J-CULTURE FESTは、“伝統と革新”をコンセプトに、日本文化に親しみ、新たな価値発見の機会を提供することを目的としスタートした企画。詩楽劇「八雲立つ」は、2022年の年末から2023年の年始にかけ、“一年の穢れを祓い、新しい一年を寿ぐ”ことをテーマに上演された。今回も前回公演と同じく、脚本を戸部和久、構成・演出を
初日公演に先駆けて行われた取材会には、菊之丞、須佐之男(すさのお)を演じる
菊之丞は、今回の演出面での見どころについて「普段はご一緒する機会がなかなかない皆さんに集まっていただき、互いの領域に踏み込みながら、歌も踊りも芝居も一緒に感じることができるというのがこの詩楽劇の醍醐味だと僕は思っています。稽古をしながら、互いに高めあい、その瞬間瞬間に感じるものを大事にしながらつけさせていただきました」と語った。
2022年の公演に続き、主演を務める右近は「前回も精一杯やらせていただきましたが、この3年で経験させていただいたことに思いを馳せ、幼い頃からお世話になっている菊之丞先生に自分の成長や変化を感じていただこうと思っておりました」と話し、「今回はよりさまざまなジャンルの皆さまとご一緒しているので、楽しいです。お稽古でも皆さん、マイペースな自分を優しく受け入れていただいて、居心地よく過ごさせていただきました」と笑顔を見せた。
本作は出演者たちの装束も魅力の一つだが、紅は「初めて装束を体験したときは、美しいなという思いでしたが、実際に着用してみますと、守られているという感覚よりも背負っているという感覚の方が強くて。この装束の1つひとつの所作にも意味を持たせたいなと思いますし、丁寧に身を預けたいなという気持ちです」と話す。そして、右近から装束について「(装束を)どうしたらいいんだろうという気持ちではなく、この衣裳を自分が操るんだという気持ちでなくてはだめだ」というアドバイスがあったことを明かし、「本当にその通りだと思って、衣裳を自分で操ってやると思って頑張っております」と意気込んだ。一方、梅田は「遠くからでも近くからでもじっくり見たくなるくらい、とっても綺麗なお衣裳なので、その衣裳に負けないように頑張らないといけないなと思いました」と思いを寄せた。
また、普段の稽古場とは違う稽古の様子に、佐藤は「参加させてもらった稽古は、日数にしたら10日ほどでしたが、こうして劇場に入って皆さんの出番のシーンを観ていると、本当に壮大で。皆さんがいかんなく才能を発揮されて稽古をされてきたんだなと改めて感じています」とコメント。和田も「今ここに登壇している以外にも演奏者の方や神楽の方、舞踊の方などたくさんの方が関わって今回の作品が出来上がっています。自分が出ているシーンは限られていますが、出ていないシーンも非常に楽しく稽古場から拝見させていただきました。普段、なかなか触れたりお会いしたりしない方々とこうしてご一緒できるのはとても貴重な機会になりました」と語った。
音楽面での見どころを聞かれた川井は「和洋の融合のシーンももちろんありますが、それぞれが丁々発止するような、音楽の躍動感が楽しめる構成になっていると思います。舞台上で生き生き躍動しているシーンや厳かなシーンなど、いろいろな場面があり、それを盛り上げているのが音楽チームの皆さんだと思うので、ぜひ音楽も楽しみにしていただけたら嬉しいです」とアピールした。
上演時間は休憩込みの約2時間15分。公演は12月31日まで。
J-CULTURE FEST presents 詩楽劇「八雲立つ」
開催日程・会場
2025年12月29日(月)〜31日(水)
東京都 東京国際フォーラム ホールB7
スタッフ
脚本:戸部和久
構成・演出:
出演
演奏
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日置 浩輔 @hiokikurasiki
今年も歳末は国際フォーラムに。
『#八雲立つ』
無事に開演致しました。
お祭りの様な豪華で目出度い様相、是非ご覧くださいませね。 https://t.co/3YopViojyi