「新作歌舞伎『刀剣乱舞』月刀剣縁桐」が昨日7月2日に東京・新橋演舞場で開幕。これに先駆け同日昼、初日前会見と公開舞台稽古が行われた。
これは、刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞 ONLINE」を原案とした新作歌舞伎。脚本を松岡亮、演出を
初日前会見には、松也、右近、鷹之資、莟玉、吉太朗、雪之丞が出席。松也は「いよいよ初日ということで、非常に気持ちが高まっております」とあいさつ。右近は「昨日、舞台稽古の様子を観て、『刀剣乱舞』というコンテンツの力強さ、そして何でも受け入れる歌舞伎の柔軟性はすごいなと感じました。歌舞伎の力を信じて、1カ月みんなで走り抜けたいです」と自信と期待を口にする。
鷹之資は「歌舞伎の魅力と『刀剣乱舞』の魅力を、どちらも伝えられるように精進できれば」、莟玉は「幕が上がってからも、より良くするための修正作業を行っていくのが新作だと思うので、さらなる高みを目指したい」、吉太朗は「この6振りに選ばれたこと、大好きな先輩の皆さんと一緒にお芝居ができることが本当にうれしい。精一杯勤めます」、雪之丞は「皆さんお若くて元気はつらつでいらっしゃるので、私も二十代に戻ったつもりでがんばりたい」とそれぞれに意気込みを述べた。
会見では、松也が初めて手がける演出について、登壇者それぞれの視点で語られた。松也本人は「皆さんに僕の考えを具現化していただきながら、どんどん形になっていく喜びは、今まで感じたことのない感情でした。皆さんからいろいろな意見もいただき、役者として立っているときは気付かなかった学びがたくさんありました」と真摯に語る。右近は「仲間として、役者を信じてくれているとすごく感じます。演出家としては、とても優しくわかりやすく温かく導いてくれます。僕も役者として、求められている以上の形で返したい」と信頼を表した。
鷹之資は「(松永)久直役の芝居に入ってくる義太夫をはじめ、普段の歌舞技の舞台ではまだまだ経験できないような、いろいろなことをやらせていただいております。稽古期間から毎日毎日勉強で、すごい機会を与えていただきました」と感謝を述べる。さらに、兼任する同田貫正国役について、鷹之資の知り合いが同田貫の刀鍛冶の末裔だと判明したエピソードを明かし、「松也兄さんは、それも見越して(僕を同田貫役に)選んでいただいて……」と松也に目配せ。会場の笑いを誘った鷹之資は、「たぬたぬ(同田貫)ファンにも、興奮していただけるような舞台にできれば」と気合いを見せた。
「松也兄さんの自主公演『挑む』にゲストとして参加したとき、実は、(今回と同じ)松也兄さんと菊之丞さんの2人のコンビに、指導していただいた経験があります」と明かすのは莟玉。松也の演出手法について、莟玉は「複数プランを用意してくださり、『どれが合うかはこちらでちゃんと観ているから、とりあえずチャレンジしてみよう』とおっしゃってくれる。普段自分からは出てこないプランにチャレンジできるので、本当に勉強になります」と紹介する。
吉太朗は「僕は大阪出身なので、なかなか松也さんと共演させていただく機会がなかったのですが、最近はご一緒させていただくことが増えてきて。小さい頃、松也さんはただの“耳たぶが大好きな先輩”という印象でしたが(笑)、ご一緒させていただくうちに、今ではずっとずっとついていきたいと思える存在でございます」と関係性の変化を明かした。
雪之丞は「松也さんは歌舞伎はもちろん、舞台や映画、テレビなどでさまざまな経験を積まれているので、それらで得たたくさんの引き出しを使って、今回の作品を作られたんじゃないかなと」と作品と絡めてアピールした。
上演時間は約3時間20分。公演は7月27日まで。なお、DMM TVでは一部公演のアーカイブ付きライブ配信が行われる。詳細は公式サイトで確認を。
「新作歌舞伎『刀剣乱舞』月刀剣縁桐」
2023年7月2日(日)~27日(木)
東京都 新橋演舞場
原案:「刀剣乱舞 ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
脚本:松岡亮
演出:
出演
三日月宗近:尾上松也
足利義輝 / 小狐丸:
松永久直 / 同田貫正国:
義輝妹紅梅姫 / 髭切:
膝丸:
小烏丸:
異界の翁:
異界の嫗:市川蔦之助
山口左司馬:大谷龍生
弾正奥方柵:
善法寺春清:
松永弾正:
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あいゆき @aiai_yuki
「小さい頃、松也さんはただの“耳たぶが大好きな先輩”という印象でしたが(笑)」←GOEMONで父カルデロンとフラメンコを踊っていた友市吉太朗さんは当時こんなことを思っていたのね😁
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