって思ってたけど、やっぱり音楽こそ我が人生だな。ありがとうございました!」と叫び、「Burn To Shine」を身体の力を振り絞るように歌い上げる。ライブアンセムとも言える「Insomnia」ではフロアが大きく揺れ、この日一番のシンガロングが起きる。続けてバンドは本編のラストナンバーとして「紺碧の夜に」を駆け抜けるようにプレイ。演奏終了後の細美の会心の笑みと力強いガッツポーズが、ライブの成功を物語っていた。

その後、観客の熱烈な声に応え、ダブルアンコールも行ったthe HIATUS。アンコールで細美は、何度もフロアに向かってお辞儀をし、感謝の思いを伝える。さらに音楽とともに歩んできた自身の人生を振り返り、「音楽が自分の夢だなんて思わなかったけど、ずっと飽きなかったのが音楽しかなくて。音楽がなかったらここまで生きてこれなかったかもしれない。バンドがあるのがうれしい。ずーっと裸一貫でお前らの前に立つわ。最後の1人がいなくなるまで」と述べると、「ベテルギウスの灯」「Waiting For The Sun」の2曲を熱演した。ダブルアンコールで細美は「もう1曲だけ!」と「Shimmer」を客電を点けたままでパフォーマンス。オーディエンス1人ひとりに語りかけるようにセッションをする5人に観客はシンガロングで応え、メンバーが去ったあともいつまでも拍手を送りその熱演を讃えた。

the HIATUS「Keeper Of The Flame Tour 2014」
2014年7月22日 新木場STUDIO COAST セットリスト

01. Roller Coaster Ride Memories
02. Thirst
03. Deerhounds
04. Storm Racers
05. Something Ever After
06. Horse Riding
07. Superblock
08. Silver Birch
09. The Flare
10. Monkeys
11. Unhurt
12. Tales Of Sorrow Street
13. Sunset Off The Coastline
14. Lone Train Running
15. Burn To Shine
16. Insomnia
17. 紺碧の夜に
<アンコール>
18. ベテルギウスの灯
19. Waiting For The Sun
<ダブルアンコール>
20. Shimmer

音楽ナタリーをフォロー